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第10条 製造免許等の要件

第11号関係

1 「酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要がある」の意義

 法第10条《製造免許等の要件》第11号に規定する「酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要がある」とは、新たに酒類の製造免許又は販売業免許を与えたときは、地域的又は全国的に酒類の需給の均衡を破り、その生産及び販売の面に混乱を来し、製造者又は酒類販売業者の経営の基礎を危うくし、ひいては、酒税の保全に悪影響を及ぼすと認められる場合をいう。

2 酒類の製造免許の取扱い

 次に掲げる酒類の製造免許は、酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要があるため、次に該当する場合に限り製造免許を付与等する。

(1) 清酒
 次のいずれかに該当する場合に限り付与する。

イ 清酒製造者が、企業合理化を図るため新たに製造場を設置して清酒を製造しようとする場合

ロ 2以上の清酒製造者が、企業合理化を図るため新たに法人を組織し、新たに製造場を設置して清酒を共同製造しようとする場合

ハ 清酒製造者が、企業合理化を図るため分離又は分割し、新たに製造場を設置して清酒を製造しようとする場合

ニ 共同してびん詰めすることを目的として設立された清酒製造者が主となって組織する法人の蔵置場又は自己のびん詰等のための蔵置場に未納税移入した清酒に、炭酸ガス又は炭酸水を加え、発泡性を持たせた清酒を製造しようとする場合

(注) 企業合理化とは、製造者(試験製造免許以外の酒類の製造免許を受けている者に限る。)が新たに製造場を設置することにより、製造コスト若しくは物流コストの削減又は設備の近代化若しくは情報化の推進が図られるもの、製造場が狭あいなため新たに製造場を設置しようとするもの等をいう(以下、(6)まで同じ。)。

(2) 合成清酒
 次のいずれかに該当する場合に限り付与する。

イ 合成清酒製造者が、企業合理化を図るため新たに製造場を設置して合成清酒を製造しようとする場合

ロ 2以上の合成清酒製造者が、企業合理化を図るため新たに法人を組織し、新たに製造場を設置して合成清酒を共同製造しようとする場合

ハ 合成清酒製造者が、企業合理化を図るため分離又は分割し、新たに製造場を設置して合成清酒を製造しようとする場合

(3) 連続式蒸留焼酎
 次のいずれかに該当する場合に限り付与する。

イ 連続式蒸留焼酎製造者が、企業合理化を図るため新たに製造場を設置して連続式蒸留焼酎を製造しようとする場合

ロ 2以上の連続式蒸留焼酎製造者が、企業合理化を図るため新たに法人を組織し、新たに製造場を設置して連続式蒸留焼酎を共同製造しようとする場合

ハ 連続式蒸留焼酎製造者が、企業合理化を図るため分離又は分割し、新たに製造場を設置して連続式蒸留焼酎を製造しようとする場合

(4) 単式蒸留焼酎

イ かす取り焼酎(単式蒸留焼酎のうち、酒かす又は米ぬか等を主原料として製造するものをいう。以下同じ。)

 次のいずれかに該当する場合に限り付与等する。

(イ) 清酒製造者が、自己の清酒の製造に際し生じた酒かす又は米ぬか等の副産物を主原料として、当該清酒製造場又は自己の他の製造場において単式蒸留焼酎を製造しようとする場合

(ロ) 2以上の清酒製造者が、新たに法人を組織して、その構成員である清酒製造者の清酒の製造に際し生じた酒かす又は米ぬか等の副産物を主原料として、新たに製造場を設置して単式蒸留焼酎を製造しようとする場合

