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事業を廃業した場合の繰延消費税額等の処理

【照会要旨】

 Aは、事業をB社に譲渡し、自らの事業を廃止しました。
 ところで、Aは消費税の税抜経理を行っており、廃業時点までに必要経費に算入されない繰延消費税額等が約100万円ありますが、この繰延消費税額等は、どのように取り扱われるのでしょうか。

【回答要旨】

 事業を廃止した日の属する年分の必要経費に算入します。

 所得税法施行令第182条の2《資産に係る控除対象外消費税額等の必要経費算入》の規定は、非課税売上に対応する仮払消費税について必要経費算入の必要性を認めた上で、その仮払消費税につき、事業所得等の必要経費に算入すべき範囲及び時期を定めているものと解されます。
 また、事業者が死亡した場合には、事業が承継されるか否かにかかわらず、原則として死亡した日の翌日以後の期間に対応する繰延消費税額等の金額を事業者の死亡した日の属する年分の必要経費に算入することとされています(所得税基本通達37−30の4)。
 このような取扱いからすると、事業承継が行われない事業の廃止の場合にあっては、繰延消費税額等の金額を事業を廃止した日の属する年分の必要経費に算入しなければ、その後の必要経費算入の機会が失われることから、事業を廃止した日以後の期間に対応する繰延消費税額等の金額は、事業を廃止した日の属する年分の必要経費に算入するのが相当です。

【関係法令通達】

 所得税法施行令第182条の2、所得税基本通達37−30の4

注記
 平成28年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。