ここから本文です。

ホーム税について調べる法令解釈通達徴収関係個別通達目次>滞納処分における供託手続等について

徴徴2−30
徴管2−82(例規)
昭和44年12月11日
昭和51年3月4日徴徴2-3と昭和54年7月30日徴徴2-16を一部改正

国税局長 殿

国税庁長官

滞納処分における供託手続等について

 国税の滞納処分における金銭、有価証券およびその他の物件(以下「金銭等」という。)の供託、還付または取戻しをする場合の手続等について下記のとおり定めたから、今後はこれにより取り扱われたい。
 なお、昭和36年2月7日付徴徴2−7「換価代金等の供託手続について」通達および同日付徴徴2−8「供託物払渡請求書に添付する書面について」通達は廃止する。
 おって、この通達による取扱いについては、昭和44年10月31日付徴徴2−26をもって法務省民事局長に照会したところ、同年11月27日付法務省民事甲第2618号をもって別紙のとおり異存がない旨の回答があったので申し添える。

(理由)
 従来、滞納処分における供託関係事務は、上記なお書の通達に基づき実施されてきたが、1国税徴収法(昭和34年法律第36号。以下「徴収法」という。)の一部改正および国税通則法(昭和37年法律第66号。以下「通則法」という。)の制定に伴い金銭以外の物件の供託ができることとなったこと、2供託規則(昭和34年法務省令第2号)の一部改正(昭和43年法務省令第26号等)により供託関係様式の改正があったこと等に伴い、同通達を供託、還付および取戻しの各手続に分けて体系的に整備し、それぞれに必要な様式を制定するとともに、金銭以外の物件の供託について新たに制定したものである。

1 供託できる場合

(1) 徴収法の規定による場合
 徴収法第128条第1号または第2号(配当すべき金銭)に掲げる金銭(以下「換価代金等」という。)及び第159条第10項(保全差押えにかかる金銭の供託)に規定する金銭は、次に掲げる場合に供託すること。

イ 換価代金等の配当につき徴収法第133条第2項(異議の申立てがあった場合の換価代金等の交付)の規定により換価代金等を交付することができない場合(徴収法第133条第3項、国税徴収法施行令(昭和34年政令第329号。以下「徴収令」という。)第50条第1項)

ロ 換価代金等を配当すべき債権が停止条件付である場合(徴収法第133条第3項、徴収令第50条第4項)

ハ 換価代金等を配当すべき債権が仮登記された質権、抵当権若しくは先取特権により担保される債権である場合(徴収法第133条第3項、徴収令第50条第4項)

ニ 換価代金等を配当すべき債権の弁済期が到来していない場合(徴収法第134条第1項)

(注) 徴収法第159条第9項(保全差押えにかかる交付要求)の規定による交付要求を受けている場合(通則法第38条第4項の規定において準用する場合を含む。)において、その保全差押金額または繰上保全差押金額にかかる確定した国税の納期限が到来していないときは、上記の「弁済期が到来していない場合」に該当することに留意する(国税徴収法基本通達(昭和41.8.22.付徴徴4−13外5課共同「国税徴収法基本通達の全文改正について」通達別冊をいう。以下同じ。)第134条関係1)。

ホ 徴収法第159条第1項(保全差押え)の規定により差押えた金銭(有価証券、債権又は無体財産等の差押えにより第三債務者等から給付を受けた金銭を含む。以下同じ。)がある場合(通則法第38条第3項の規定により差押えた金銭がある場合を含む。)において、その差押えに係る国税の納付すべき額が確定していないとき(徴収法第159条第10項、通則法第38条第4項)

(2) 通則法の規定による場合
 国税に関する法律の規定により納税者その他の者(以下「納税者等」という。)に金銭等を交付し、または引き渡すべき場合において次に掲げるときは供託すること。

イ 納税者等に対して金銭等を受領すべき旨の催告をしたにもかかわらず受領の申出がないとき(通則法第121条、民法第494条、明治40.5.20大判、大正11.6.2大判)

ロ 納税者等が金銭等を法律上または事実上の事由に基づき受領することができないとき(通則法第121条、民法第494条)。たとえば、納税者等の所在が不明であるとき、無能力者である納税者等に法定代理人がいないときが、これにあたる(昭和9.7.17大判、大正11.6.2大判)。