ロ 特産品焼酎(単式蒸留焼酎のうち、申請等製造場の所在する地域で生産された特産品を主原料として製造するものをいう。以下同じ。)
 製造しようとする酒類が、特産品の特性を有するものであり、かつ、その製造及び販売見込数量から販売先が申請等地域に限定されていると認められる場合には、申請等に基づいて個々にその内容を検討の上、免許付与等の可否を決定する。
 なお、特産品のうち米、麦、さつまいも又はそばを主原料として製造しようとする場合には、申請等製造場の所在する都道府県が、申請等しようとする日の属する年度(毎年4月1日から翌年の3月31日までをいい、申請等しようとする日が4月1日から8月31日までの間にあっては、申請等しようとする日の直前の3月31日までの年度をいうものとする。以下「判定基準年度」という。)前3年度における平均課税移出数量(当該3年度内の各年度の当該都道府県における申請等に係る酒類の課税移出数量を合算したものの3分の1に相当する数量をいう。以下同じ。)と平均小売数量(当該3年度内の各年度の当該都道府県における申請等に係る酒類の小売数量を合算したものの3分の1に相当する数量をいう。以下同じ。)を比較して、平均課税移出数量が平均小売数量を下回っている都道府県である場合に限り付与等する。

(注)

1 申請等製造場の所在する地域は、原則として当該申請等製造場の所在する市町村(特別区を含む。)とする(以下(5)において同じ。)。

2 特産品とは、地方公共団体による振興計画が策定されているなど、特産品として育成することが確実な産品又は当該産品を主原料とした商品が多数あるなど、当該申請等製造場の所在する地域において認知されている産品をいう。

3 特産品の特性を有するとは、酒類に、原料として使用した特産品の香味等が反映されていることが明らかなことをいう。
 なお、当該特産品が水以外の原料の50%以上を占める場合には、特産品の特性を有するものとして取り扱って差し支えない。

4 平均課税移出数量が平均小売数量を下回っているかどうかの判定は、判定基準年度の6月30日現在の数量により行う(以下(5)において同じ。)。

ハ その他の焼酎(単式蒸留焼酎のうち、イ及びロ以外のものをいう。以下同じ。)

 次のいずれかに該当する場合に限り付与する。

(イ) その他の焼酎製造者が、企業合理化を図るため新たに製造場を設置してその他の焼酎を製造しようとする場合

(ロ) 2以上のその他の焼酎製造者が、企業合理化を図るため新たに法人を組織し、新たに製造場を設置してその他の焼酎を共同製造しようとする場合

(ハ) その他の焼酎製造者が、企業合理化を図るため分離又は分割し、新たに製造場を設置してその他の焼酎を製造しようとする場合

(5) みりん

イ 地場産米使用みりん(みりんのうち、申請製造場の所在する地域で生産された米(以下この(5)において「地場産米」という。)を主原料として製造するものをいう。以下同じ。)
 製造しようとする酒類が、その製造及び販売見込数量から販売先が申請地域に限定されていると認められる場合には、申請に基づいて個々にその内容を検討の上、免許付与の可否を決定する。
 なお、申請製造場の所在する都道府県が、判定基準年度前3年度における平均課税移出数量と平均小売数量を比較して、平均課税移出数量が平均小売数量を下回っている都道府県である場合に限り付与する。

(注)「申請製造場の所在する地域で生産された米を主原料として製造するもの」とは、その仕込みに使用した地場産米の重量が当該仕込みに使用した原料の総重量の50%超のものをいう。

ロ その他のみりん(みりんのうち、イ以外のものをいう。以下同じ。)
 次のいずれかに該当する場合に限り付与する。

(イ) その他のみりん製造者が、企業合理化を図るため新たに製造場を設置してみりんを製造しようとする場合

(ロ) 2以上のその他のみりん製造者が、企業合理化を図るため新たに法人を組織し、新たに製造場を設置してみりんを共同製造しようとする場合

(ハ) その他のみりん製造者が、企業合理化を図るため分離又は分割し、新たに製造場を設置してみりんを製造しようとする場合

(6) 原料用アルコール
次のいずれかに該当する場合に限り付与する。

イ 原料用アルコール製造者が、企業合理化を図るため新たに製造場を設置して原料用アルコールを製造しようとする場合

ロ 2以上の連続式蒸留焼酎製造者又は2以上の原料用アルコール製造者が、企業合理化を図るため新たに法人を組織し、新たに製造場を設置して原料用アルコールを共同製造しようとする場合

