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ホーム税について調べる質疑応答事例譲渡所得目次一覧国外発行のディスカウント債を譲渡した場合

国外発行のディスカウント債を譲渡した場合

【照会要旨】

個人Aは、国外で発行されたディスカウント債(通常よりも低い利率で、発行価額が額面金額よりも低く設定されており、償還時には額面で償還される債券)を所有していましたが、償還前に譲渡したところ、譲渡損失が発生しました。
 譲渡した国外発行のディスカウント債の内容は次のとおりです。

  • 発行価額:額面金額の70%
  • 利払日:年2回
  • 利率:年0.5%
  • 償還期間:10年
  • 償還価額:額面金額の100%

Aが譲渡した上記のディスカウント債に係る譲渡所得については、旧租税特別措置法第37条の16第1項第2号に規定されている公社債には該当しないのですが、発行価額が額面金額より低い価額で発行されていることから、同項第1号に規定されている「割引の方法により発行される公社債」に該当するものとして、他の所得との損益通算をすることができますか。

【回答要旨】

譲渡した時期によって課税関係は次のとおり異なります。

【平成28年1月1日以後に譲渡した場合】

平成28年1月1日以後の譲渡から、公社債は、株式等と同様、原則として申告分離課税の方法により譲渡所得の課税対象とされます。譲渡損失の金額が発生している場合は、一般株式等又は上場株式等の区分に応じ、その公社債が一般株式等であるときは他の一般株式等の譲渡益と、その公社債が上場株式等であるときは他の上場株式等の譲渡益とそれぞれ通算することができます。

【平成27年12月31日以前に譲渡した場合】

利子が支払われる公社債は、発行価額が額面金額を下回る価額で発行されたものであっても、旧租税特別措置法第37条の16第1項第1号に規定する「割引の方法により発行される公社債」には該当しません。また、今回譲渡した上記の公社債は同項第2号の公社債にも該当しないものですので、旧租税特別措置法第37条の15第2項第1号の規定により、その譲渡損失の金額はないものとみなされ、他の所得との損益通算はできません(譲渡益がある場合は非課税となります。)。

〔関係法令通達〕

【平成28年1月1日以後】
租税特別措置法第37条の10、第37条の11

【平成27年12月31日以前】
旧租税特別措置法第37条の15第2項、第37条の16第1項第1号・第2号、第2項
旧租税特別措置法施行令第25条の15第2項第1号
旧租税特別措置法施行規則第18条の16

注記
 平成28年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。