ホーム>税について調べる>パンフレット・手引き>平成19年6月 源泉徴収のあらまし>第13 給与所得者の確定申告
給与所得者については、原則として給与の支払者の下で年末調整が行われ、これによって、その年に源泉徴収された税額と納付すべき年税額との過不足額が精算されるので、年末調整による税額が確定税額となり、また、退職手当などは、他の所得と分離して課税されるので、原則として源泉徴収税額がそのまま確定税額となりますから、ほとんどの人は確定申告をする必要はないことになります。
しかし、給与所得者のうちには、給与所得のほかに他の所得があったり、また、給与の年収が2,000万円を超える給与所得者については年末調整が行われないなどの理由で、確定申告をしなければならない人がいます。
平成19年分の所得について確定申告をしなければならない人は、次のいずれかに該当する人で、平成19年中の各種の所得金額の合計額から配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除その他の所得控除を差し引き、その金額を基として算出した税額が、配当控除額及び年末調整の際に給与の税額から控除を受けた住宅借入金等特別控除額の合計額よりも多い人です(所法120、121、所令262の2、措法41の2の2
)。
なお、これらの人は、確定申告期間中に各人の納税地(通常は住所地)の所轄税務署長に確定申告書を提出する必要があります。
平成19年分の所得税の確定申告書の提出について
税務署等における所得税の確定申告の相談及び申告書の受付は、平成20年2月18日(月)から同年3月17日(月)までです。
(注)
1 税務署の閉庁日(土・日曜・祝日などの休日)は、相談及び受付は行っておりませんが、申告書は、郵便若しくは信書便による送付又は税務署の時間外収受箱への投函により、提出することができます。
2 e-Taxによる申告は、平成20年2月16日(土)からできます。
3 還付申告の方は、確定申告期前でも申告書を提出することができます。
平成19年中の給与の収入金額が2,000万円を超える人
1か所から給与を受ける給与所得者で、給与所得及び退職所得以外の所得(地代、家賃、原稿料など)の合計額が20万円を超える人
2か所以上から給与を受ける給与所得者で、年末調整を受けた主たる給与以外の従たる給与の収入金額と給与所得及び退職所得以外の所得(地代、家賃、原稿料など)との合計額が20万円を超える人
ただし、2か所以上から給与を受ける人であっても、その給与の合計額(その人が社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、障害者控除、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除又は扶養控除を受ける場合には、その給与の合計額からこれらの控除の額を差し引いた金額)が150万円以下である人で、しかも、給与所得及び退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の人は、確定申告をする必要はありません。
常時2人以下の家事使用人のみを雇用している人に雇われている人や在日の外国大公使館に勤務している人などのように、給与の支払を受ける際に所得税の源泉徴収をされない人
同族会社の役員やこれらの役員と親族関係などにある人で、その会社から給与のほかに貸付金の利子、不動産の賃貸料、機械器具の使用料等の支払を受けている人
災害により被害を受け、災免法の規定による徴収猶予又は還付を受けている人
(注) 上記の
及び
の「給与所得及び退職所得以外の所得」には、源泉分離課税の利子所得のように源泉徴収によって納税が完結するものや、あるいは確定申告をしないことを選択した次のような所得は含まれません。
なお、分離課税とされるものであっても、土地、建物等の譲渡による所得の金額(譲渡所得の特別控除額がある場合には、その控除後の金額)、申告分離課税の適用を受ける株式等の譲渡所得等の金額及び先物取引の雑所得等の金額は、その所得の金額に含まれます。
1 利子所得のうち、源泉分離課税とされるもの
2 配当所得のうち、
イ 源泉分離課税とされる次に掲げる投資信託等の収益の分配等
(イ) 私募公社債等運用投資信託の収益の分配
(ロ) 特定目的信託(社債的受益権に限ります。)の収益の分配
ロ 確定申告をしないことを選択した次の配当等
(イ) 上場株式等の配当等
(ロ) 公募証券投資信託(特定株式投資信託を除きます。)の収益の分配
(ハ) 特定株式投資信託の収益の分配
(ニ) 特定投資法人の投資口の配当等
(ホ) 上記(イ)〜(ニ)以外の配当等で、1銘柄について1回の金額が10万円に配当計算期間の月数(最高12か月)を乗じてこれを12で除して計算した金額以下の配当等
ハ 源泉分離課税とされる定期積金の給付補てん金等、懸賞金付預貯金等の懸賞金等及び割引債の償還差益
