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課酒1−7
平成23年3月25日

国税局長 殿
沖縄国税事務所長 殿

国税庁長官
(官印省略)

東北地方太平洋沖地震により被災した酒類製造場等に係る酒類製造免許等の取扱いの特例について(指示)

 標題のことについては、下記のとおり取り扱うこととしたので、遺漏のないように取り扱われたい。

(理由)
 平成23年東北地方太平洋沖地震による酒類業者の被災状況を踏まえ、被災した酒類製造場等に係る酒類製造免許等の手続について弾力的な措置を講じることにより、酒類業者の事務負担の軽減を図る必要があるため。

第1章 総則

第1 用語の意義

  • 1 「法」とは、「酒税法」(昭和28年法律第6号)をいう。
  • 2 「令」とは、「酒税法施行令」(昭和37年政令第97号)をいう。
  • 3 「組合法」とは、「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」(昭和28年法律第7号)をいう。
  • 4 「法令解釈通達」とは、平成11年6月25日課酒1−36ほか4課共同「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達の制定について」(法令解釈通達)の別冊「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達」をいう。
  • 5 「酒類製造場」とは、酒類の製造免許を受けている場所をいう。
  • 6 「酒類販売場」とは、酒類の販売業免許を受けている場所をいう。
  • 7 「酒類蔵置場」とは、許可を受けている未納税酒類の貯蔵場所をいう。
  • 8 「酒類蔵置所」とは、報告した課税済酒類の貯蔵場所をいう。

第2 通達の適用範囲等

 本通達の取扱いについては、次に掲げる場合に限り適用する。

  • 1 平成23年東北地方太平洋沖地震により酒類製造場、酒類蔵置場又は酒類蔵置所の全部又は一部が被災したため、酒類の製造又は製造した酒類の貯蔵等の全部又は一部ができなくなった場合
  • 2 平成23年東北地方太平洋沖地震により酒類販売場又は酒類蔵置所の全部又は一部が被災したため、酒類販売業の全部又は一部ができなくなった場合
  • 3 酒類製造者が1に該当する酒類製造者と直接取引を行っている場合
  • 4 平成23年東北地方太平洋沖地震により酒造組合若しくは酒販組合(それらの連合会を含む。)又は酒類販売管理研修実施団体の事務所等が被災したため、その活動が困難である場合

第2章 酒類製造者に対する取扱い

第1 酒類製造場の取扱い

 酒類製造場が被災したことにより、酒類の製造ができなくなったことから、酒類の製造を他の場所において行おうとする場合については、次により取り扱う。

  • 1 酒類製造場の移転の取扱い
     酒類製造場が被災したことにより酒類の製造ができなくなったことから、一時的に他の場所に当該製造場を移転することにより酒類の製造を継続しようとする場合(以下第1において「仮移転」という。)については、原則として移転を許可する。
     また、仮移転によらず、他の場所に製造場を移転することにより酒類の製造を継続しようとする場合についても同様とする。
  • 2 移転の手続
     1により酒類製造場を移転する場合において、「酒類製造場移転許可申請書」の提出時の添付書類については、「移転後の酒類製造場の所在地を明らかにすることのできる書類」があれば足りることとし、「酒類等の製造免許申請書類一覧表」に定めるその他の書類については、被災状況等の実情に応じて提出時期を弾力的に取り扱う。
     なお、仮移転の場合には、復旧に要すると見込まれる期間を「酒類製造場移転許可申請書」の「移転の理由」欄に記載させる。

(注)「酒類製造場移転許可申請書」の提出に当たっては、移転後の製造場を所轄する税務署又は移転前の製造場を所轄する税務署のいずれかに提出させることとして差し支えない。

第2 酒類蔵置場の取扱い

 酒類製造場又は酒類蔵置場(以下「酒類製造場等」という。)が被災したことにより、酒類の貯蔵又は容器詰ができなくなったため、一時的に他の場所において酒類の貯蔵又は容器詰を行う場合については、次により取り扱う。

