ここから本文です。

ホーム税について調べる法令解釈通達不服審査基本通達(国税庁関係)>第81条 《再調査の請求書の記載事項等》関係

第2章 再調査の請求

第81条 《再調査の請求書の記載事項等》関係

(処分の表示)

81−1 法第81条第1項第1号に掲げる「再調査の請求に係る処分の内容」については、再調査の請求の対象となる処分を特定するため、処分の日付、処分の名称等のほか、再調査の請求人が処分の相手方以外の者である場合には処分の相手方の氏名又は名称を記載させるものとする。

(注) 法第85条第1項《納税地異動の場合における再調査の請求先等》の規定による再調査の請求については、同条第2項の規定により再調査の請求書にその処分に係る税務署長又は国税局長の名称の付記を要する。

(再調査の請求の趣旨)

81−2 法第81条第1項第3号に掲げる「再調査の請求の趣旨」には、処分の取消し又は変更を求める範囲をできるだけ明らかに記載するよう指導するものとする。

(再調査の請求の理由)

81−3 法第81条第1項第3号に掲げる「再調査の請求の……理由」には、再調査の請求人の再調査の請求の趣旨を肯認させる事項、例えば、再調査の請求の対象となった処分に付した理由に応じてその処分を不服とする理由を具体的に記載するよう指導するものとする。

(再調査の請求書として取り扱う場合)

81−4 提出された書面の表示が「嘆願書」又は「異議申立書」等とされている場合においても、当該書面の趣旨、内容からみて実質的には再調査の請求書と認められるものについては、再調査の請求書として収受することに取り扱う。

(注) この取扱いにより再調査の請求書として収受したものが再調査の請求期間を経過しているものについては、却下の決定を行うこととなる。

(相当の期間)

81−5 法第81条第3項の「相当の期間」とは、不備を補正するのに通常要する期間をいい、その期間は、不備の程度などの事情に応じて定められるべきものであることに留意する。

(補正要求を行う場合)

81−6 法第81条第3項の規定による補正要求は、再調査の請求が不適法なもので補正可能と認められる場合、例えば、再調査の請求書に必要な記載事項を欠いている場合(軽微な不備で再調査の請求の調査を行う上で支障のない場合を除く。)又は代理人を選任するとき若しくは総代を互選するときにおいて代理人若しくは総代の権限を証する書面の添付がない場合に行うものとする。

(注) 再調査の請求書に必要な記載事項を欠いたものであっても、軽微な不備で再調査の請求の調査を行う上で支障のないものについては、再調査審理庁は職権で補正することができる。

(補正要求と再調査審理庁)

81−7 法第81条第3項の規定による補正要求は、再調査審理庁がこれを行うべきものであるから、例えば、法第112条第1項《誤つた教示をした場合の救済》の規定により誤った教示によって提出された再調査の請求書を収受した行政機関は、補正要求を行うことができないことに留意する。

(補正要求の方法)

81−8 法第81条第3項の規定による補正要求は、具体的に補正すべき事項を示した書面によりこれを行うものとする。

(補正の方法)

81−9 補正は、原則として既に提出されている再調査の請求書とは別の書面をもって行わせるものとするが、再調査の請求人が出頭して補正する場合には、法第81条第4項《補正事項についての陳述の録取》の規定による録取の方法に代えて、再調査の請求書そのものを補正させても差し支えない。

(注) 再調査の請求書そのものを補正させるときは、補正の箇所に再調査の請求人の押印を求める等その事績を明らかにしておくものとする。

(不適法であって補正することができないことが明らかなとき)

81−10 法第81条第5項の「不適法であつて補正することができないことが明らかなとき」とは、例えば、再調査の請求期間を徒過し、そのことについての正当な理由が認められないことが明らかな場合や法第75条第1項《国税に関する処分についての不服申立て》の「処分……に不服がある者」に該当しないことが明らかな場合をいう。

第83条 《決定》関係

(却下の決定)

83−1 法第83条第1項の「却下」とは、再調査の請求が権利保護の要件を欠くことにより不適法なものとして当該再調査の請求に理由があるかどうかの判断を拒否する決定をいい、却下の決定は、例えば、次のいずれかに当たるときに行うものとする。

(1) 再調査の請求の対象となった処分が再調査の請求をすることができないものであるとき。

(2) 再調査の請求の対象となった処分が存在しないとき(当該処分が初めから存在しないときのほか、再調査の請求についての決定までに当該処分が消滅したときを含む。)。

