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ホーム税について調べる質疑応答事例財産の評価目次一覧受取配当金等収受割合が負数となる場合の計算方法(課税時期が平成30年1月1日以降の場合)

受取配当金等収受割合が負数となる場合の計算方法(課税時期が平成30年1月1日以降の場合)

【照会要旨】

 株式等保有特定会社の株式の評価に当たり、S1の金額を計算する際の受取配当金等収受割合の計算上、受取配当金等の額を超える営業損失がある場合(分母が負数となる場合)には、受取配当金等収受割合を0とするのでしょうか。それとも1とするのでしょうか。

【回答要旨】

 受取配当金等収受割合を1として計算します。

(理由)

1 株式等保有特定会社の株式については、その資産価値を的確に反映し得る純資産価額方式を原則的な評価方法として定めています(評基通189-3)が、納税者の選択により「S1+S2」方式によっても評価できるものとしています(評基通189-3ただし書き)。この評価方式は、その会社の営業の実態が評価額に反映されるよう、部分的に類似業種比準方式を取り入れたものであり、その保有している株式等の価額(S2)とその他の部分の価額(S1)に二分して評価するものです。

S1+S2方式の概念図

2 具体的には、株式等保有特定会社が有している株式等のみを取り出して、その価額を計算し、次にS2を取り出した後の株式の価額を原則的評価方式によって評価します。ただし、S1はS2を取り出した後の評価額の計算となることから、S2を取り出したことによる影響を考慮した一定の修正計算が必要となります。そこで、「S1の金額」を類似業種比準方式により評価する場合におけるこの影響度の算定方法は、「受取配当金等収受割合」を基として修正計算を行うこととしているものです。

3 「受取配当金等収受割合」は、財産評価基本通達189-3(1)において次のように求められ、1を上限としています。

受取配当金収受割合の算式

 受取配当金等収受割合の上限を1とすることとしているのは、営業損失の多寡にかかわらずその割合の上限を1とする趣旨です。このような会社は、受取配当金等がその会社の収益に100%寄与している会社であるといえますので、営業損失が受取配当金等の額を超えるとしても、受取配当金等収受割合を1として計算することとなります。

【関係法令通達】

 財産評価基本通達189-3(1)

注記
 平成29年7月1日現在の法令・通達等及び平成29年9月20日付課評2−46ほか2課共同「財産評価基本通達の一部改正について(法令解釈通達)」に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、課税時期が平成30年1月1日以降の場合を前提としています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。