ニ 源泉徴収選択口座を通じて行った上場株式等の譲渡による所得等
退職所得については、一般的に、所得税の課税は退職金の支払の際に、支払者が所得税を徴収する源泉徴収だけで済まされます。
外国企業から受け取った退職金などで、源泉徴収されないものについては、申告をする必要があります。
なお、前記
の確定申告をしなければならない人は、退職所得以外の所得については、申告をしなければなりません。
給与や退職手当などについては、その源泉徴収の段階では雑損控除や医療費控除などの所得控除は受けられないことになっているため、これらの控除は翌年に確定申告によって受けることになりますが、確定申告によってその控除を受けた場合には、結果として、既に源泉徴収された税額の全部又は一部が還付されることになります。
給与所得者で、確定申告をすれば源泉徴収税額の還付が受けられるのは、次のような人です。
年の中途で退職して年末調整をされなかった人で、源泉徴収された税額が納め過ぎとなる人
災害により住宅や家財についてその価額の50%以上の損害を受けた人で、災免法の規定による所得税の軽減又は免除が受けられる人
災害、盗難又は横領により、住宅や家財について損失(災害関連支出を含みます。)を受けた人で、その損失額が一定の金額を超えるため、雑損控除が受けられる人(
の軽減や免除を受ける人は、その災害による損失額についてはこの雑損控除は受けられません。)
支払った医療費が、10万円か所得金額の5%相当額かのいずれか低い金額を超えるため、所得税法の規定による医療費控除が受けられる人
国や地方公共団体特定、公益増進法人等に対して支払った寄付金や特定の政治献金が5千円を超えるため、寄付金控除等が受けられる人
所得が一定額以下の人などで、配当所得があるため配当控除が受けられる人
外国で納めた所得税に相当する税について、所得税法の規定による外国税額控除が受けられる人
租税特別措置法の規定による(特定増改築等)住宅借入金等特別控除が受けられる人や2年目以降の人で、年末調整の際にその控除を受けなかった人
特定支出の額の合計額が給与所得控除額を超えるため、給与所得者の特定支出控除の特例の適用が受けられる人
退職所得の支払を受けるときに「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかったため、20%の税率で源泉徴収され、その税額が退職所得控除額等を適用して求めた税額を超えている人
政党等に対して政治活動に関する一定の寄付をしたことにより政党等寄付金特別控除を受けられる人
認定特定非営利活動法人の行う一定の特定非営利活動に係る事業に関連する寄付について寄付金控除が受けられる人
(注) 上記
の「所得金額」には、租税特別措置法の規定によって源泉分離課税とされ、あるいは確定申告をしないことを選択した一定の所得は含まれません。このことについては、
の(注)と同様です。
特定地域雇用等促進法人の行う一定の認定地域再生計画に係る事業に関連する寄付について寄付金控除が受けられる人
【参考】
◎ 給与に対する源泉徴収税額の電算機計算の特例等
給与に対する源泉徴収税額は、各種の税額表によって求めることになっていますが、その給与の支払額に関する計算を電子計算機などの事務機械によって処理している場合には、月額表の甲欄を適用する給与に限り、財務大臣が定める方法(財務省告示)によりその給与に対する源泉徴収税額を求めることができるという特例が設けられています(所法189、昭63大蔵省告示185号(平18財務省告示136号改正))。
ここでは、財務省告示による税額計算の特例の内容と、月額表の乙欄を適用する給与に対する源泉徴収税額を電算機計算により求める方法について説明することとします。
なお、以下の説明は、平成19年6月1日現在の法令等に基づいています。
1 財務省告示による特例
(1) 特例の対象となる給与
財務省告示による税額計算の特例の対象となる給与は、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う次の給与です。
支給期が毎月、毎半月、毎旬又は月の整数倍の期間ごとと定められている給与
前月中に通常の給与を受けていない人に支払う賞与
前月中の通常の給与の10倍を超える賞与
(2) 税額計算の方法
給与についての税額は、次の方法によって求めます。
まず、その月の給与の金額から社会保険料等の金額を控除し「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」を求めます。
で求めたその月の社会保険料等控除後の給与等の金額から次のイからニまでの金額の合計額を控除し「その月の課税給与所得金額」を求めます。
イ その月の社会保険料等控除後の給与等の金額に応じて、第1表により求めた給与所得控除の額
ロ 控除対象配偶者に該当する人がいる場合には、第2表に定める配偶者控除の額
ハ 扶養親族に該当する人がいる場合には、第2表に定める扶養控除の額
