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ホーム税について調べる法令解釈通達通達目次 / 相続税基本通達>〔生命保険契約に関する権利関係〕

〔生命保険契約に関する権利関係〕

(保険金受取人が死亡した場合の課税関係)

3−34 保険金受取人が死亡した時において、まだ保険事故が発生していない生命保険契約で当該保険金受取人が保険契約者でなく、かつ、保険料の負担者でないものについては、当該保険金受取人の死亡した時においては課税関係は生じないものとする。(昭46直審(資)6、昭57直資2 −177改正)

(契約者が取得したものとみなされた生命保険契約に関する権利)

3−35 法第3条第1項第3号の規定により、保険契約者が相続又は遺贈によって取得したものとみなされた部分の生命保険契約に関する権利は、そのみなされた時以後は当該契約者が自ら保険料を負担したものと同様に取り扱うものとする。

(被保険者でない保険契約者が死亡した場合)

3−36 被保険者でない保険契約者が死亡した場合における生命保険契約に関する権利についての取扱いは、次に掲げるところによるものとする(昭57直資2−177改正)

(1) その者が当該契約(一定期間内に保険事故が発生しなかった場合においては、返還金その他これに準ずるものの支払がない生命保険契約を除く。以下(2)において同じ。)による保険料を負担している場合(法第3条第1項第3号の規定により、相続又は遺贈によって保険契約に関する権利を取得したものとみなされる場合を含む。)には、当該契約に関する権利は、相続人その他の者が相続又は遺贈により取得する財産となること。

(2) その者が当該契約による保険料を負担していない場合(法第3条第1項第3号の規定により、相続又は遺贈によって保険契約に関する権利を取得したものとみなされる場合を除く。)には、課税しないものとすること。

(保険契約者の範囲)

3−37 法第3条第1項第3号に規定する「生命保険契約の契約者」には、当該契約に関する権利を承継したものを含むものとする。

(保険金受取人が取得した保険金で課税関係の生じない場合)

3−38 保険金受取人の取得した保険金の額のうち、法第3条第1項第3号の規定により当該保険金受取人が相続又は遺贈により取得したものとみなされた部分に対応する金額又は自己の負担した保険料の金額に対応する部分の金額については、相続又は遺贈によって取得する財産とはならないのであるから留意する。

(「返還金その他これに準ずるもの」の意義)

3−39 法第3条第1項第3号に規定する「返還金その他これに準ずるもの」とは、生命保険契約の定めるところにより生命保険契約の解除(保険金の減額の場合を含む。)又は失効によって支払を受ける金額又は一定の事由(被保険者の自殺等)に基づき保険金の支払をしない場合において支払を受ける払戻金等をいうものとする。(昭46直審(資)6改正)

〔定期金に関する権利関係〕

(定期金受取人が死亡した場合で課税関係の生じない場合)

3−40 定期金受取人となるべき者が死亡した時において、まだ給付事由の発生していない定期金給付契約(生命保険契約を除く。以下3−43までにおいて同じ。)で当該定期金受取人が契約者でなく、かつ、掛金又は保険料の負担者でないものについては、当該定期金受取人の死亡した時においては課税関係は生じないものとする。(昭46直審(資)6、昭57直資2−177、平4課資2−158改正)

(定期金給付事由の発生前に契約者が死亡した場合)

3−41 定期金給付契約の契約者が死亡した時において、まだ給付事由の発生していない定期金給付契約で当該契約者が掛金又は保険料の負担者でないものについては、当該契約者の死亡した時においては当該定期金給付契約に関する権利については、課税しないものとする。ただし、法第3条第1項第4号の規定により当該契約者が掛金又は保険料の負担者から当該定期金給付契約に関する権利を相続又は遺贈によって取得したものとみなされた場合におけるそのみなされた部分については、この限りでない。(平4課資2−158改正)

(定期金給付事由の発生前に掛金又は保険料の負担者が死亡した場合)