  • 1 酒類の貯蔵のための酒類蔵置場の設置の取扱い
     酒類の製造を委託している者(以下「委託製造者」という。)の酒類製造場等が被災したことにより酒類が引き取られず、酒類の製造を受託している者(以下「受託製造者」という。)の酒類製造場等が狭あいとなった場合において、当該被災に係る酒類製造場等の設置者又は受託製造者が、新たに酒類蔵置場を設置しようとするときは、法令解釈通達第28条第1項関係の1<蔵置場の態様>の(6)に定める「製造場狭あいのための蔵置場」を設置する場合の取扱いに準じ、期限を付して設置を許可する。
     なお、酒類製造場等が狭あいであるかどうかの客観的基準については、現に酒類が貯蔵できるかどうかによることとし、他に「製造場狭あいのための蔵置場」を有している場合であっても許可することとして差し支えない。
     おって、許可に当たっては、設置する期間及び蔵置する酒類の範囲について条件を付すこととするが、当該期間は、原則として復旧に要すると見込まれる期間とし(ただし、必要に応じて延長可。)、当該範囲は、委託製造者又は受託製造者が免許を受けている品目と同一の酒類に限るものとする(2において同じ。)。
    • (注)複数の酒類製造者が同一の場所に酒類蔵置場を設置しようとするときは、それぞれの設置者が明確に区画占有する場合に限り許可する。
  • 2 容器詰の委託に係る酒類蔵置場の設置の取扱い
     酒類製造場の一部が被災したことにより、酒類の容器詰ができなくなった場合の酒類蔵置場の設置については、法令解釈通達第28条第1項関係の1<蔵置場の態様>の(2)に定める「容器詰等のための蔵置場」を設置する場合の取扱いに準じ、期限を付して設置を許可する。
  • 3 設置の手続
     1又は2により酒類蔵置場を設置しようとする場合において、「酒類蔵置場設置許可申請書」の提出時の添付書類については、「酒類蔵置場の所在地を明らかにすることのできる書類」があれば足りることとし、「酒類蔵置場設置許可申請書の添付書類一覧表」に定めるその他の添付書類については、被災状況等の実情に応じて提出時期を弾力的に取り扱う。
     なお、期限を延長する場合の手続においては、「酒類蔵置場の期限延長申出書」の提出があれば足りることとし、「酒類蔵置場の期限延長の添付書類一覧表」に定める添付書類についても弾力的に取り扱う。
     おって、設置しようとする場所が、他の酒類製造者の酒類製造場等又は酒類販売場である場合であって、当該酒類製造場等又は酒類販売場から除外する旨の異動申告書の提出を受けたときは、法令解釈通達第28条第1項関係の2〈蔵置場の設置許可の要件〉の(1)のニの定めにかかわらず、蔵置場の設置を許可する。
  • 4 許可等事務の取扱官庁
     1又は2に規定する酒類蔵置場について、被災した酒類製造場等の所在地を管轄する税務署の管轄区域外に設置する場合又は2以上の酒類蔵置場を設置しようとする場合については、法令解釈通達第28条第1項関係の8〈許可等事務の取扱官庁〉の定めにかかわらず、税務署長限りで処理して差し支えない。その際、当該酒類蔵置場を設置する酒類製造者の酒類製造場等の所在地を管轄する国税局酒税課に、当該酒類製造場等の被災状況等を確認の上処理する。

第3 酒類の未納税移出の取扱い

 酒類の未納税移出について、次に掲げる場合には、法令解釈通達第28条第1項関係の12<未納税移出承認の取扱い>の定めにかかわらず、承認を与えることとして差し支えない。

  • (1) 委託製造者の酒類製造場等が被災したことにより酒類が引き取られず、酒類の製造又は貯蔵に支障を来たすこととなる受託製造者が、当該酒類の貯蔵を他の製造者に委託するため、当該酒類を当該他の製造者の酒類製造場等に移出しようとする場合であって、当該移出しようとする酒類の移出元である受託製造者の酒類製造場又は被災した委託製造者の酒類製造場等に更に移出することが明らかなとき
  • (2) 酒類製造場等が被災したことにより酒類の貯蔵ができなくなり、他の酒類製造者の酒類製造場等へ一時的に貯蔵を委託する場合
  • (3) (1)又は(2)により移入した酒類を、移出元の酒類製造場等又は被災した委託製造者の酒類製造場等に移出する場合

第4 免許期限の延長の取扱い

 酒類製造場が被災したことにより、平成23年3月31日に期限が到来する酒類製造免許の期限延長の申出手続が行えない酒類製造者については、法令解釈通達第10条の1<申請者等に関する人的要件>に定める製造免許等の要件に該当している場合を除き、その免許の期限を平成24年3月31日まで延長する。
 なお、当該期限の延長に係る通知については、当該酒類製造者に対する口頭連絡を可とし、「酒類製造免許の延長通知書」の交付については、被災状況等の実情に応じて相当の期間内に行うこととする。

第5 亡失等があった場合の届出書等の取扱い

 法第50条の2《届出義務》第2項に基づく亡失等の届出については、法令解釈通達第50条の2第2項関係の定めにかかわらず、被災状況等の実情に応じて弾力的に取り扱う。
 なお、同項第2号及び第3号に規定する事実により当該酒類、酒母又はもろみを産業廃棄物処理業者その他の事業者の施設において廃棄する場合であって、当該事業者が作成した廃棄の事実を証明する書類の交付を受け保存する等、その事実が証明できるときは、当該廃棄は製造場内において行われたものとして取り扱う。