ハ 徴収職員の過失なくして金銭等を受領すべき納税者等を確知できないとき(通則法第121条、民法第494条)。たとえば、相続人が不明であるとき、債権が二重に譲渡されその譲渡について争いがあるときが、これにあたる(昭和32.12.19東京地判、昭和37.3.5東京地判)。   

2 供託の手続

(1) 供託に当たって留意すべき事項
 供託に当たっては、次の事項に留意すること。

イ 納税者等が受領しない場合の供託の予告
 納税者等が金銭等を受領しないため供託しようとする場合(1の(2)のイ)には、履行期限経過後すみやかに適宜の書面により、期限を指定(書面を発する日から起算しておおむね10日を経過する日とする。)し、これらの金銭を受領すべき旨及び指定期限までに受領しないときは供託する旨の予告をすること。

ロ 納税者等が所在不明であるかどうかについての調査
 納税者等が所在不明(1の(2)のロ)であるかどうかについては、郵便物の返戻があったことの一事のみによることなく、納税者等についての賦課関係書類の調査、実地調査、市区町村役場等の通常送達を受けるべき者について必要と認められる調査をして確認すること。
 なお、納税者等の住所または居所(事務所及び事業所を含む。)が税務署(国税局を含む。以下同じ。)の管轄区域外にある場合には、当該納税者等の所轄庁に対して上記の調査を依頼して行なっても差支えないこと。

ハ 供託の効果

(イ) 通則法第121条(供託)において準用する民法第494条(供託による免責)の規定により金銭等の供託をした場合には、当該税務署長(国税局長を含む。以下同じ。)は履行の責を免かれること。この場合において、被供託者(還付を受けることができる者をいう。以下同じ。)である納税者等は、供託した金銭等(以下「供託物」という。)の還付請求権(供託法(明治32年法律第15号)第8条第1項参照)を取得するが、税務署長が供託物の取戻しをしたとき(供託法第8条第2項)は、供託がなかったこになること。

(ロ) 徴収法第134条第1項(換価代金等の供託)の規定により金銭の供託をした場合の効果は、上記(イ)に準ずるが、還付の請求に当たっては、弁済期の到来したことを証する書面を提出する必要があること。

(ハ) 徴収令第50条第1項または第4項(異議に係る換価代金等の供託)の規定により金銭の供託をした場合には、その供託によっては履行の責を免れるものではないが、同条第2項に規定する配当額支払証及び支払委託書の交付をした時において、当該税務署長は履行の責を免れるものであること。

(ニ) 徴収法第159条第10項(保全差押えにかかる金銭の供託)または通則法第38条第4項(繰上保全差押えにかかる金銭の供託)の規定による金銭の供託は、供託所(法務局もしくは地方法務局またはその支局もしくは法務大臣の指定する出張所をいう。以下同じ。)に当該金銭を保管するものであって、当該税務署長は供託によって履行の責を免れるものではないこと。

(注) 供託物の「還付」とは、供託手続が供託本来の目的を達して被供託者に供託物が払い渡されることをいい、供託物の「取戻し」とは、供託手続が供託本来の目的を達しないで(4の(1)参照)供託者に供託物が払い渡されることをいうことに留意する。

(2) 金銭の供託

イ 供託する場所

(イ) 通則法第121条(供託)の規定により金銭の供託をする場合には、債務の履行地(国税徴収法基本通達第67条関係8、徴収法第80条第4項参照)の供託所に対して供託すること(供託法第1条、第5条第1項参照)。ただし、債務の履行地に供託所がないときは、債務の履行地の属する行政区画内における最寄りの供託所に供託すること(昭和23年8月20日民事甲第2378号民事局長通達)。すなわち、債務の履行地の市区町村内に供託所がないときは、債務の履行地のある都道府県内の最寄りの供託所に供託することになること。

(ロ) 上記(イ)以外の場合において金銭の供託をするときには、税務署の所在地の供託所に対して供託すること。
  なお、税務署の所在地に供託所がないときの処理は、上記(イ)と同様であること。

(注) 法務局または地方法務局の各本局では金銭を直接受け入れるが、支局及び出張所では金銭を直接受け入れる事務は取り扱わないから留意する(ハの(ロ)参照)。

ロ 供託書及び供託通知書の作成
 金銭を供託しようとするときは、供託書正本(第1号様式)、供託書副本(第2号様式)及び被供託者の数に応じた供託通知書(第5号様式)を作成すること。ただし、次に掲げる場合には供託通知書の作成をする必要がないこと。

