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ホーム税について調べる文書回答事例所得税取引等に係る税務上の取扱い等に関する照会(同業者団体等用)>地震保険料控除制度の経過措置の適用関係について

(別紙)

平成18年12月22日

国税庁課税部審理室長
岡南 啓司 殿

社団法人日本損害保険協会
税制委員長 玉井 孝明

地震保険料控除制度の経過措置の適用関係について

 平成18年度税制改正により創設された地震保険料控除に関する経過措置について、以下のとおり取り扱って差し支えないか、貴庁のご意見をお伺いいたしたく、ご照会申し上げます。

1 経過措置の対象となる長期損害保険契約等に変更があった場合の取扱い

 平成18年所得税法改正附則第10条第2項の経過措置の対象となる長期損害保険契約等は「平成19年1月1日以後に当該損害保険契約等の変更をしていないものに限る」と規定されているが、平成19年以後、当該長期損害保険契約等の「変更」に関して以下のとおり取り扱う。

(1) 長期損害保険契約等に係る損害保険料(積立保険料、特約保険料を含む。以下同じ。)の額に変更が生じないものは、「変更」には該当しない(損害保険料の額に変更が生じるものは、すべて「変更」に該当する。)。

(2) 地震保険を中途附帯するなど地震保険料の額に変更が生じる場合であっても、地震保険が附帯される長期損害保険契約等に係る損害保険料の額に変更がない限り「変更」には該当しない。

(3) 損害保険料の額に変更が生じるものについては、その効力発生日(変更の効力が発生する日、以下同じ。)に「変更」が行われたものとして取り扱う。なお、損害保険料の額の変更が効力発生日の属する保険年度の翌保険年度(始期応当日)からとなるものであっても、当該効力発生日に「変更」が行われたものとして取り扱う。

(4) 年の中途で損害保険料の額に変更があった場合には、効力発生日の属する年以降に支払われた損害保険料について経過措置の適用はない。

(理由)

 平成18年所得税法改正附則第10条第2項において、長期損害保険契約等に係る経過措置が設けられた趣旨(既存契約者への配慮)に鑑みると、いかなる変更も一律に経過措置の対象外とすることは適当でないことから、上記のとおり取り扱う。

2 経過措置の対象となる長期損害保険契約等に地震保険が附帯されている場合の地震保険料控除の取扱い

(1) 平成19年以後、経過措置の対象となる長期損害保険契約等に地震保険が附帯されている一の損害保険契約等については、旧長期損害保険料に基づく地震保険料控除(最高15,000円、以下「長期損害保険料控除」という。)又は地震保険料に基づく地震保険料控除(最高50,000円)のいずれかを適用する。

【例】 平成18年12月31日までに締結した長期損害保険契約等(旧長期損害保険料・年15,000円)に地震保険(地震保険料・年10,000円)が附帯されている場合

⇒ 長期損害保険料控除12,500円〔10,000+(15,000−10,000)×1/2〕又は地震保険料控除10,000円のいずれかが適用となる。

(理由)

 平成18年所得税法改正附則第10条第3項において、「一の損害保険契約等又は一の長期損害保険契約等が、地震保険料控除の対象となる損害保険契約等又は経過措置の対象となる長期損害保険契約等のいずれにも該当するときは、いずれか一の契約のみに該当するものとして、経過措置の規定を適用する」旨規定されている。同項の適用上、火災保険と火災保険に附帯して締結される地震保険とが一の損害保険契約等(又は長期損害保険契約等)に該当するかどうかが論点となるが、地震保険は主契約である火災保険に附帯せずに契約することができないという引受実態があること等から、火災保険と火災保険に附帯して締結される地震保険は一の損害保険契約等(又は長期損害保険契約等)に該当するものとして、同項の規定を適用する。

(2) 平成19年以後、上記(1)以外の長期損害保険契約等(経過措置の対象となる長期損害保険契約等であるが地震保険が附帯されていないもの)については、長期損害保険料控除(最高15,000円)の適用があり、他の損害保険契約等に係る地震保険料控除と合算して最高50,000円の地震保険料控除が適用される(【例】(イ)〜(ニ))。

 また、地震保険が附帯されている長期損害保険契約等について地震保険料控除を適用する場合、当該地震保険料の部分は、他の損害保険契約等に係る地震保険料の部分と合算して最高50,000円の地震保険料控除が適用される(【例】(ホ)・(へ))。
 その他の場合(【例】(ト)・(チ))も含め、合算できる具体的な組み合わせの例示は以下のとおりである。

【例】

(イ) 「積立火災保険(地震保険附帯なし)の火災保険料」と「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(ロ) 「積立火災保険(地震保険附帯なし)の火災保険料」と「短期火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(ハ) 「積立傷害保険の傷害保険料」と「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(ニ) 「積立傷害保険の傷害保険料」と「短期火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(ホ) 「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」と他の「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(ヘ) 「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」と「短期火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(ト) 「積立火災保険(地震保険附帯あり)の火災保険料部分」と他の「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

(チ) 「積立火災保険(地震保険附帯あり)の火災保険料部分」と「短期火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」

 なお、上記の【例】において、

  •  積立火災(積立傷害)保険とは、保険期間10年以上の満期返戻金付の長期損害保険契約等(平成18年所得税法改正附則第10条第2項該当)とする。また、積立傷害保険に地震保険は附帯されない。
  •  短期火災保険とは、保険期間10年未満、あるいは満期返戻金なしの損害保険契約等(平成18年改正前の所得税法第77条第1項第1号該当)とする。
  •  「積立火災保険(地震保険附帯あり)の火災保険料部分」とあるのは、積立火災保険(地震保険附帯あり)について、上記2(1)の取扱いに従い、長期損害保険料控除(最高15,000円)を選択して適用した場合を意味する。
  •  「積立火災保険(地震保険附帯あり)の地震保険料部分」とあるのは、積立火災保険(地震保険附帯あり)について、上記2(1)の取扱いに従い、地震保険料控除(最高5万円)を選択して適用した場合を意味する。
  •  「積立火災保険の火災保険料」及び「積立傷害保険の傷害保険料」には、積立保険料を含む。

(理由)

 平成18年所得税法改正附則第10条第3項の適用がない契約(上記【例】に掲げる積立火災保険(地震保険附帯あり)以外の契約)については、その契約の形態に応じて同条第2項各号の規定が適用され、積立火災保険(地震保険附帯あり)契約については、上記(1)のとおり、同条第3項によりいずれか一の損害保険契約等(又は長期損害保険契約等)に該当するものとした上で、同条第2項各号の規定が適用される。

以上