(3) 再調査の請求の対象となった処分が再調査の請求人の権利又は法律上の利益を侵害するものでないとき。

(4) 再調査の請求の対象となった処分について、既に国税不服審判所長(以下「審判所長」という。)の裁決又は再調査審理庁の決定がされているとき。

(5) 再調査の請求が再調査審理庁でない行政機関にされたとき。

(6) 再調査の請求が法定の再調査の請求期間経過後にされたとき(法第77条第1項ただし書《不服申立期間の例外》の適用があるときを除く。)。

(7) 再調査審理庁が相当の期間を定めて補正要求を行った場合において、当該期間内に補正されなかったとき(107−6ただし書の適用があるときを除く。)。

(注) (5)の場合において、当該行政機関は、不服申立期間内であれば、これを本来の再調査審理庁等へ提出するよう指導する。

(棄却又は取消しの決定についての留意事項)

83−2 法第83条第2項又は第3項の規定による棄却又は取消しの決定に当たっては、次のことに留意する。

(1) 国税の課税標準等(法第2条第6号イからハまで《定義》に掲げる事項をいう。以下同じ。)又は税額等(同号ニからヘまでに掲げる事項をいう。以下同じ。)に係る処分に対する再調査の請求については、例えば、課税標準に誤りがない場合であっても、納付すべき税額が減少することとなるとき、又は還付金の額に相当する税額若しくは純損失等の金額(同号ハに規定する純損失等の金額をいう。以下同じ。)が増加することとなるときは、処分の全部又は一部を取り消す決定を行うこと。

(2) 処分に対する再調査の請求について、再調査審理庁が再調査の請求の理由として記載されていない事項について調査した事績を加味した結果、当該処分が正当であると認められるときは、当該再調査の請求を棄却する決定を行い、当該処分が違法又は不当であると認められるときは、処分の全部又は一部を取り消す決定を行うこと。

(変更)

83−3 法第83条第3項の「変更」には、国税に関する法律に基づく処分のうち、例えば、次に掲げる処分についての異動がこれに該当することに留意する。

(1) 耐用年数の短縮に関する処分(所得税法施行令第130条第3項及び第4項並びに法人税法施行令第57条第3項及び第4項)

(2) 特定船舶に係る特別修繕準備金に関する処分(措置法令第13条第6項及び第7項、同令第33条の6第10項及び第11項並びに同令第39条の85第10項及び第11項)

(3) 相続税額及び贈与税額の延納条件に関する処分(相続税法第39条第2項、第29項及び第32項)

(4) 納税の猶予に関する処分(法第46条及び第49条)

(法の特則)

83−4 国税に関する法律に基づく処分に係る再調査の請求に対する決定については、法第83条のほか、法第86条第2項《再調査の請求事件の決定機関の特例》及び法第104条第3項《併合審理等》の定めがあることに留意する。

(徴収法の特則)

83−5 徴収法第171条第1項第3号《公売等に関する不服申立ての期限の特例》に掲げる処分に欠陥があることを理由として滞納処分に関する再調査の請求がされた場合における当該再調査の請求に対する決定については、同法第173条《不動産の売却決定等の取消の制限》の定めがあることに留意する。

第84条 《決定の手続等》関係

(調査の範囲)

84−1 再調査の請求の調査は、再調査の請求人の再調査の請求に拘束されるものではないから、当該再調査の請求の対象となった処分の全部について再調査の請求人の主張しない事項をも含めて行うものとする。

(課税標準等又は税額等の調査及び決定)

84−2 国税の課税標準等又は税額等に係る処分についての再調査の請求に係る調査及び決定は、次の範囲内において行うものとする。

(1) 当該処分が決定である事案については、当該決定に係る額の範囲

(2) 当該処分が増額(還付金に相当する税額又は純損失等の金額にあっては減額)の更正(更正の請求にあっては当該請求の全部又は一部を認容しない処分。以下(2)において同じ。)又は再更正(更正の請求にあっては当該請求の全部又は一部を認容しない処分を行った後の増額の更正。以下(2)において同じ。)である事案については、当該更正又は再更正後の額と申告額(更正の請求にあっては当該請求の額)との差額の範囲。ただし、当該処分が増額の再更正である事案に係る当初更正又は決定について既に不服申立ての決定又は裁決がされているとき(却下の決定又は裁決がされているときを除く。)は、当該再更正後の額と不服申立ての決定又は裁決後の額との差額の範囲

(3) 当該処分が賦課決定(加算税及び過怠税の賦課決定を除く。以下(3)において同じ。)である事案については、当該賦課決定に係る額(増額の賦課決定にあっては当該増額の賦課決定後の額)の範囲。ただし、当該処分が増額の賦課決定である事案に係る当初賦課決定について既に不服申立ての決定又は裁決がされているとき(却下の決定又は裁決がされているときを除く。)は、当該増額の賦課決定後の額と不服申立ての決定又は裁決後の額との差額の範囲

