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遺留分減殺請求により相続時精算課税に係る贈与財産を取得した遺留分権利者に係る相続税の課税関係

【照会要旨】

 被相続人である特定贈与者(甲)の相続人(乙)は、甲の生前、相続時精算課税に係るA社株式の贈与を受けていました。しかし、被相続人である特定贈与者の死亡に際し、他の相続人(丙)が、当該贈与は丙に係る遺留分を侵害するものであるとして、乙に対し遺留分減殺請求を行い、A社株式の返還を受けました。
 この場合、当該返還を受けたA社株式の相続税の課税価格に算入される価額は、丙が相続時精算課税に係る財産の贈与を受けた時の価額となりますか、あるいは、相続開始時の価額となりますか。

【回答要旨】

 相続税法では、遺留分減殺請求に基づき返還すべき又は弁償すべき額が確定した場合において、それにより財産の返還を受けた者(価額弁償を受けた者を含みます。)は、相続税の申告(期限後申告又は修正申告)をすることができることとされています。
 照会の場合、丙が乙に対して遺留分減殺請求を行使しなかったときには、甲の死亡に係る相続税の課税価格は、乙が相続時精算課税に係る贈与を受けたA社株式の当該贈与時の価額を加算した価額が相続税の課税価格となりますが、丙が乙に対して遺留分減殺請求権を行使したことにより、甲と乙との贈与契約はその効力を失い、A社株式は他の相続人である丙に帰属することとなります。
 したがって、丙は、A社株式を相続により取得したこととなるため、返還を受けたA社株式の相続税の課税価格に算入される価額は、相続開始時の価額(価額弁償を受けた場合には当該価額)となります。

【関係法令通達】

 相続税法第21条の15第1項、第21条の16第3項、第30条第1項、第31条第1項

注記
 平成21年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意下さい。