(注) 所得者本人が障害者(特別障害者を含みます。)、寡婦(特別の寡婦を含みます。)、寡夫又は勤労学生に該当する人については、その該当するごとに扶養親族が1人いるものとし、また、控除対象配偶者又は扶養親族のうちに障害者(特別障害者を含みます。)又は同居特別障害者に該当する人がいる場合には、これらの一に該当するごとに他に1人の扶養親族がいるものとします。
ニ 第2表に定める基礎控除の額
による控除後の金額(その月の課税給与所得金額といいます。)に応じて、第3表に定める算式により税額を計算します。
これが求める税額です。
第1表

(注) 給与所得控除の額に1円未満の端数があるときは、これを切り上げた額をもってその求める給与所得控除の額とします。
第2表
| 配偶者控除の額 | 31,667円 |
|---|---|
| 扶養控除の額 | 31,667円×扶養親族の数 |
| 基礎控除の額 | 31,667円 |
第3表

(注) 税額に10円未満の端数があるときは、これを四捨五入した額をもってその求める税額とします。
(3) 税額計算の特例により求めた税額と税額表による税額との差異
税額計算の特例により求めた税額は、次に掲げるような理由から税額表による税額とは必ずしも一致しませんが、その差異は年末調整において精算されることになります。
イ 税額表の税額は、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額を一定の階級ごとに区分し、その区分の中間値を基として計算してある(例えば、「175,000円以上 177,000円未満」の場合には、176,000円として計算してあります。)のに対し、この税額計算の特例では、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額そのものを基として計算することになっています。
(計算例)
その月の社会保険料等控除後の給与等の金額が175,000円で、控除対象配偶者と扶養親族1人の場合(平成19年分)
月額表甲欄の税額 660円
特例計算による税額 620円
{175,000円−(175,000円×30%+15,000円)−31,667円−31,667円 ×1−31,667円}×5%=620円(10円未満四捨五入)
ロ 扶養親族等の数が7人を超える場合には、税額表では7人の場合の税額を計算し、その計算した税額から7人を超える1人につき1,850円を控除することとしているのに対し、この税額計算の特例では、扶養親族等の数に応じ、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額から常に1人当たり31,667円を控除する方法で計算することになっています。
(計算例)
その月の社会保険料等控除後の給与等の金額が446,000円で、控除対象配偶者と扶養親族7人の場合(平成19年分)
月額表甲欄の税額 2,980円− 1,580円= 1,400円
特例計算による税額 1,340円
{446,000円−(446,000円×20%+45,000円)−31,667円−31,667円 ×7−31,667円}×5%=1,340円(10円未満四捨五入)
ハ その月の社会保険料等控除後の給与等の金額が101万円を超える場合には、税額表では扶養親族等の数が0人の場合を基準として税率の切替えをし、しかも若干の調整が加えられており、また、扶養親族等の数に関係なく同じ税率を適用して計算している部分があるのに対し、この税額計算の特例ではこのような調整をしないで、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額が101万円を超える場合でも、 101万円以下の場合と同じ要領で計算することになっています。
(計算例)
その月の社会保険料等控除後の給与等の金額が1,195,200円で、控除対象配偶者と扶養親族2人の場合(平成19年分)
月額表甲欄の税額 164,308円
105,970円+(1,195,200円−1,010,000円)×31.5%=164,308円
特例計算による税額 158,140円
{1,195,200円−(1,195,200円×5%+141,667円)−31,667円−31,667円×2−31,667円}×33%−128,000円=158,140円(10円未満四捨五入)
2 月額表の乙欄を適用する給与に対する源泉徴収税額の電算機計算
月額表の乙欄を適用する給与に対する源泉徴収税額の求め方については、財務省告示による税額計算の特例は設けられていません。
したがって、月額表の乙欄に定める税額によらなければならないことになります。
そこで月額表の乙欄をみると「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」に応じて、