(再調査の請求の調査と質問検査権等)

84−3 再調査の請求の調査は、法、徴収法及び措置法等の国税に関する法律の規定による当該職員の質問検査権等に基づいて行うものであることに留意する。

(申立人の所在その他の事情)

84−4 法第84条第1項ただし書の「申立人の所在その他の事情」とは、例えば、同項に規定する申立人(以下第84条関係において「申立人」という。)が矯正施設に収容されていて相当の期間出所の見込みがないなど、申立人が再調査審理庁の指定した期日及び場所に出頭して口頭で意見を述べることが困難であると認められる事情をいう。

(意見陳述の申立て)

84−5 法第84条第1項の規定による申立てがあった場合には、同項ただし書の規定に該当する場合を除き、再調査審理庁は必ず申立人に口頭で意見を述べる機会を与えなければならないから、その機会を与えない又は申立人にとり意見陳述が不可能に等しい機会を与えたことにより、その陳述が行われないままされた再調査決定は違法となることに留意する。

(注) 1 申立人に対し日時及び場所を指定して意見を述べる機会を与えたにもかかわらず、その機会に意見を述べないときは、再調査審理庁は意見陳述を待つまでもなく再調査決定をしても差し支えない。

2 再調査審理庁が指定した期日に申立人が出頭した場合には、申立人以外の再調査の請求人又は参加人が出頭しなかったとしても、当該申立人に改めて口頭意見陳述の機会を与える必要はないことに留意する。

(補佐人)

84−6 法第84条第3項の「補佐人」とは、申立人に付き添って口頭意見陳述の期日に出頭し、その陳述を補佐する者をいうことに留意する。

(補佐人帯同申請に対する決定義務)

84−7 法第84条第3項の規定により申立人から口頭意見陳述の際、補佐人を帯同したい旨の申請があったときは、再調査審理庁は速やかにその許否を決定するものとする。

(補佐人帯同の許可の基準)

84−8 法第84条第3項の規定による補佐人の帯同は、申立人が十分に意見陳述を行うことができるよう専門的知識をもってその意見陳述を補佐させる趣旨の制度であるから、再調査審理庁は、この趣旨に従って許否を決定するものとする。

(注) 許可を与えた場合にも、必要に応じてその許可を取り消すことができる。

(税務代理行為との関係)

84−9 補佐人が税理士法に規定する税理士業務の制限規定に該当する行為をするおそれがある場合その他税理士法違反のおそれがある場合には、許可を与えず又は既に与えた許可を取り消すことに取り扱う。

(意見陳述の制限)

84−10 法第84条第5項の「その他相当でない場合」とは、例えば、申立人の行う意見陳述が既にされた陳述の繰り返しにすぎない場合その他その発言が口頭意見陳述の趣旨、目的に沿わないと認められる場合がこれに当たることに留意する。

(注) 代理人によってされた意見陳述の効果は、申立人本人に帰属するものであるから、申立人本人から改めて口頭意見陳述の申立てがあったときは、代理人によってされた意見陳述と重複しない限度でこれを行わせることができる。

(相当の期間)

84−11 法第84条第6項の「相当の期間」とは、証拠書類又は証拠物を提出するのに通常要する期間をいい、その期間は、証拠書類又は証拠物の量や、入手の難易などの事情に応じて定められるべきものであることに留意する。

(再調査決定書に記載すべき理由)

84−12 法第84条第7項の規定により再調査決定書に決定の理由を記載する趣旨は、再調査審理庁の判断の慎重、公正を保障するとともに、再調査の請求人のじ後の争訟の便宜を図ることにあるから、再調査決定書の理由については、この趣旨に従って判断の根拠を具体的に記載するものとするが、その記載に当たっては次のことに留意する。

(1) 再調査の請求人の主張に理由がないときは、当該主張に対応して維持する処分を正当とする理由を記載すること。

(2) 再調査の請求人の主張には理由があるが他の理由により処分を維持する場合には、維持する処分を正当とする理由を記載すること。

(3) 再調査の請求人が争っていない事項がある場合においても、その事項に対応して処分を正当とする理由を記載すること。

(4) (1)及び(3)の場合において、既に原処分の理由が書面により再調査の請求人に通知されており、かつ、その理由の記載が十分であるときは、それと同一の理由で原処分を維持する部分については、当該理由を引用しても差し支えないこと。

(記名押印)