(イ) 被供託者が所在不明である場合

(ロ) 徴収法第133条第3項(換価代金等の交付)の規定により供託する場合

(ハ) 徴収法第159条第10項(通則法第38条第4項の規定において準用する場合を含む。)の規定により供託する場合

ハ 金銭の提出

(イ) 法務局または地方法務局の各本局に供託する場合
 法務局または地方法務局の各本局に金銭を供託する場合には、供託しようとする金銭に供託書等(次のAからCまでに掲げる書面をいう。以下同じ。)を添えて法務局または地方法務局の各本局へ提出すること(供託法第2条、供託規則第13条、第16条、第20条第1項)。この場合において、金銭を金庫に保管しているときはその金銭を、金庫に保管している証券は支払場所に呈示し支払いを受けた上その金銭を保管金取扱店に払込みまたは預金取扱店に預金により保管している歳入歳出外現金は、払戻しを受けた上その金銭を、それぞれ供託すること。
 なお、上記の場合において、供託官が供託の受理をしたときは、提出した供託書正本が返還されること(供託規則第20条第2項。ニの(ホ)参照)。

A 供託書正本及び供託書副本

B 供託通知書

C 被供託者の数に応じ簡易書留(郵便法第58条第5項)郵便料金に相当する額の郵券を付した封筒(表面に被供託者の住所及び氏名を記載し、裏面に税務署の所在地及び名称を記載する。)

(注) 供託通知書の作成を要しない場合((2)のロ参照)には、上記の封筒を提出する必要がないことに留意する。

(ロ) 支局または出張所に供託する場合
 法務局または地方法務局の支局及び出張所に金銭を供託する場合は、次によること。

A 法務局または地方法務局の支局及び出張所に対して供託書等を提出すること(供託法第2条、供託規則第13条、第16条)。この場合において供託官が供託の受理をしたときは、提出した供託書正本と供託官の作成した保管金払込書の交付を受けること(供託規則第18条第1項)。

B 供託すべき金銭((イ)参照)を、保管金払込書及び供託書正本に添えて日本銀行(支店及び代理店含む。以下同じ。)に提出し、供託書正本に受入れの記載を受けてその返還を求めること(供託規則第18条参照)。

(注) 供託すべき金銭を供託書正本に記載された納入期日までに納入しないときは、供託の受理の決定はその効力を失うことに留意する(供託規則第18条第2項)。

ニ 供託した旨の通知

(イ) 被供託者に対する供託をした旨の通知(通則法第121条、民法第495条第3項、徴収法第134条第2項)は、供託官が供託にかかる金銭を受領したときまたは日本銀行から供託にかかる金銭を受領した旨の証書の交付を受けたときにおいて、供託官が、あらかじめ供託所に提出されている供託通知書を送付することによって行われること(供託規則16条、第19条、第20条参照)。

(ロ) 徴収令第50条第1項(換価代金等の供託通知)の規定による異議に関係を有する者又は同条第4項(配当すべき債権が停止条件付である場合等の供託通知)の規定による仮登記がされた質権、抵当権若しくは先取特権により担保される債権を有する者に対する供託した旨の通知は、供託すべき金銭を供託所又は日本銀行に提出し、供託書正本の返還を受けた後速やかに、税務署長が「供託の通知書」(第16号様式)を送付することによって行うこと。
 なお、滞納者に対しても、上記の「供託の通知書」によって供託した旨を通知すること(国税徴収法基本通達第133条関係11、16)。

ホ 供託書正本の保管
 供託官または日本銀行から交付を受けた供託書正本は、日付順に編てつして保管すること。 

(3) 有価証券の供託

イ 供託する場所
 有価証券の供託する場所は、(2)のイと同様であること。

ロ 供託書及び供託通知書の作成
 供託書及び供託通知書の作成については、(2)のロと同様であること。なお、供託書正本は第3号様式、供託書副本は、第4号様式、供託通知書は第6号様式を、それぞれ使用すること。

ハ 有価証券の提出
 有価証券の提出については、(2)のハの(ロ)と同様であること。
 なお、この場合においては、供託官から保管金払込書にかえて供託有価証券寄託書の交付を受けること(供託規則第18条第1項)。

