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ホーム税について調べる質疑応答事例財産の評価目次一覧金利スワップ(デリバティブ)の純資産価額計算上の取扱い

金利スワップ(デリバティブ)の純資産価額計算上の取扱い

【照会要旨】

 金利スワップ取引を行っている法人が、当該金利スワップ取引について決算期末に法人税法第61条の5(デリバティブ取引に係る利益相当額又は損失相当額の益金又は損金算入等)の規定によりみなし決済を行ったところ、当該金利スワップ取引について評価損が計上されたため、その反対勘定として計算上生じた「金利スワップ負債」が税務上の貸借対照表に相当する法人税申告書別表五(一)に計上されることとなりました。
 この「金利スワップ負債」については、この法人の株式評価に係る純資産価額方式の適用上、負債として取り扱うことができますか。

【回答要旨】

 この「金利スワップ負債」については、みなし決済によって生じた金利スワップ取引の評価損の反対勘定として計算上生じた負債に過ぎないことから、純資産価額方式の適用上、負債として取り扱うことはできません。

(理由)

 取引相場のない株式を純資産価額方式により評価する場合における各負債の金額については、本来被相続人が直接負担する「債務」についての規定である相続税法第14条第1項の解釈を純資産価額方式による株式評価の場合の「負債」に準用して、原則として、「課税時期現在における評価会社の負債で確実と認められるもの」に限ることとしています。
 照会の場合、「金利スワップ負債」が確実と認められる債務といえるかどうかが問題となりますが、この「金利スワップ負債」については、金利スワップ取引について法人税法の規定に基づきみなし決済を行った結果生じた評価損の反対勘定として計算上生じた負債に過ぎないため、純資産価額方式の適用上「負債」として取り扱うのは相当ではありません。

(注) 金利スワップ取引について決算期末にみなし決済を行った結果評価益が生じたことにより、その反対勘定として生じた「金利スワップ資産」が法人税申告書別表五(一)に計上されることとなる場合においても、この「金利スワップ資産」については、法人税の計算上生じた資産としての価額に過ぎず、純資産価額方式の適用上「資産」とするのは相当ではありません。
 なお、金利スワップ取引自体については、取引の内容を個別に勘案し、財産評価基本通達に定める評価方法に準じて、別途評価します。

【関係法令通達】

 財産評価基本通達5、185、186
 相続税法第14条第1項

注記
 平成28年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。