84−13 法第84条第7項の「記名押印」とは、官職及び氏名を表示し、官印を押なつ(印影の印刷を含む。)することをいうことに留意する。

(決定の際の教示)

84−14 法第84条第9項の規定による教示は、再調査の請求についての却下、棄却、変更及び一部取消しの決定の全てについてこれを行うものとする。

(再調査決定書の謄本)

84−15 法第84条第10項の「再調査決定書の謄本」には、書面の末尾に「本書は再調査決定書の謄本である」旨を表示して再調査審理庁が記名押印するものとする。

(再調査決定書謄本の送達方法)

84−16 法第84条第10項の規定により再調査審理庁が再調査決定書の謄本を送達する場合における送達の方法については、法第12条《書類の送達》及び第14条《公示送達》の定めがあることに留意する。

(注) 再調査決定書の謄本を郵便又は信書便によって送達するときは、配達証明郵便又は信書便の役務のうち配達証明郵便に準ずるものとして別途定めるものあるいは書留郵便又は信書便の役務のうち書留郵便に準ずるものとして別途定めるものによって行うものとする。

(公示送達についての留意事項)

84−17 再調査決定書の謄本の公示送達に当たっては、次のことに留意する。

(1) 再調査の請求が代理人又は総代によってされている場合における再調査決定書の謄本の公示送達は、当該再調査の請求が代理人によってされているときは再調査の請求人本人及び当該代理人の双方について、総代によってされているときは全ての総代について、それぞれ法第14条第1項に規定する事情があるときに限られること。

(2) 法第14条第1項の「送達を受けるべき者の住所及び居所が明らかでない場合」とは、送達を受けるべき者について賦課関係書類の調査、実地調査、住民票の調査等を行ってもなお住所、居所その他送達すべき場所がいずれも不明な場合をいい、単に郵便局又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項《定義》に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者の事業所から宛先人不明で返戻されたことのみを理由として公示送達を行うことはできないこと。

(再調査の請求人に対する送達)

84−18 法第84条第10項の規定による再調査の請求人に対する再調査決定書の謄本の送達は、当該再調査の請求が代理人によってされているときにおいても、本人に対してこれを行うものとする。ただし、再調査の請求人から再調査決定書の謄本の送達先を代理人とする旨の書面の提出があった場合には、原則として当該代理人に対して送達するものとする。

(注) 当該再調査の請求が総代によってされているときは、当該総代の1人に対して送達を行えば足りる。

(再調査決定の効力の発生時期)

84−19 法第84条第10項括弧書の規定により再調査決定書の謄本を再調査の請求人及び処分の相手方の双方に送達した場合において、送達の時点に前後があるときは、後の時点において再調査決定の効力が生ずることに留意する。したがって、その国税の徴収のため差し押さえた財産の滞納処分による換価は、法第105条第1項ただし書《滞納処分による換価の制限》に規定する除外事由に該当する場合を除き、後の時点まではすることができないこととなる。

(参加人への送付)

84−20 法第84条第11項の規定による参加人に対する再調査決定書の謄本の送付は、再調査決定の効力の発生に関係がないことに留意する。

(注) 参加人の所在が知れないときであっても、当該謄本の送付については、公示送達による必要はない。

(裁判所への送付)

84−21 国税に関する法律に基づく処分についての訴訟が係属している場合における当該処分に係る再調査決定書の謄本の送付については、法第115条第2項《決定書等の謄本の係属裁判所への送付》の定めがあることに留意する。

(納税地指定処分の取消決定の効力)

84−22 納税地指定の処分に係る再調査の請求についての取消決定の効力については、所得税法第19条《納税地指定の処分の取消しがあつた場合の申告等の効力》、法人税法第19条《納税地指定の処分の取消しがあつた場合の申告等の効力》及び消費税法第24条《納税地指定の処分の取消しがあつた場合の申告等の効力》の定めがあることに留意する。

第85条 《納税地異動の場合における再調査の請求先等》関係

(徴収に関する処分)

85−1 法第85条第1項括弧書の「国税の徴収に関する処分」には、督促、納税の猶予、担保の徴取等のほか、保証人に対する納付通知(法第52条第2項)及び第二次納税義務者に対する納付通知(徴収法第32条第1項)も含まれることに留意する。

第86条 《再調査の請求事件の決定機関の特例》関係

(事案の移送)

86−1 法第86条第1項の規定による再調査の請求に係る事案の移送は、処分をした税務署長等において当該事案の調査の進捗度及び再調査の請求人の便宜を勘案して決定するものとするが、当該事案が却下すべきものであるときは、移送することなく処分をした税務署長等において処理することに取り扱う。