(注) 供託所においては、有価証券の受入れ事務は直接取り扱わないことに留意する。

ニ 供託した旨の通知
 供託した旨の通知については、(2)のニの(イ)と同様であること。

ホ 供託書正本の保管
 供託書正本の保管については、(2)のホと同様であること。

(4) 動産等の供託

イ 供託についての上申
 動産等(金銭及び有価証券以外の物件をいう。以下同じ。)について供託をする必要が生じた場合(ロに掲げる場合を除く。)には、あらかじめ次の事項を記載した書面に関係書類を添付して、国税庁長官に上申すること。

(イ) 供託しようとする動産等の種類及び数量

(ロ) 供託の原因である事実

(注) 動産等の供託については、動産等の保管すべき倉庫営業者等(供託法第5条第1項)の整備がされていない等の実情に照らし、個別事実について法務省と国税庁との協議により処理することとしたものである。

ロ 競売代価の供託
 供託しようとする動産等が供託に適さないと判断されるとき(たとえば爆発物)、滅失もしくは毀損のおそれがあると判断されるとき(たとえば果実)または保存について過分の費用を要するとき(たとえば牛、馬)は、次により処理すること。この場合においては、事前に国税訟務官と密接な連絡をとること。

(イ) 供託する場所(2の(2)のイ)の地方裁判所に対し、供託しようとする動産等の競売許可申請をすること。この場合の競売許可申請をする書面には、申請の趣旨及び申請の理由を記載し、疎明書類(差押解除通知書謄本、1の(2)の事実を証する書面)を添付すること。

(ロ) 競売許可の決定があった場合には、すみやかに執行官に対し競売の申立てをすること(競売法第3条)。

(ハ) 上記(ロ)の競売代価を2の(2)の手続により供託すること。

3 還付を受ける手続

(1) 還付の請求をすることができる場合
 次に揚げる場合には、供託物の還付の請求をすることができること。

イ 税務署長が滞納者の有する供託物の還付請求権を差し押さえた場合

ロ 税務署長が被供託者として執行機関(徴収法第2条第13号)から配当額支払証の交付を受けた場合(徴収令第50条第2項、第4項、民事訴訟法第639条、第697条、供託規則第32条)

ハ 国税の担保として金銭を提供した者から国税通則法施行令(昭和37年政令第135号)第18条第1項(金銭担保による納付の手続)に規定する金銭担保による納付に必要な書面(第12号様式)が提出された場合

(2) 金銭及び有価証券の場合

イ 供託金払渡請求書等の作成及び提出
 供託に係る金銭又は有価証券の還付を受けようとするときは、金銭の場合には供託金払渡請求書(第7号様式)1通、有価証券の場合には供託有価証券払渡請求書(第8号様式)2通をそれぞれ作成し、これにロに定める書面を添付して供託所に提出すること(供託規則第22条、第24条)。
 なお、還付請求権を差押えその取立てをする場合には、供託金払渡請求書又は供託有価証券払渡請求書の備考欄に差押年月日を記載すること。

ロ 供託金払渡請求書等に添付する書類
 供託金払渡請求書又は供託有価証券払渡請求書には、次の書面を添付すること(供託規則第24条)。

(イ) 供託通知書又は供託書正本
 利害関係人の承諾書を添付した場合、供託の通知をすべき供託について供託通知書の発送ができなかった場合及び供託物払渡請求権(供託書正本を官庁又は公署が保管しているものを除く。)に対する滞納処分に基づく場合を除く(供託規則第24条)。

(注) 還付請求権の差押えをしようとする場合において、供託通知書又は供託書正本の取上げは必要としないこと。ただし、裁判上の保証供託又は一部の営業保証供託のように供託書正本を官庁又は公署が保管している場合には、差押えにより権利を取得したことを証明して当該官庁又は公署から供託書正本の交付を受け、その正本を添付した上で供託物の還付を請求する必要があることに留意する。

(ロ) 還付を受ける権利を有することを証する書面
 なお、上記(ロ)の書面については、次に留意すること。

A 弁済供託(通則法第121条、民法第494条)の場合において、供託書の記載により、還付を受ける権利を有することが明らかなときは、上記(ロ)の書面の添付をする必要がないこと。

B A以外の場合には、上記(ロ)の書面として次のものを添付すること。

(A) 国税通則法施行令第18条第1項(金銭担保による納付の手続)の場合「担保に係る金銭の納付申請書」(第12号様式)