3−42 定期金給付事由の発生前に掛金又は保険料の負担者が死亡した場合におけるその定期金給付契約に関する権利は、契約者と掛金又は保険料の負担者とが同一人でないときは法第3条第1項第4号の規定によって契約者が掛金又は保険料の負担者からその負担した掛金又は保険料の金額のその相続の開始の時までに払い込まれた掛金又は保険料の全額に対する割合に相当する部分を相続又は遺贈により取得したものとみなされ、契約者と掛金又は保険料の負担者が同一人であるときは当該掛金又は保険料の負担者の本来の相続財産となることに留意する。(平4課資2−158改正)

(定期金給付契約の解除等があった場合)

3−43 定期金給付契約の解除、失効又は変更等により返還金又はこれに準ずるものの取得があった場合には、法第6条第2項の規定によりその受取人が掛金又は保険料の負担者からその負担した掛金又は保険料の金額のこれらの事由が発生した時までに払い込まれた掛金又は保険料の全額に対する割合に相当する部分を贈与によって取得したものとみなされるのであるから留意する。(平4課資2−158改正)

(被相続人が負担した掛金又は保険料等)

3−44 法第3条第1項第4号及び第5号に規定する「被相続人が負担した掛金又は保険料」及び「当該契約に係る掛金又は保険料で当該相続開始の時までに払い込まれたものの全額」の計算については、3−13及び3−14の取扱いに準ずるものとする。(昭57直資2−177、平4課資2−158改正)

〔保証期間付定期金に関する権利関係〕

(保証据置年金契約の年金受取人が死亡した場合)

3−45 保証据置年金契約(年金受取人が年金支払開始年齢に達した日からその死亡に至るまで年金の支払をするほか、一定の期間内に年金受取人が死亡したときは、その残存期間中年金継続受取人に継続して年金の支払をするものをいう。)又は保証期間付年金保険契約(保険事故が発生した場合に保険金受取人に年金の支払をするほか、一定の期間内に保険金受取人が死亡した場合には、その残存期間中継続受取人に継続して年金の支払をするものをいい、これに類する共済契約を含む。)の年金給付事由又は保険事故が発生した後、保証期間内に年金受取人(保険金受取人を含む。以下3−45において同じ。)が死亡した場合には、次に掲げるところによるのであるから留意する。(昭46直審(資)6、昭57直資2−177改正)

(1) 年金受取人が掛金又は保険料の負担者であるときは、法第3条第1項第5号の規定により継続受取人が掛金又は保険料の負担者からその負担した掛金又は保険料の金額のその相続開始の時までに払い込まれた掛金又は保険料の全額に対する割合に相当する部分を相続又は遺贈によって取得したものとみなされること。

(2) 年金受取人が掛金又は保険料の負担者でないときは、法第6条第3項の規定により継続受取人が掛金又は保険料の負担者からその負担した掛金又は保険料の金額の相続開始の時までに払い込まれた掛金又は保険料の全額に対する割合に相当する部分を贈与によって取得したものとみなされること。

(3) 掛金又は保険料の負担者と継続受取人とが同一人であるときは、課税しないものとすること。

〔契約に基づかない定期金に関する権利関係〕

(契約に基づかない定期金に関する権利)

3−46 法第3条第1項第6号に規定する「定期金に関する権利で契約に基づくもの以外のもの」には、3―29の定めに該当する退職年金の継続受取人が取得する当該年金の受給に関する権利のほか、船員保険法の規定による遺族年金、厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)の規定による遺族年金等があるのであるが、これらの法律による遺族年金等については、それぞれそれらの法律に非課税規定が設けられているので、相続税は課税されないことに留意する。(昭50直資2−257、昭57直資2−177、平元直資2−207、平27課資2−9改正)

(注)

