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第2款 請負による譲渡等の時期

(請負による資産の譲渡等の時期)

9−1−5 請負による資産の譲渡等の時期は、別に定めるものを除き、物の引渡しを要する請負契約にあってはその目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日、物の引渡しを要しない請負契約にあってはその約した役務の全部を完了した日とする。

(建設工事等の引渡しの日の判定)

9−1−6 請負契約の内容が建設、造船その他これらに類する工事(以下「建設工事等」という。)を行うことを目的とするものであるときは、その引渡しの日がいつであるかについては、例えば、作業を結了した日、相手方の受入場所へ搬入した日、相手方が検収を完了した日、相手方において使用収益ができることとなった日等、当該建設工事等の種類及び性質、契約の内容等に応じてその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち、事業者が継続して資産の譲渡等を行ったこととしている日によるものとする。

(値増金に係る資産の譲渡等の時期)

9−1−7 事業者が請負った建設工事等に係る工事代金につき資材の値上り等に応じて一定の値増金を収入することが契約において定められている場合には、その収入すべき値増金の額はその建設工事等の引渡しの日の属する課税期間の課税標準額に算入するのであるが、相手方との協議によりその収入すべきことが確定する値増金については、その収入すべき金額が確定した日の属する課税期間の課税標準額に算入する。

(部分完成基準による資産の譲渡等の時期の特例)

9−1−8 事業者が請負った建設工事等(法第17条第1項若しくは第2項《工事の請負に係る資産の譲渡等の時期の特例》の規定の適用を受けるものを除く。以下9−1−8において同じ。)について次に掲げるような事実がある場合には、その建設工事等の全部が完成しないときにおいても、その課税期間において引き渡した建設工事等の量又は完成した部分に対応する工事代金に係る資産の譲渡等の時期については、その引渡しを行った日とする。(平11課消2−5により改正)

(1) 一の契約により同種の建設工事等を多量に請負ったような場合で、その引渡量に従い工事代金を収入する旨の特約又は慣習がある場合

(2) 1個の建設工事等であっても、その建設工事等の一部が完成し、その完成した部分を引き渡した都度その割合に応じて工事代金を収入する旨の特約又は慣習がある場合

(機械設備の販売に伴う据付工事による資産の譲渡等の時期の特例)

9−1−9 事業者が機械設備等の販売(法第17条第1項若しくは第2項《工事の請負に係る資産の譲渡等の時期の特例》の規定の適用を受けるものを除く。以下9−1−9において同じ。)をしたことに伴いその据付工事を行った場合において、その据付工事が相当の規模のものであり、その据付工事に係る対価の額を契約その他に基づいて合理的に区分することができるときは、機械設備等に係る販売代金の額と据付工事に係る対価の額とを区分して、それぞれにつき資産の譲渡等を行ったものとすることができるものとする。(平11課消2−5により改正)

(注) 事業者がこの取扱いによらない場合には、据付工事に係る対価の額を含む全体の販売代金の額を対価とする資産の譲渡となり、その資産の譲渡等の時期は9−1−1による。

(不動産の仲介あっせんに係る譲渡等の時期)

9−1−10 土地、建物等の売買、交換又は賃貸借(以下9−1−10において「売買等」という。)の仲介又はあっせんに係る資産の譲渡等の時期は、原則としてその売買等に係る契約の効力が発生した日とする。ただし、事業者が売買又は交換の仲介又はあっせんに係る資産の譲渡等の時期を継続して当該契約に係る取引の完了した日(同日前に実際に収受した金額があるときは、当該金額を収受した日)としているときは、これを認める。

(技術役務の提供に係る資産の譲渡等の時期)

9−1−11 設計、作業の指揮監督、技術指導その他の技術に係る役務の提供に係る資産の譲渡等の時期は、原則として、その約した役務の全部の提供を完了した日であるが、その技術に係る役務の提供について次に掲げるような事実がある場合には、その支払を受けるべき報酬の額が確定した日にその確定した金額に係る役務の提供を行ったものとする。ただし、その支払を受けることが確定した金額のうち役務の全部の提供が完了するまで又は1年を超える相当の期間が経過するまで支払を受けることができないこととされている部分については、その完了する日とその支払を受ける日とのいずれか早い日を資産の譲渡等の時期とすることができる。

(1) 報酬の額が現地に派遣する技術者等の数及び滞在期間の日数等により算定され、かつ、一定の期間ごとにその金額を確定させて支払を受けることとなっている場合

(2) 例えば、基本設計に係る報酬の額と部分設計に係る報酬の額が区分されている場合のように、報酬の額が作業の段階ごとに区分され、かつ、それぞれの段階の作業が完了する都度その金額を確定させて支払を受けることとなっている場合

(注) 技術に係る役務の提供についての契約に関連してその着手費用に充当する目的で相手方から収受する仕度金、着手金等の額は、後日清算して剰余金があれば返還することとなっているものを除き、その収受した日の属する課税期間において行った役務の提供に係るものとすることができる。

(運送収入に係る資産の譲渡等の時期)

9−1−12 運送業における運送収入に係る資産の譲渡等の時期は、原則として、その運送に係る役務の提供を完了した日とする。ただし、事業者が運送契約の種類、性質、内容等に応じ、例えば、次に掲げるような方法のうちその運送収入に係る資産の譲渡等の時期として合理的であると認められるものにより継続してその資産の譲渡等を行ったものとしている場合には、これを認める。

(1) 乗車券、乗船券、搭乗券等を発売した日(自動販売機によるものについては、その集金をした時)にその発売に係る運送収入を対価とする資産の譲渡等を行ったものとする方法

(2) 船舶、航空機等が積地を出発した日に当該船舶、航空機等に積載した貨物又は乗客に係る運送収入を対価とする資産の譲渡等を行ったものとする方法

(3) 一航海(船舶が発港地を出発してから帰港地に到着するまでの航海をいう。以下9−1−12において同じ。)に通常要する期間がおおむね4月以内である場合において当該一航海を完了した日に当該一航海に係る運送収入を対価とする資産の譲渡等を行ったものとする方法

(4) 一の運送に通常要する期間又は運送を約した期間の経過に応じて日割又は月割等により一定の日にその運送収入を対価とする資産の譲渡等を行ったものとする方法

(注)

1 運送業を営む2以上の事業者が運賃の交互計算又は共同計算を行っている場合における当該交互計算又は共同計算により当該2以上の事業者が配分を受けるべき収益の額を対価とする資産の譲渡等については、その配分額が確定した日に資産の譲渡等を行ったものとすることができる。

2 海上運送事業を営む事業者が船舶による運送に関連して受払する滞船料又は早出料を対価とする資産の譲渡等については、その額が確定した日に資産の譲渡等又は売上げに係る対価の返還等を行ったものとすることができる。