ハ 原料用アルコール製造者が、企業合理化を図るため分離又は分割し、新たに製造場を設置して原料用アルコールを製造しようとする場合

ニ 製造者が、酒類の製造のために連続式蒸留機を設置している製造場において原料用アルコールを製造しようとする場合

3 一般酒類小売業免許の需給調整要件

 次の各号のいずれかに該当する者には、当分の間一般酒類小売業免許を付与等しない。

(1) 設立の主旨からみて販売先が原則としてその構成員に特定されている法人又は団体。ただし、その法人又は団体の申請等販売場の所在地の周辺地域内に居住している住民の大半が、これらの法人又は団体の構成員となっている場合で、その近辺に一般酒類小売販売場がなく、消費者の酒類の購入に不便であり酒類の需給状況からみてもこれらの者に免許を付与等する必要があり、かつ、これらの者が酒類小売業を営んでも、適正な酒類の取引を損なうおそれがないと認められるときはこの限りではない。

(2) 酒場、旅館、料理店等酒類を取り扱う接客業者(接客業者の組合等を含む。)。ただし、国税局長において免許を付与等することについて支障がないと認めた場合を除く。

4 通信販売酒類小売業免許の需給調整要件

 通信販売酒類小売業免許は、販売しようとする酒類の範囲が次の場合には免許を付与等する。

(1) 国産酒類のうち、次に該当する酒類

イ カタログ等の発行年月日の属する会計年度の前会計年度における酒類の品目ごとの課税移出数量が、全て3,000キロリットル未満である製造者(以下この4において「特定製造者」という。)が製造、販売する酒類

ロ 地方の特産品等(製造委託者が所在する地方の特産品等に限る。)を原料として、特定製造者以外の製造者に製造委託する酒類であり、かつ、当該酒類の一会計年度における製造委託者ごとの製造委託数量の合計が3,000キロリットル未満である酒類

(2) 輸入酒類

(注)

1 「カタログ等」とは、いわゆるカタログのほか、チラシ等若しくは雑誌新聞又はインターネットによる広告等をいう。

2 前会計年度における課税移出実績がない場合は、カタログ等の発行日の属する会計年度における製造者の製造見込数量により判断する。

3 通信販売により販売できる酒類かどうかについては、通信販売を予定している製造者の発行する証明書(通信販売の対象となる酒類であることの証明書をいう。)(上記(1)のロの酒類については製造委託契約書・同計画書等)を申請書に添付させ確認する。

4 「製造委託者が所在する地方」は、原則として製造委託者の住所又は本店が所在する都道府県の範囲内とする。

5 全酒類卸売業免許の需給調整要件

(1) 卸売販売地域
 卸売販売地域とは、全酒類卸売業免許の販売場数と全酒類の消費数量のそれぞれの地域的需給調整を行うために設ける地域単位であって、都道府県を一単位とする。

(2) 免許可能件数
 卸売販売地域において免許年度に免許を付与等しうる免許可能件数は、以下の算式によって得た数から小数点以下を切り捨てたもの(卸売販売地域内に所在する全酒類卸売業者の販売場から直近1年間における卸売販売実績のない販売場を控除して得た数の100分の5を超える場合には、当該得た数に100分の5を乗じて計算した数から、小数点以下を四捨五入したもの。)とする。
 なお、当分の間、免許可能件数が1に満たないときは1とする。
全酒類卸売業免許の需給調整要件の算式

(注)

1 卸売販売場とは、卸売販売地域内に所在する全酒類卸売業免許((3)及び(4)の規定により付与されたものを除く。以下6において同じ。)を付与された販売場(休業場を除く。)をいう。