第3章 酒類販売業者に対する取扱い

第1 酒類販売場の取扱い

 酒類販売場が被災したことにより、酒類の販売ができなくなったことから、酒類の販売を他の場所において行おうとする場合については、次により取り扱う。

1 酒類販売場の移転等の取扱い

  • (1) 酒類販売場が被災したことにより、一時的に他の場所に販売場を設置して酒類の販売を継続しようとする場合については、期限付免許を付与する。ただし、当該販売場に全酒類卸売業免許又はビール卸売業免許が付与されているときは、原則として同一卸売販売地域内に限るものとし、やむを得ない理由があると認められる場合に限り、同一卸売販売地域に隣接する卸売販売地域において付与することとして差し支えない。
     なお、免許に付する期限については、原則として1年以内とし、必要に応じて元の酒類販売場において酒類の販売が再開できるまでの間として1年以内の期間に限り延長を認めることとして差し支えない。
  • (2) (1)によらず、酒類販売場が被災したことにより、他の場所に販売場を移転して酒類の販売を継続しようとする場合については、原則として移転を許可する。ただし、当該販売場に全酒類卸売業免許又はビール卸売業免許が付与されているときは、法令解釈通達の定めに従い取り扱うことに留意する。

2 移転等の手続

  • (1) 1の(1)により期限付免許を申請する場合には、「酒類販売業免許申請書」の提出時の添付書類については、「酒類販売場の所在地を明らかにすることのできる書類」があれば足りることとし、「酒類販売業免許申請書類一覧表」に定めるその他の書類については、被災状況等の実情に応じて提出時期を弾力的に取り扱う。その際、「酒類販売業免許申請書」の「申請の理由」欄に「被災」である旨及び移転前の販売場の所在地を、「臨時販売場の開設期間」欄に復旧に要すると見込まれる期間をそれぞれ記載するよう指導する。
  • (2) 1の(2)により酒類販売場を移転する場合において、「酒類販売場移転許可申請書」の提出時の添付書類については、「移転後の酒類販売場の所在地を明らかにすることのできる書類」があれば足りることとし、「酒類販売業免許申請書類一覧表」に定めるその他の書類については、被災状況等の実情に応じて提出時期を弾力的に取り扱う。

第2 酒類販売管理研修等の取扱い

  • 1 酒類販売管理者の選任届の取扱い
     第1の1の(1)により期限付免許を付与された者において、酒類販売管理者に変更がない場合には、組合法第86条の9《酒類販売管理者》第4項に規定する選任届出書を改めて提出する必要はないこととして取り扱う。
  • 2 酒類販売管理研修の受講時期の取扱い
     酒類小売業者若しくは酒類販売管理者が被災したこと又は酒類販売管理研修実施団体の事務所等が被災し近隣で酒類販売管理研修が実施されないことにより、組合法第86条の9《酒類販売管理者》第5項に規定する酒類販売管理研修を受けさせることが困難であると認められるときは、被災状況等の実情に応じて受講時期を弾力的に取り扱う。

第4章 雑則

第1 被災による休業の取扱い

 酒類製造場又は酒類販売場が被災したことにより、酒類の製造又は販売ができなくなった場合の休業に関する取扱いについては次による。

  • 1 酒類製造免許の取扱い
     休業した酒類製造場のうち、製造の再開が明らかと認められるもの又は既に再開しているものが、被災したことによる休止期間を含めると、法第12条《酒類の製造免許の取消》第3号(法第13条《酒母等の製造免許の取消》により同号の規定を準用する場合を含む。)又は第4号本文に該当することとなる場合、これをもって製造免許を取り消すことのないよう留意する。
  • 2 酒類販売業免許の取扱い
     休業した酒類販売場のうち、販売の再開が明らかと認められるもの又は既に再開しているものが、被災したことによる休止期間を含めると、法第14条《酒類の販売業免許》第3号に該当することとなる場合、これをもって販売業免許を取り消すことのないよう留意する。

第2 「酒類の販売数量等報告書」の取扱い

 「酒類の販売数量等報告書」については、酒類販売業者の被災状況等を十分に把握した上で報告を求めることとし、帳簿書類等が滅失等したことにより数量等の把握が困難な場合には、前年度実績等に基づいて当該数量等を推計することを認めて差し支えない。
 なお、提出時期については第3による。

第3 承認等に係る弾力的取扱い

 次に掲げるもののほか、申告、承認又は届出については、酒類製造場等、酒類販売場又は酒類蔵置所が被災したことにより、原則どおりの取扱いによることが困難な場合は、国税局酒税課と協議の上で提出時期及び記載内容を弾力的に取り扱う。

  • (1) 酒類・酒母・もろみ製造・販売業休止・開始(異動)申告書
  • (2) 酒類蔵置所設置・廃止報告書
  • (3) 酒類の販売数量等報告書
  • (4) 酒類・酒母・もろみ・亡失・腐敗届出書
  • (5) 「未成年者の飲酒防止に関する表示基準」の実施状況等報告書
  • (6) 酒類販売管理者選任(解任)届出書
  • (7) 酒類販売管理研修の講師講習実施報告書
  • (8) 酒類販売管理研修講師講習受講者名簿
  • (9) 酒類販売管理研修実施報告書
  • (10) 酒類販売管理研修受講者名簿
  • (11) 酒類販売管理研修実施団体異動報告書
  • (12) 決算関係書類提出書
  • (13) 酒類業組合(連合会、中央会)役員等異動書
  • (14) 酒類業組合(連合会、中央会)の組合員(会員)名簿異動書