1 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成24年法律第63号)(以下「一元化法」という。)附則第37条第1項((改正前国共済法による給付等))の規定によりなおその効力を有するとされる場合における一元化法による改正前の国家公務員共済組合法(以下「改正前国共済法」という。)第88条((遺族共済年金受給権者))の規定により支給される遺族共済年金については、改正前国共済法第50条((公課の禁止))の規定により、相続税は課税されないことに留意する。

2 一元化法附則第61条第1項((改正前地共済法による給付等))の規定によりなおその効力を有するとされる場合における一元化法による改正前の地方公務員等共済法(以下「改正前地共済法」という。)第99条((遺族共済年金の受給権者))の規定により支給される遺族共済年金については、改正前地共済法第52条((公課の禁止))の規定により、相続税は課税されないことに留意する。

3 一元化法附則第79条((改正前私学共済法による給付))の規定によりなおその効力を有するとされる場合における一元化法による改正前の私立学校教職員共済法(以下「改正前私学共済法」という。)第25条((国家公務員共済組合法の準用))において準用する改正前国共済法第88条の規定により支給される遺族共済年金については、改正前私学共済法第5条((非課税))の規定により、相続税は課税されないことに留意する。

(退職手当金等を定期金として支給する場合)

3−47 法第3条第1項第6号に規定する「(第2号に掲げる給与に該当するもの)」とは、定期金又はこれに準ずる方法で支給される退職手当金等をいうのであって、これらのものについては、法第3条第1項第2号に規定する退職手当金等として課税するのであるから留意する。

〔第2項関係〕

(「被相続人の被相続人」の意義)

3−48 法第3条第2項本文の規定は、被相続人の被相続人が負担した保険料又は掛金について適用があるのであって、その先代以前の被相続人が負担した保険料又は掛金については適用がないことに留意する。

第4条《遺贈により取得したものとみなす場合》関係

(相続財産法人からの財産分与の時期等)

4-1 民法第958条の3第1項((特別縁故者に対する相続財産の分与))の規定による相続財産の分与は、次のような段階を経て行われるので、相続開始後相当の期間(最短13か月)を経て行われることとなるのであるから、特に留意するものとする。(昭39直審(資)30追加、平17課資2−4、平19課資2−5、課審6−3改正)

(1) 民法第952条((相続財産の管理人の選任))の規定による相続財産の管理人の選任及び公告

(2) 民法第957条((相続債権者及び受遺者に対する弁済))の規定による相続債権者及び受遺者に対しその請求の申出をすべき旨の公告

(3) 民法第958条((相続人の捜索の公告))の規定による相続人があるならばその権利を主張すべき旨の公告

(4) 民法第958条の3の規定による特別縁故者の財産分与の請求

(相続財産法人から財産の分与を受ける者)

4-2 民法第958条の3第1項の規定による相続財産の分与は、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった個人のほか、特別の縁故があった人格のない社団若しくは財団で代表者等の定めがあるもの又は法人(以下4−2において「社団等」という。)に対してもされるが、社団等に対して財産の分与が行われた場合には、当該社団等について法第66条第1項又は第4項の規定の適用があることに留意する。(昭39直審(資)30追加、昭57直資2−177、平19課資2−5、課審6−3改正)

(相続財産法人から与えられた分与額)

4-3 民法第958条の3の規定により、相続財産の分与を受けた者が、当該相続財産に係る被相続人の葬式費用又は当該被相続人の療養看護のための入院費用等の金額で相続開始の際にまだ支払われていなかったものを支払った場合において、これらの金額を相続財産から別に受けていないときは、分与を受けた金額からこれらの費用の金額を控除した価額をもって、当該分与された価額として取り扱う。(昭39直審(資)30追加、平19課資2−5、課審6−3改正)

(分与財産に加算する贈与財産)

4-4 民法第958条の3の規定により、相続財産の分与を受けた者が当該相続に係る被相続人の相続の開始前3年以内に、被相続人から贈与により財産を取得したことがある場合においては、法第19条の規定の適用があることに留意する。(昭39直審(資)30追加、平19課資2−5、課審6−3改正)