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申告所得税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)

[平成12年7月3日 課所4−15]
課資3−4
課料3−8
査察124

 この事務運営指針では、申告所得税の重加算税の取扱いについて定めています。


(趣旨)
 申告所得税の重加算税の賦課に関する取扱基準の整備等を図ったものです。


課所4−15
課資3−4
課料3−8
査察1−24
平成12年7月3日
改正 平成24年10月19日

国税局長 殿
沖縄国税事務所長 殿

国税庁長官

申告所得税及び復興特別所得税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)

 標題のことについて、国税通則法(以下「通則法」という。)第68条第1項又は第2項の規定の適用に関し留意すべき事項等を下記のとおり定めたから、今後処理するものからこれにより取り扱われたい。

(趣旨)
 申告所得税及び復興特別所得税の重加算税の賦課に関する取扱基準の整備等を図ったものである。

第1 賦課基準

(隠ぺい又は仮装に該当する場合)

1  通則法第68条第1項又は第2項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し」とは、例えば、次に掲げるような事実(以下「不正事実」という。)がある場合をいう。
 なお、隠ぺい又は仮装の行為については、特段の事情がない限り、納税者本人が当該行為を行っている場合だけでなく、配偶者又はその他の親族等が当該行為を行っている場合であっても納税者本人が当該行為を行っているものとして取り扱う。

(1) いわゆる二重帳簿を作成していること。

(2) (1)以外の場合で、次に掲げる事実(以下「帳簿書類の隠匿、虚偽記載等」という。) があること。

1 帳簿、決算書類、契約書、請求書、領収書その他取引に関する書類(以下「帳簿書類」という。)を、破棄又は隠匿していること

2 帳簿書類の改ざん、偽造、変造若しくは虚偽記載、相手方との通謀による虚偽若しくは架空の契約書、請求書、領収書その他取引に関する書類の作成又は帳簿書類の意図的な集計違算その他の方法により仮装を行っていること

3 取引先に虚偽の帳簿書類を作成させる等していること

(3) 事業の経営、売買、賃貸借、消費貸借、資産の譲渡又はその他の取引(以下「事業の経営又は取引等」という。)について、本人以外の名義又は架空名義で行っていること。
  ただし、次の1又は2の場合を除くものとする。

1 配偶者、その他同居親族の名義により事業の経営又は取引等を行っているが、当該名義人が実際の住所地等において申告等をしているなど、税のほ脱を目的としていないことが明らかな場合

2 本人以外の名義(配偶者、その他同居親族の名義を除く。)で事業の経営又は取引等を行っていることについて正当な事由がある場合

(4) 所得の源泉となる資産(株式、不動産等)を本人以外の名義又は架空名義により所有していること。
 ただし、(3)の1又は2の場合を除くものとする。

(5) 秘匿した売上代金等をもって本人以外の名義又は架空名義の預貯金その他の資産を取得していること。

(6) 居住用財産の買換えその他各種の課税の特例の適用を受けるため、所得控除若しくは税額控除を過大にするため、又は変動・臨時所得の調整課税の利益を受けるため、虚偽の証明書その他の書類を自ら作成し、又は他人をして作成させていること。

(7) 源泉徴収票、支払調書等(以下「源泉徴収票等」という。)の記載事項を改ざんし、 若しくは架空の源泉徴収票等を作成し、又は他人をして源泉徴収票等に虚偽の記載をさせ、若しくは源泉徴収票等を提出させていないこと。

(8) 調査等の際の具体的事実についての質問に対し、虚偽の答弁等を行い、又は相手先をして虚偽の答弁等を行わせていること及びその他の事実関係を総合的に判断して、申告時における隠ぺい又は仮装が合理的に推認できること。 

(帳簿書類の隠匿、虚偽記載等に該当しない場合)

2  次に掲げる場合で、当該行為が、相手方との通謀による虚偽若しくは架空の契約書等の作成等又は帳簿書類の破棄、隠匿、改ざん、偽造、変造等によるもの等でないときは、帳簿書類の隠匿、虚偽記載等に該当しない。

(1) 収入金額を過少に計上している場合において、当該過少に計上した部分の収入金額を、翌年分に繰り越して計上していること。

(2) 売上げに計上すべき収入金額を、仮受金、前受金等で経理している場合において、当該収入金額を翌年分の収入金額に計上していること。

(3) 翌年分以後の必要経費に算入すべき費用を当年分の必要経費として経理している場合において、当該費用が翌年分以後の必要経費に算入されていないこと。

第2 重加算税の計算

(重加対象税額の計算の基本原則)

 重加算税の計算の基礎となる税額は、通則法第68条及び国税通則法施行令第28条の規定により、その基因となった更正、決定、修正申告又は期限後申告(以下「更正等」という。)があった後の所得税及び復興特別所得税の額から隠ぺい又は仮装されていない事実のみに基づいて計算した所得税及び復興特別所得税の額を控除して計算するのであるが、この場合、その隠ぺい又は仮装されていない事実のみに基づいて計算した所得税及び復興特別所得税の額の基礎となる所得金額は、その更正等のあった後の所得金額から不正事実に基づく所得金額(以下「重加対象所得」という。)を控除した金額を基に計算する。

(重加対象所得の計算)

2 第2の1の場合において、重加対象所得の計算については、次による。

(1) 必要経費として新たに認容する経費のうちに、不正事実に基づく収入金額を得るのに必要な経費と認められるものがある場合には、当該経費を不正事実に基づく収入金額から控除する。
  ただし、簿外の収入から簿外の必要経費を支出している場合において、簿外の収入に不正事実に基づく部分の金額とその他の部分の金額とがある場合には、当該簿外の必要経費は、まず、不正事実に基づく部分の金額から控除し、控除しきれない場合に限り、当該控除しきれない必要経費の金額を当該その他の部分の金額から控除する。

(2) 過大に繰越控除をした純損失の金額又は雑損失の金額のうちに、不正事実に基づく過大控除部分とその他の部分とがあり、当該損失の金額の全部又は一部が否認された場合における重加対象所得の計算に当たっては、まず、不正事実以外の事実に基づく損失の金額のみが否認されたものとして計算することに留意する。
  すなわち、不正事実に基づく過大の純損失又は雑損失から順次繰越控除していたものとすることに留意する。
  なお、純損失の金額又は雑損失の金額は正当であっても、その損失を生じた年分の翌年分以後の年分において、不正事実に基づき所得金額を過少にすることにより、当該所得金額を過少にした年分の翌年分以後の年分に繰越控除した損失の金額を否認した場合には、不正事実に基づく純損失又は雑損失を繰り越していたものとみなして重加対象所得の計算を行うこととする。