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「酒類における有機等の表示基準」の概要

1 制定の経緯

 「酒類における有機等の表示基準」(以下「表示基準」という。)には、有機農産物、有機農産物加工食品及び有機農産物加工酒類を原料として製造した酒類における「有機」又は「オーガニック」(以下「有機等」という。)の表示基準及び遺伝子組換え農産物等を原料として製造した酒類における遺伝子組換えに関する表示基準が定められています。
 「表示基準」は、有機米使用清酒、オーガニックビール等といった「有機等」の表示を行っている酒類が市場に流通していること、また、遺伝子組換え農産物が商品化されるようになり、酒類の原料としても、使用される可能性もあること等から、消費者の適切な商品選択に資するため、中央酒類審議会の答申を受け、平成12年12月に定められ、平成13年4月から適用されています。
 有機等の表示基準については、「有機加工食品の日本農林規格(JAS規格)」(平成12年1月農林水産省告示第60号)の基準等に準拠して策定しており、また、遺伝子組換えに関する表示基準については、「遺伝子組換えに関する表示に係る加工食品品質表示基準第7条第1項及び生鮮食品品質表示基準第7条第1項の規定に基づく農林水産大臣の定める基準」(以下「農林水産大臣の定める基準」という。)の加工食品の規定を準用しております。
 なお、平成13年9月、農林水産省が、組成、栄養素等に関して従来の食品と同等でない遺伝子組換え農産物として高オレイン酸大豆及びこれらを原材料とする加工食品について、その旨の表示を義務づけるため「農林水産大臣の定める基準」を改正したことから、酒類における遺伝子組換えに関する表示基準についても、この機会を捉えて改正することとし、国税審議会の答申を受け、平成14年12月にこの基準の一部が改正され、平成15年4月から適用されることとなっています。

2 表示基準の概要

(1) 有機農産物加工酒類における有機等の表示
 次の基準をすべて満たす酒類(有機農産物加工酒類)については、酒類の容器又は包装に「有機」又は「オーガニック」の表示をすることができます。

イ 原材料及び使用割合

・ 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)に基づく格付けをされた有機農産物等であること。

・ 有機農産物等の使用割合が95%以上であること。

・ 食品添加物は、製造に必要な最小限度の量であること。

ロ 製造その他の工程に係る管理
 製造の方法は、物理的又は生物の機能を利用した方法による等の一定の条件を満たしていること。

ハ 品目の表示

・ 酒類の品目の表示に合わせて「(有機農産物加工酒類)」と表示されていること。

・ 「(有機農産物加工酒類)」の表示の文字の書体及び大きさは、酒類の品目の表示の文字と同じであること。
 なお、我が国のJAS法に規定する格付制度と同等の制度を有する諸外国から輸入される酒類については、一定の要件の下に、上記(1)及び(2)の基準を満たすものとして取扱います。

(2) 有機農産物等を原材料に使用した酒類における有機農産物等の使用表示
 有機農産物等を原材料に使用した有機農産物加工酒類以外の酒類については、次の要件をすべて満たしている場合に、有機農産物等を原材料に使用していることの表示をすることができます。

イ 酒類の品目の表示に合わせて「(有機農産物○%使用)」と表示されていること。

ロ 有機農産物等の使用表示は、酒類の一般的な名称又は商品名と一体的でないこと。

ハ 有機農産物等の使用表示に使用する文字は、次によること。

(イ) 有機農産物等の使用割合が50%以上のものは、商品名の文字の活字のポイントよりも小さいものであること。

(ロ) 有機農産物等の使用割合が50%未満のものは、未成年者飲酒防止に関する表示等の文字の活字のポイントを超えないものであること。

(3) 酒類における遺伝子組換えに関する表示
 次に掲げる酒類については、「農林水産大臣の定める基準」の加工食品の規定を準用して、当該酒類の容器又は包装に遺伝子組換えに関する表示をしなければならないことになっています。

イ 対象農産物(組換えDNA技術を用いて生産された大豆(枝豆及び大豆もやしを含む。)、とうもろこし、ばれいしょ、なたね、綿実)又はこれを原材料とする加工食品を原材料とするものであって組み換えられたDNA又はこれによって生じたたん白質が残存する酒類

ロ 特定遺伝子組換え農産物(対象農産物のうち組換えDNA技術を用いて生産されたことにより、組成、栄養価等が通常の農産物と著しく異なる農産物をいう。)であって高オレイン酸の形質を有する大豆(これを原材料とする加工食品を含む。)を原材料とするもののうち大豆を主な原材料(原材料の重量に占める割合の高い原材料の上位3位までのもので、かつ、原材料の重量に占める割合が5%以上のものをいう。)とする酒類又はこの酒類を主な原材料とする酒類

 なお、遺伝子組換え農産物が存在しない農産物及び当該農産物を原材料とする加工食品を原材料とする酒類に、遺伝子組換えでないことを表す用語を使用してはならないこととなっています。

 遺伝子組換えに関する表示方法を例示すると次のとおりとなります。

○ 分別生産流通管理が行われている遺伝子組換え大豆を原料としている場合【義務表示】

・原材料名  大豆(遺伝子組換え)、○○、△△

○ 分別生産流通管理が行われていない遺伝子組換え大豆又は非遺伝子組換え大豆を原料としている場合【義務表示】

・原材料名  大豆(遺伝子組換え不分別)、○○、△△

○ 分別生産流通管理が行われている非遺伝子組換え大豆を原料としている場合【任意表示】

・原材料名  大豆(遺伝子組換えでない)、○○、△△ 又は 大豆、○○、△△

○ 特定分別生産流通管理が行われている特定遺伝子組換え大豆(高オレイン酸大豆)を原料としている場合【義務表示】

・原材料名  大豆(高オレイン酸遺伝子組換え)、○○、△△

(注)

1 「分別生産流通管理」とは、遺伝子組換え農産物及び非遺伝子組換え農産物を生産、流通及び加工の各段階で善良なる管理者の注意をもって分別管理し、その旨を証明する書類により明確にした管理の方法をいいます。

2 「特定分別生産流通管理」とは、特定遺伝子組換え農産物等について、1と同様の管理の方法をいいます。