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| 資産課税課情報 | 第5号 | 平成19年1月31日 | 国税庁 資産課税課 |
標題のことについては、別添のとおり取りまとめたので、執務の参考とされたい。
(別添)
個人株主に対して資本の払戻し(資本剰余金の額の減少)があった場合における株式等に係る譲渡所得等の金額、取得価額の調整等について
平成18年5月1日から施行された会社法において株主に対する利益の還元方法の見直しが行われ、株主に対する金銭等の分配(従来の利益の配当、中間配当、資本及び準備金の減少に伴う払戻し)がすべて「剰余金の配当」として統一されたことにより、利益の分配であっても、資本の払戻しであっても、会社財産の払出しはすべて剰余金の配当として整理されたところである。
これに伴い、平成18年度税制改正(所得税関係)において、
配当所得とは、法人から受ける剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限るものとし、資本剰余金の額の減少に伴うもの及び分割型分割(法法2十二の九に規定する分割型分割をいう。以下同じ。)によるものを除く。)、利益の配当(資産の流動化に関する法律115
に規定する金銭の分配を含むものとし、分割型分割によるものを除く。)、剰余金の分配(出資に係るものに限る。)、基金利息(保険業法55
に規定する基金利息をいう。)並びに投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除く。)及び特定目的信託の収益の分配に係る所得とされ(所法24
)、
資本の払戻し(株式に係る剰余金の配当(資本剰余金の額の減少に伴うものに限る。)のうち、分割型分割によるもの以外のものをいう。以下同じ。)により交付を受ける金銭等の額(みなし配当の金額を除く。)については、株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされることとされた(措法37の10
三)。
(1) 株式等に係る譲渡所得等の金額(別紙1参照)
資本の払戻しにより交付を受ける金銭等の額(みなし配当の金額を除く。)については、株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされる(措法37の10
三)。
(注) この場合における収入すべき時期は、「その払戻しに係る剰余金の配当がその効力を生ずる日」である(措通37の10−1(6)ハ)。
また、当該収入金額から控除する取得価額は、資本の払戻しがあった株式(旧株)の従前の取得価額の合計額に所得税法施行令第61条第2項第3号に規定する割合(純資産減少割合)を乗じて計算した金額となる(所令114
、措通37の10−26)。
(2) 取得価額の調整(別紙1参照)
保有する株式について資本の払戻しがあった場合には、その払戻しがあった日(その払戻しに係る剰余金の配当がその効力を生ずる日)以後の当該株式に係る取得価額については、当該株式を発行した法人の純資産減少割合に基づき、取得価額の調整(減額)が行われる(措通37の10−26)。
(注) 取得価額を調整(減額)するのは、「その払戻しに係る剰余金の配当がその効力を生ずる日」以後の当該株式に係る取得価額である。
(3) 軽減税率(所得税7%、住民税3%)の適用
保有する上場株式について資本の払戻しがあり譲渡益が算出される場合には、その株式等に係る譲渡所得等の金額については、上場株式等を譲渡した場合の株式等に係る譲渡所得等の課税の特例(軽減税率)の対象となる(措法37の11
四、措令25の9
)。
(4) 譲渡損失の繰越控除の適用
保有する上場株式について資本の払戻しがあり譲渡損失が生ずる場合には、その譲渡損失については、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の対象となる(措法37の12の2
)。
特定口座で保管されている上場株式について資本の払戻しがあった場合における株式 等に係る譲渡所得等の金額、取得価額の調整等は、上記2と同様であるが、特定口座で保管されている上場株式について資本の払戻しがあった場合には、次の点に留意する。
(1) 資本の払戻しがあった場合の申告方法
特定口座で保管されている上場株式について資本の払戻しがあった場合における当該資本の払戻しによる金銭等の交付は、直接株主に対して行われるものであることから、証券業者等はその金額を把握することができない。
このため、「資本の払戻し」は特定口座内保管上場株式等の「譲渡」の対象とされていない(措法37の11の3
二(上場株式等保管委託契約の意義)に規定する「当該証券業者等への売委託による方法、当該証券業者等に対してする方法その他政令で定める方法」には当たらない。)。
したがって、当該資本の払戻しにより交付される金銭等の額のうち株式等に係る譲
渡所得等の収入金額とみなされる金額については、特定口座における上場株式等の譲渡による収入金額には該当せず、すべて一般口座での株式等に係る譲渡所得等の収入金額となる(注)。
(注) ただし、例えば、特定口座(源泉徴収選択口座)のみで株式の取引を行っている給与所得者(給与を1か所から受けていて、その給与の収入金額が2,000万円以下である者等に限る。)が、当該源泉徴収選択口座での取引につき申告不要制度を選択し、かつ、資本の払戻しによる株式等に係る譲渡所得等の金額を含む各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円以下の場合などは、確定申告を行う必要はない。
(2) 一般口座での株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされる金額から控除する取得価額の計算
下記(3)のとおり、特定口座で保管されている上場株式について資本の払戻しがあった場合には、特定口座において当該上場株式の取得価額を調整(減額)することから、当該資本の払戻しにより、一般口座での株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされる金額から控除する取得価額は、特定口座における当該上場株式の従前の取得価額を基にして、以下により計算する。
(取得価額)=(特定口座における従前の取得価額の合計額(※1))×(純資産減少割合(※2))
(※1) 資本の払戻しがあった銘柄の「特定口座における従前の取得価額の合計額」が分からな い場合には、その特定口座を開設している証券業者等に確認する。
(※2) 純資産減少割合は、資本の払戻しを行った法人(株式の発行法人)から、その払戻しを
受けた株主に対して通知される(所令114
)。
(3) 取得価額の調整
特定口座で保管されている上場株式について資本の払戻しがあった場合には、その
特定口座を開設している証券業者等が、当該特定口座における当該上場株式の取得価額の調整(減額)を行う(措令25の10の2
二)。
(4) 特定口座で保管されている上場株式について資本の払戻し(資本剰余金の額の減少)があった場合における株式等に係る譲渡所得等の金額、取得価額の調整等の計算例
別紙2のケース1〜ケース7のとおり。
(注) 一般口座で保管されている上場株式について資本の払戻し(資本剰余金の額の減少)があった場合における株式等に係る譲渡所得等の金額、取得価額の調整も別紙2と同様に行う。
(参考)
| 資本の払戻しがあった株式に係る「資本の払戻しの基準日 から効力を生ずる日までの間」における同一銘柄株式の異動 |
別紙2の ケース |
|
|---|---|---|
| 同一銘柄株式の取得 | 同一銘柄株式の譲渡 | |
| なし | なし | ケース1 |
| あり | ケース2〜3 | |
| あり | なし | ケース4 |
| あり | ケース5〜7 | |