(B) 当該権利に関して一般承継があった場合
 戸籍謄本等その事実を証する書面

(C) 上記(A)及び(B)以外の場合
 確定判決の謄本、和解調書、調停調書、公正証書、相手方の印鑑証明書の添付のある私署証書等

(ハ) 滞納処分により差し押さえた還付請求権に係る債権が、反対給付をすべき債権であるときは、その反対給付をした事実を証する書面

ハ 供託金等の受領
 供託官が還付の請求を許可した場合には、徴収職員は、次により供託に係る金銭又は有価証券を受領すること。

(イ) 金銭の場合
 徴収職員(歳入歳出外現金出納官吏の資格を有する徴収職員をいう。)は、供託官が還付の請求を認可する旨の記載をした供託金払渡請求書の受領欄に記名押印をした上、これを供託官に提出し、引き換えに日本銀行あての記名式持参人払の線引小切手を受領すること(供託規則第28条第1項、保管金払込事務等取扱規程(昭和26年大蔵省令第30号)第8条第1項、第3項)。

(ロ) 有価証券の場合
 徴収職員は、供託官から還付の請求を認可する旨の記載のある供託有価証券払渡請求書2通を受領し、その内の1通に「供託官の認可した供託有価証券払渡請求書1通を受領した」旨を証し、記名押印の上、これを供託官に返還すること(供託規則第29条)。この場合においては、他の供託有価証券払渡請求書の受領欄に払渡しの請求をした税務署長の官職氏名を記載して官印を押印し、当該払渡請求書を速やかに供託有価証券の保管をしている日本銀行に持参し有価証券を受領した上、直ちにこれを差し押さえること。

ニ 供託金利息の受領
 供託金利息は、元金と同時に払渡しを受けることができるものであるときは、供託金の払渡請求に基づき元金と同時に払渡しを受けること(供託規則第34条第1項)。供託金利息だけの払渡しを請求するときは、供託金利息請求書(第9号様式)の作成を必要とすること(供託規則第35条第1項)。

(注)

(1) 供託金の利息は1年について1.2パーセントで、供託金受入れの月及び払渡しの月については利息を付けず、供託金の1万円未満の端数(供託金の全額が1万円未満のときを含む。)についても同様であることに留意する(供託規則第33条)。

(2) 営業保証金の供託等保証の目的でした供託については、供託金利息払渡請求権は供託者だけが有することに留意する(供託法第4条ただし書、供託規則第34条第2項参照)。

(3) 税務署長がこの通達に基づき供託金の払渡しを請求する場合には、昭和33年1月29日付蔵計第87号「国を請求者とする供託金利息の取扱いについて」通達の適用はなく、供託金利息の請求ができることに留意する。

4 取戻しをする手続

(1) 取戻しをすることができる場合
 次に掲げる場合には、供託物の取戻しをすることができること。

イ 供託の目的がその他の理由によって当初から存在しなかった場合(供託法第8条第2項)

ロ 供託後において供託原因が消滅した場合(供託法第8条第2項)

ハ 民法第494条(供託による免責)の規定による供託において、被供託者が受諾する旨記載した書面または供託を有効とする確定判決の謄本を供託所に提出していないとき(民法第496条第1項)

ニ 徴収法第159条第10項(通則法第38条第4項において準用する場合を含む。)の規定に基づき供託をした場合において、 保全差押えもしくは繰上保全差押えにかかる国税の納付すべき額が確定したときまたは保全差押金額もしくは繰上保全差押金額の取消しをしたとき

(2) 金銭及び有価証券の場合

イ 供託金払渡請求書等の作成及び提出
 供託に係る金銭又は有価証券の取戻しをしようとするとき(税務署長が供託者となっているときを含む。)の手続は、3の(2)のイと同様であること。

ロ 供託金払渡請求書等に添付する書
 供託金払渡請求書(第7号様式)又は供託有価証券払渡請求書(第8号様式)には、次の書面を添付すること(供託規則第25条)。

(イ) 供託書正本
 利害関係人の承諾書を添付した場合及び供託物払渡請求権(供託書正本を官庁又は公署が保管しているものを除く。)に対する滞納処分に基づく場合を除く(3の(2)のロの(イ)の(注)参照)。

