ここから本文です。

ホーム税について調べる法令解釈通達目次第21条関係 滞納処分による差押え

第3章 強制執行等がされている財産に対する滞納処分

第1節 動産に対する滞納処分

第21条関係 滞納処分による差押え

1 滞納処分による差押えの方法

 強制執行による差押えがされている動産に対する滞納処分による差押えは、「差押(通知)書及び交付要求書」(別紙様式11。令13条)を執行官に交付することによって行う(この条2項)。この場合においては、「差押(通知)書及び交付要求書」の副本1通及び返信用封筒(表書を記載し、郵便切手をちよう付する。)を同封する。
 なお、「差押(通知)書及び交付要求書」を郵便により送達する場合には、封筒の表に「滞調法関係」と朱書し、配達証明郵便(郵便法62条に規定する取扱いに係るものをいう。)によることとする。

(注) 上記の差押えをする場合において、「差押(通知)書及び交付要求書」(別紙様式11)を交付するのは、その差押えのみによっては交付要求の効力は生じないため、併せて交付要求をする必要があることによる。

2 「差押(通知)書及び交付要求書」の返還

 執行官は、「差押(通知)書及び交付要求書」(別紙様式11)の交付を受けたときは、その副本に受領年月日及び他の滞納処分による差押えがあるときはその旨を記入し、記名押印して徴収職員に返還することになっている(最高裁通達十)。この場合において、既に他の滞納処分による差押えがされているときは、徴収職員は、速やかに滞納処分をした徴収職員等に参加差押えをするものとする。

3 滞納処分による差押えの効力発生時期

 この条第2項の規定により行う滞納処分により差押えの効力は、「差押(通知)書及び交付要求書」(別紙様式11)が執行官に交付された時に生ずる。

4 売得金の交付を受ける時と差押えの効力との関係

 強制執行による差押えがされている動産に対して滞納処分による差押えをする場合において、「差押(通知)書及び交付要求書」(別紙様式11)が、執行官が売得金の交付を受ける時その他執行法第140条に規定する時までに交付されたときは、徴収職員は、売得金その他の金銭から配当を受けることができる。

5 滞納者に対する通知

 徴収職員が、この条第2項の規定により差押えをした場合にも、「差押調書」(徴収規則3条1項。別紙第3号書式)を作成し、その謄本の「差押財産」欄に、執行官が差押え中のものを差押えた旨を表示するとともに適宜の箇所に交付要求をした旨を記載するものとする。
 なお、滞納者に対するこの条第3項の規定による通知及び徴収法第82条第2項の規定による交付要求をした旨の通知は、上記の「差押調書」の謄本の交付をもってこれに代えるものとする。

6 利害関係人に対する通知

 徴収職員が、この条第2項の規定により差押えをした場合には、徴収法第55条各号に掲げる者のうち知れている者に対し、差押えをした旨及び交付要求をした旨を通知しなければならないことに留意する(徴収法55条、82条3項)。

7 執行記録の閲覧及び謄本等の交付請求

 徴収職員は、執行官が差押えた動産について、執行記録その他執行官が職務上作成する書類の閲覧又はその謄本若しくは抄本又は執行官が取扱った事務に関する証明書(以下この条関係において「謄本等」とし)う。)の交付を求めることができる(執行官法17条、18条)が、この場合においては、次に留意する。

(1) 執行記録その他執行官が職務上作成する書類の閲覧手数料は、既済(執行手続の完結したものをいう。)の記録を閲覧する場合を除き、要しないものであること(執行官法17条3項)。

(2) 謄本等の交付を受けるためには、書記料(及び郵送の場合には郵便切手)が必要であること(執行官法18条2項、執行官の手数料及び費用に関する規則35条)。

(3) 執行官の所属する地方裁判所が遠隔地にあるため閲覧に要する費用が多額にわたると認められるときは、最寄りの税務署に閲覧を依頼すること。

(注) 売得金その他の金銭の配当について債権者間に協議が調わない場合には、執行裁判所が配当等の手続を実施することになる(執行法142条)が、この場合には、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請求することができる(執行法17条)。
この請求に当っては、手数料が必要であることに留意する(民事訴訟費用等に関する法律7条、別表第二)。

8 差押先着手主義の不適用

 強制執行による差押え後に滞納処分による差押えをした動産(以下第24条関係までにおいて「二重差押えをした動産」という。)が強制執行により換価された場合における租税相互間の優先関係については、徴収法第12条の規定の適用はなく、執行官に対する交付要求の前後によることになる(徴収法13条)。


目次

● 滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律の逐条通達(国税庁関係)の全文改正について

● 引用の法令番号一覧表

● 主用省略用語一覧表