ここから本文です。

ホーム税について調べる法令解釈通達国税徴収基本通達主要項目別目次>第37条関係 共同的な事業者の第二次納税義務

第37条関係 共同的な事業者の第二次納税義務

納税義務の成立

(重要な財産)

1 法第37条の「事業の遂行に欠くことができない重要な財産」(以下第37条関係において「重要財産」という。)であるかどうかは、納税者の事業の種類、規模等に応じて判断すべきであるが、一般には、判断の対象とする財産がないものと仮定した場合に、その事業の遂行が不可能になるか又は不可能になるおそれがある状態になると認められる程度に、その事業の遂行に関係を有する財産をいう(平成25.4.24東京高判参照)。
 なお、法第37条第1号又は第2号に掲げる者が2人以上ある場合には、納税者の事業に供しているこれらの者が有する財産を一体として考え、それが重要財産であるかどうかを判定する。また、重要な財産には、滞納処分ができる財産だけでなく、滞納処分ができない財産も含まれるが、重要財産が滞納処分ができる財産と滞納処分ができない財産とで構成されている場合には、原則として滞納処分ができる財産を限度として第二次納税義務を負わせるものとする。

(財産に関して生ずる所得が納税者の所得となっている場合)

2 法第37条の「財産に関して生ずる所得が納税者の所得となつている場合」とは、重要財産から直接又は間接に生ずる所得が納税者の所得となっている場合及び所得税法その他の法律の規定又はその規定に基づく処分により納税者の所得とされる場合をいい(平成25.4.24東京高判参照)、例えば、次に掲げる場合がある。

(1) 所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》の規定により、納税者と生計を一にする配偶者その他の親族がその納税者の経営する事業で不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべきものから対価の支払を受ける場合で、その対価に相当する金額が納税者の所得とされる場合

(2) 法人税法第132条《同族会社等の行為又は計算の否認》の規定により、同族会社の判定の基礎となった株主又は社員の所得が同族会社の所得とされる場合

(3) 同族会社の判定の基礎となった株主又は社員の所有する財産をその同族会社が時価より低額で賃借しているため、その時価に相当する借賃の金額とその低額な借賃の金額との差額に相当するものが同族会社の実質的な所得となっている場合(昭和48.10.15広島高(岡山支)判参照)

(4) 納税者と生計を一にする配偶者その他の親族が所有する公債、社債又は無記名の貸付信託若しくは証券投資信託の受益証券について、納税者が利子、配当、利益又は収益の支払を受けている場合

(5) 納税者の事業の収支計算では損失が生じているが、重要財産から直接又は間接に生ずる収入が納税者の収益に帰属している場合

(供されている事業に係る国税)

3 法第37条の「供されている事業に係る国税」が一つの国税の一部である場合の国税の額の算定については、第36条関係2と同様である(令第12条第3項)。
 なお、重要財産が供されている事業に係る国税は、その納税者の事業に係る国税のうち、その重要財産が供されていた期間に対応する部分の国税の額に限るものとする(平成25.4.24東京高判参照)。

(事業に係る国税)

4 法第37条の「事業に係る国税」とは、納税者が同族会社であるときはすべての国税を、個人であるときは次に掲げる国税を、それぞれいうものとする。

(1) 所得税のうち所得税法第27条《事業所得》の事業所得に係るもの

(2) 所得税(源泉所得税を含む。)のうち(1)の事業所得に係る所得税以外の所得に係る所得税については、これらの事業に係るもの(例えば、納税者が小売業を経営している場合において、その事業に係る所得と譲渡所得とがある場合には、事業所得に係る所得税を、また小売業の従業員に係る源泉所得税と家事使用人に係る源泉所得税とがある場合には、その小売業の従業員に係るもの)

(3) 消費税等(消費税を除く。)については、重要財産が供されている事業に属する物品に係るもの

(4) 消費税

(5) 登録免許税、再評価税、地価税及び印紙税は、事業に係るこれらの国税

(徴収すべき額に不足すると認められるとき)

5 法第37条の「徴収すべき額に不足すると認められるとき」の判定は、第22条関係4と同様であり、また、その判定の時期は、第33条関係1と同様である。

納税義務を負う者

(生計を一にする)

6 法第37条第1号の「生計を一にする」とは、有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいい、納税者がその親族と起居をともにしていない場合においても、常に生活費、学資金又は療養費等を送金して扶養しているときは、生計を一にするものとする。
 なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとする。

(親族)

7 法第37条第1号の「親族」とは、民法第725条各号《親族の範囲》に掲げる者、すなわち、配偶者、六親等内の血族及び三親等内の姻族をいう。

(納税者の経営する事業)

8 法第37条第1号の「納税者の経営する事業」とは、納税者が経営する事業のすべてをいい、重要財産が供されている事業のみをいうものではない。

(所得を受けている)

9 法第37条第1号の「所得を受けている」とは、納税者から、その経営する事業の計算において給料、賃貸料、配当、利息又は収益の分配等その名称のいかんを問わず実質的に対価の支払を受けていることをいう。

(判定の基礎となった株主又は社員)

9-2 法第37条第2号の同族会社の株主又は社員の1人又は2人の有する株式又は出資が、発行済株式又は出資の総数又は総額の50%を超える場合等においては、同号の「判定の基礎となつた株主又は社員」は、その1人又は2人の株主又は社員に限る。

(第1号の判定の時期)

10 重要財産を有している者が法第37条第1号に掲げる者に該当するかどうかは、その財産に関して生ずる所得が納税者の所得となっている時の現況において判定する。

(第2号の判定の時期)

11 法第37条第2号の「その事実のあった時」とは、同族会社の判定の基礎となった株主又は社員が重要財産を有し、かつ、その財産に関して生ずる所得が納税者の所得となっている事実があった時をいう。

納税義務の範囲

12 法第37条の「取得財産」の意義については、第36条関係12及び13と同様である。