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売買とされるPFI事業について(消費税の取扱い)

【照会要旨】

 次のような契約を締結して行われるPFI事業については、その資産の契約形態が賃貸借であったとしても、その賃貸借の目的となる資産の引渡しの時にその資産の売買があったものとされるとともに(法人税法64の21)、民間事業者Aが一定の延払基準の方法により経理したときは、法人税法第63条《長期割賦販売等に係る収益及び費用の帰属事業年度》第1項の規定の適用ができるとされていますが、これらの適用を受ける場合の賃貸料相当額に係る消費税の取扱いについてはどのようになるでしょうか。

1 事業の概要
  本事業は、民間事業者AがPFI法に基づき建設・所有するB館を、契約期間中(30年間)はC県に賃貸しながら、そのB館の維持管理の業務を受託するというものであります。
 なお、契約期間経過後には、民間事業者Aが有するB館の所有権をC県に対して無償で譲渡します。

[参考]

P F I:Private Finance Initiativeの略です。

P F I法:「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号)」の略です。

PFI事業:公共施設等の整備等に関する事業であって、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することにより効率的かつ効果的に実施されるものをいいます(PFI法第2条第2項)。

2 サービスの対価の支払
  C県は、民間事業者Aに年2回・30年間払いによってサービスの対価を支払うこととしていますが、その対価のうち賃貸料相当額の部分については、本件工事費等及びこれに係る支払利息相当額が積算の基礎となっています。

3 運営と観覧料の徴収・管理
  B館は、民間事業者Aがその所有権を有しますが、対外的に「C県立B館」の名で運営されるとともに、C県は、B館の入館者から観覧料を徴収(実際の徴収事務は民間事業者Aに委託しますが、当日分の観覧料は県の出納員に引継ぎ)し管理します。

《概要図》

概要図

【回答要旨】

1 長期割賦販売等に係る資産の譲渡等の時期の特例
  事業者が、法人税法第63条第1項《長期割賦販売等に係る収益及び費用の帰属事業年度》に規定する長期割賦販売等に該当する資産の譲渡等(以下「長期割賦販売等」といいます。)を行った場合において、当該事業者が同項の規定の適用を受けるため当該長期割賦販売等に係る対価の額につき同項に規定する延払基準の方法により経理することとしているときは、当該事業者が当該長期割賦販売等に係る賦払金の支払の期日の属する各課税期間においてそれぞれ当該賦払金に係る部分の資産の譲渡等を行ったものとすることができます(消費税法16)。
 したがって、民間事業者Aが、PFI事業について法人税法第63条第1項の適用を受ける一定の延払基準の方法により経理したときは、消費税についても、消費税法第16条第1項又は第2項《長期割賦販売等に係る資産の譲渡等の時期の特例》により各課税期間において当該賦払金に係る部分のみの金額を課税売上げとすることができます。
 ただし、法人税法第63条第1項の規定により延払基準の方法により経理した費用の額は各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入することとされていますが、消費税については、このような規定はないことから、課税仕入れを行った日の属する課税期間における課税仕入れとなります。

《注意》

1 法人税法第63条第1項の適用を受けている場合であっても、消費税については、消費税法第16条第1項又は第2項を適用しないで、資産の引渡しの日の属する課税期間中の課税売上げとすることもできます。

2 引渡しを受けた事業者(C県)においては、相手方事業者(民間事業者A)において消費税法第16条第1項又は第2項の規定の適用の有無にかかわらず資産の引渡しの日の属する課税期間における課税仕入れとなります。

2 賃貸料相当額に含まれる利息相当額の取扱い
  民間事業者Aが、C県から収受する長期割賦販売等に係る資産の譲渡等の対価の額(賃貸料相当額)には、当該賦払金に対する利息相当額が含まれています。
 消費税法において、資産の譲渡等の対価の額又は当該対価の額に係る金銭債権の額を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領する場合におけるその受領する賦払金のうち利子又は保証料の額に相当する額で当該賦払に係る契約において明示されている部分を対価とする役務の提供については、利子を対価とする貸付金等に類するものとして非課税とされています(消費税法別表第一3、消費税法施行令103十)。
 照会の賃貸料相当額は、資産の譲渡等の対価の額等を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領するものですから消費税法施行令第10条第3項第10号《割賦販売等に準ずる方法により資産の譲渡等を行う場合の金利又は保証料相当額》に規定する賦払金に該当し、契約において当該利息相当額が明示されている場合には、当該賦払金に対する利息相当額は非課税となります。

【関係法令通達】

 消費税法第16条第1項、第2項、別表第一第3号、消費税法施行令第10条第3項第10号

注記
 平成29年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。