2 大規模卸売販売場とは、直近1年間における卸売販売数量が20,000キロリットル以上の数量の卸売実績を有する卸売販売場をいう。

3 卸売総数量とは、卸売販売地域内に所在する卸売販売場の直近1年間における卸売販売数量の合計をいう。

4 増減率とは、卸売販売地域内における直近1年間の酒類消費数量(製造者及び酒類販売業者が消費者等に対して小売した酒類の数量をいう。以下同じ。)のその前1年間の酒類消費数量に対する割合をいう。

 ただし、以上の要件に合致する場合であっても、既存の酒類卸売業者の経営実態又は酒類の取引状況等から見て、新たに免許を付与等するときは酒類の需給の均衡を破り、ひいては酒税の確保に支障を来すおそれがあると認められる場合は、免許を付与等しない。

(3) 小規模業者の共同購入機関に対する全酒類卸売業免許の取扱い
 小規模な既存の酒類卸売業者2名以上が法人を設立し、その構成員である酒類卸売業者のみに販売しようとする場合には、需給調整要件及び所要資金等の規定を適用しなくても差し支えない。

(4) 酒類小売業者の共同購入機関に対する全酒類卸売業免許の取扱い
 多数の酒類小売業者が酒類等の共同購入を行うために組織する中小企業等協同組合法に基づく協同組合に対しては、需給調整要件は適用しなくても差し支えない。

6 ビール卸売業免許の需給調整要件

(1) 卸売販売地域
 卸売販売地域とは、ビール卸売業免許の販売場数とビールの消費数量のそれぞれの地域的需給調整を行うために設ける地域単位であって、都道府県を一単位とする。

(2) 免許可能件数
 卸売販売地域において免許年度に免許を付与等しうる免許可能件数は、以下の算式によって得た数から小数点以下を切り捨てたものとする。
 なお、当分の間、免許可能件数が1に満たないときは1とする。
ビール卸売業免許の需給調整要件の算式

(注)

1 ビール卸売販売場とは、卸売販売地域内に所在する全酒類卸売業免許及びビール卸売業免許を付与された販売場(休業場を除く。)をいう。

2 大規模ビール卸売販売場とは、直近1年間における卸売販売数量が10,000キロリットル以上の数量の卸売実績を有するビール卸売販売場をいう。

3 ビール卸売総数量とは、卸売販売地域内に所在するビール卸売販売場の直近1年間におけるビール卸売販売数量の合計をいう。

4 増減率とは、卸売販売地域内における直近1年間のビール消費数量のその前1年間のビール消費数量に対する割合をいう。

 なお、5《全酒類卸売業免許の需給調整要件》の(2)に定めるただし書きは、この(2)においても準用する。

第12号関係

1 技術的要件

 申請者は、醸造・衛生面等の知識があり、かつ、保健衛生上問題のない一定水準の品質の酒類を継続的に供給することができ、不測の事態が生じた場合に対応できる能力を有している。

(注)

1 申請者の技術的要件については、製造計画・工程、技術者の経歴、人員、品質設計、品質管理、研修の体制等から総合的に判断する。

2 申請者の技術的能力については、必要な技術的能力を備えた者を雇用していれば足りるものであるから留意する。

2 設備要件

 酒類の製造又は貯蔵に必要な機械、器具、容器等が十分に備わっている又は十分に備えられることが確実であるとともに、工場立地法(昭和34年法律第24号)、下水道法(昭和33年法律第79号)、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)、食品衛生法(昭和22年法律第233号)等製造場の設備に関する法令及び地方自治体の条例に抵触していない又は抵触しないことが確実である。

(注) 酒類の製造免許を付与する場合にあっては、酒類容器のリサイクリングの推進の趣旨の徹底を図りその理解を得て製造免許を付与する。


酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達目次

(前) 第10条 免許の要件 〔1号〜10号〕

(次) 第11条 免許の条件