ホーム>税について調べる>法令解釈通達>通達目次 / 所得税基本通達>〔人的役務の提供事業の対価(第2号関係)〕
161−8 法第161条第2号に掲げる「人的役務の提供に係る対価」又は同条第8号イに掲げる「人的役務の提供に……基因する」報酬の支払者が、当該人的役務を提供する者の当該役務を提供するために要する往復の旅費、国内滞在費等の費用を負担する場合には、その負担する費用も当該対価又は報酬に含まれることに留意する。ただし、その費用として支出する金銭等が、当該人的役務を提供する者に対して交付されるものでなく、当該対価又は報酬の支払者から航空会社、ホテル、旅館等に直接支払われ、かつ、その金額がその費用として通常必要であると認められる範囲内のものであるときは、当該金銭等については課税しなくて差し支えない。
161−9 国内において人的役務の提供を行う者の事業が法第161条第2号に規定する人的役務の提供を主たる内容とする事業に該当するかどうかは、国内における人的役務の提供に関する契約ごとに、その契約に基づく人的役務の提供が令第282条各号《人的役務の提供を主たる内容とする事業の範囲》に掲げる事業に該当するかどうかにより判定するものとする。この場合、国内において法第161条第2号に規定する人的役務の提供を主たる内容とする事業を行う者には、国内において当該事業を行う他の非居住者又は外国法人に対し、令第282条各号に掲げる人的役務の提供を主たる内容とする事業を行う非居住者又は外国法人も含まれることに留意する。(平4課法8−5、課所4−3改正)
161−10 法第161条第2号に規定する「人的役務の提供を主たる内容とする事業」とは、非居住者が営む自己以外の者の人的役務の提供を主たる内容とする事業又は外国法人が営む人的役務の提供を主たる内容とする事業で令第282条各号に掲げるものをいうことに留意する。したがって、非居住者が次に掲げるような者を伴い国内において自己の役務を主たる内容とする役務の提供をした場合に受ける報酬は、法第161条第2号に掲げる対価に該当するのではなく、同条第8号イに掲げる報酬に該当する。
(1) 弁護士、公認会計士等の自由職業者の事務補助者
(2) 映画、演劇の俳優、音楽家、声楽家等の芸能人のマネージャー、伴奏者、美容師
(3) プロボクサー、プロレスラー等の職業運動家のマネージャー、トレーナー
(4) 通訳、秘書、タイピスト
161−10の2 令第282条第1号に掲げる芸能人の役務の提供を主たる内容とする事業に係る法第161条第2号に掲げる対価には、国内において当該事業を行う者が当該芸能人の実演の録音、録画、放送又は有線放送につき著作隣接権の対価として支払を受けるもの(当該実演に係る録音物の増製又は著作権法第94条第1項各号《放送のための固定物等による放送》に掲げる放送につき支払を受けるもので、当該実演に係る役務の提供に対する対価と併せて支払を受けるもの以外のものを除く。)も含まれる。(昭46直審(所)19追加)
(注) 国内において当該事業を行う者が著作隣接権の対価として支払を受けるもので、上記の取扱いにより法第161条第2号に掲げる対価とされるもの以外のものは、同条第7号ロに掲げる著作隣接権の使用料に該当する。
161−10の3 令第282条第1号に規定する「職業運動家」には、運動家のうち、いわゆるアマチュア、ノンプロ等と称される者であっても、競技等の役務を提供することにより報酬を受ける場合には、これに含まれることに留意する。(平4課法8−5、課所4−3追加)
(注) 運動家には、陸上競技などの選手に限られず、騎手、レーサーのほか、大会などで競技する囲碁、チェス等の競技者等が含まれることに留意する。
161−10の4 令第282条各号に掲げる事業を行う者が受ける法第161条第2号に規定する人的役務の提供に係る対価には、国内において当該事業を行う者が当該人的役務の提供に関して支払を受ける全ての対価が含まれることに留意する。
したがって、例えば、職業運動家の役務の提供を受けるため、その職業運動家の所属していた法人その他の者に支払われる対価は、移籍料、仲介料、レンタル料、保有権の譲渡対価又は賃貸料等その名称のいかんにかかわらず法第161条第2号に規定する人的役務の提供に係る対価に該当することとなる。(平8課法8−2、課所4−5追加、平23課個2−33、課法9−9、課審4−46改正)
161−11 令第282条第3号かっこ内に規定する「機械設備の販売その他事業を行なう者の主たる業務に附随して行なわれる場合における当該事業」とは、次のような事業をいう。
(1) 機械設備の販売業者が、その販売業務に伴って、販売先に対しその機械設備の据付け、組立て、試運転等のために技術者等を派遣する事業
(2) 工業所有権等の権利者が、その権利の提供を主たる内容とする業務に伴って、その提供先に対しその権利の実施のために技術者等を派遣する事業
(注)
1 上記の事業のために派遣された技術者が国内において行った勤務に関して受ける給与は、法第161条第8号イに掲げる給与に該当することに留意する。
2 上記の事業から生ずる所得は、法第161条第1号に掲げる事業から生ずる所得に該当するのであるから、これらの事業を営む者が法第164条第1項第1号、第2号又は第3号《非居住者に対する課税の方法》に掲げる非居住者に該当する場合には、同項の規定を適用することに留意する。