(ロ) 取戻しをする権利を有することを証する書面
 この書面については、次に留意すること。

A 供託の原因が消滅したことを事由として取戻しをしようとするときは、供託原因消滅証明書(第14号様式、第15号様式)、担保官庁の証明書、担保取消決定正本及び確定証明書、供託書付証明書等。

B 供託が錯誤等により無効であることを事由として取戻しをしようとするときは、その事実を証する書面

C 請求者が権利の承継人であるときは、その事実を証する書面

(注) 民法第494条(供託による免責)の規定による供託において、被供託者が当該供託を受諾する旨を記載した書面又は供託を有効とする確定判決の謄本を供託所に提出していないことを理由として取戻しを請求するときは、別段の添付書類は必要としないことに留意する。

ハ 供託金等の受領
 供託官が取戻しの請求を認可した場合において、供託に係る金銭又は有価証券を受領するときの手続は、3の(2)のハと同様であること。

ニ 供託金利息の受領
 供託金利息の受領手続は、3の(2)のニと同様であること。

ホ 保証として供託した有価証券及びその利札の取戻し請求権を差し押さえた場合において、その利札の支払期が到来したときは、供託有価証券利札請求書(第10号様式)2通を作成し、3の(2)のハの(ロ)に準じて処理すること(供託規則第36条)。

5 供託関係書類の交付等

(1) 供託関係書類の交付
 換価代金等の交付を受けるべきものに配当額支払証(第12号様式)を交付する場合及び納税者等から供託物の還付を受けるため供託書正本の交付を求められた場合には、供託の通知書の呈示又は印鑑証明書の提出を求めるなどの方法により、本人であることを確認した後、受領証を徴してこれらを交付すること。
 なお、供託所に支払委託書(第11号様式)及び供託書正本を郵送する場合には、簡易書留(郵便法第58条第5項)によること。

(注) 配当額支払証を交付する場合には、当該書面を供託金払渡請求書に添付して提出する旨の教示をする(供託規則第32条第2項)。

(2) 供託金払渡請求書等に添付すべき書類の提出ができない場合
 供託金払渡請求書又は供託有価証券払渡請求書に添付すべき供託書正本又は供託通知書の提出ができない場合には、当該請求書に「供託規則第30条の規定による手続を求める旨」を記載し、催告による払渡し(催告払い)を請求すること(供託規則第30条)。

(注) 催告払いの請求を受けた供託所は、利害関係人に対して、催告を行い、異議申立書の提出がないとき又は異議の申立てを理由がないと認めるときは、供託物の払渡しをすることになっている(供託規則第30条第1項、第3項)。
 なお、上記の催告に要する通知又は公告の費用は、催告払いの請求をする者が負担することになっているから(供託規則第30条第2項)、あらかじめ当該費用相当額を歳出予算から支出しておき、当該費用(書類の送達に要する費用を除く。)は滞納処分費(取立てに要する費用)として徴収する(徴収法第136条)。

(3) 供託書等の提出に当たっての身分を証する書面の呈示
 この通達に定める書類を税務署長の名において供託所に提出する場合において、これを徴収職員が持参するときには、徴収職員の身分を証する書面を呈示してするものとすること。

(4) 供託関係書類の閲覧又は証明
 還付請求権等の滞納処分のために供託関係書類閲覧又は証明を請求する場合には、閲覧申請書(第17号様式)又は証明申請書(第18号様式)を提出し(供託規則第39条、第40条)、供託所内の指定された場所で閲覧すること。この場合において閲覧又は証明の手数料は要しないこと。

【編注】

1. (2 供託の手続 (2)金銭の供託)

(1) 郵便法第58条第5項 ⇒ 郵便法第58条第1項

(2) 国税徴収法基本通達第133条関係11 ⇒ 国税徴収法基本通達第133条関係12

(3) 国税徴収法基本通達第133条関係16 ⇒ 国税徴収法基本通達第133条関係17

2. (2 供託の手続 (4)動産等の供託)
 競売法は、民事執行法(昭和54年3月30日号外法律第4号)附則第2条により廃止された。

3. (3 還付を受ける手続 (2)金銭及び有価証券の場合)
 供託規則の一部改正(平成14年2月28日法務省令第12号)により、供託規則第33条第1項で定める供託金の利息は、平成14年4月1日から0.024パーセントとなった。

4. (5 供託関係書類の交付等 (1)供託関係書類の交付)
 郵便法第58条第5項については、【編注】1(1)参照。