一定の算式が掲げられている場合(社会保険料等控除後の給与等の金額が88,000円未満である場合と、1,010,001円以上である場合)と、
具体的な税額が掲げられている場合(社会保険料等控除後の給与等の金額が88,000円以上1,010,000円以下である場合)とがあります。
の場合には、その該当欄に掲げられている算式により、また、
の場合には、次に掲げるところにより税額を計算します。
計算基準額の算出
乙欄の税額は、月額表の「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」欄の最低値(税額表の「以上」の欄の金額)を基として計算されていますので、まず、その月の社会保険料等控除後の給与等の金額を次の算式によりこの最低値(以下「計算基準額」といいます。)に修正します。
(この商の値は自然数又は0に限ります。)
(社会保険料等控除後の給与等の金額) − R = 計算基準額
(注)
1 「階差」は、次の表によって求めます。
| その月の社会保険料等控除後の給与等の金額 | 階差 | |
|---|---|---|
| 以上 | 以下 | |
| 円 88,000 99,000 221,000 |
円 98,999 220,999 1,009,999 |
円 1,000 2,000 3,000 |
2 「同一階差の最小値」とは、階差が1,000円の場合は88,000円、階差2,000円の場合は99,000円、階差が3,000円の場合は221,000円をいいます。
税額の算出
により求めた計算基準額を次の算式に当てはめて税額を求めます。![]()
(算式)
A=(計算基準額×2.5−給与所得控除額−基礎控除額)×税率
B=(計算基準額×1.5−給与所得控除額−基礎控除額)×税率
A−B=乙欄の税額
(注)
1 A及びBを求める算式中、「給与所得控除額」は、計算基準額を2.5倍又は1.5倍した金額を基に1の(2)の第1表により求め、「基礎控除額」は第2表により求めます。また、「税率」は第3表の「税額の算式」を意味します。
2 算出したA又はBのそれぞれの税額については、円未満の端数を切捨て、算出した税額(A−B)に100円未満の端数がある場合に、その端数が50円未満であるときは切り捨て、50円以上100円未満であるときは切り上げます。
3 Aは主たる給与と従たる給与の合計額に対する税額を、Bは主たる給与に対する税額を意味します。
扶養控除等の額の控除
「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出して従たる給与から控除する扶養控除等がある場合には、
により求めた税額からその扶養親族等1人につき1,580円を控除します。なお、この場合、税額がマイナスとなったときは、税額0とします。
(計算例)(平成19年分)
イ その月の社会保険料等控除後の給与等の額 144,000円
ロ 従たる給与から控除する扶養親族 なし
(説明)
計算基準額の算出
社会保険料等控除後の給与等の額144,000円の階差は2,000円で、その2,000円の階差の最小値は99,000円ですから、次により計算基準額を求めます。
税額の算出
計算基準額の2.5倍及び1.5倍の金額を求めると、それぞれ357,500円(143,000円×2.5=357,500円)と214,500円(143,000円×1.5=214,500円)となります。
つぎに、これらの金額を前ページの算式に当てはめて税額を求めます。
A……〔357,500円−(357,500円×20%+45,000円)−31,667円〕×10%−8,125円=12,808円
B……〔214,500円−(214,500円×30%+15,000円)−31,667円〕×5%=5,174円
したがって、A−B=12,808円−5,174円=7,634円7,600円(100円未満の端数四捨五入)が、この従たる給与から源泉徴収する税額です。
◎ 郵送等による書類の提出時期(Excelファイル/28KB)
◎ 給与所得、退職所得等の所得税徴収高計算書(納付書)の記載例(一般の源泉徴収義務者の場合)
<納付する税額がある場合>
(1) 平成19年8月24日に平成19年8月分の給料を支払ったが、その支給人員は38人、支給額(税込)は8,910,000円、源泉徴収税額は120,900円である(「俸給・給料等」欄に記入)。
(2) 平成19年8月10日に従業員に賞与を支払ったが、その支給人員は31人、支給額は10,755,000円、源泉徴収税額は487,480円である(「賞与(役員賞与を除く。)」欄に記入)。
(3) 平成19年7月31日付で退職した人(1人)の退職金8,700,000円を平成19年8月24日に支払ったが、退職金の額が退職所得控除額以下であったので、源泉徴収税額はなかった(「退職手当等」欄に記入)。
(4) 平成19年8月分の税理士報酬を平成19年8月31日に支払ったが、その支払額は70,000円、源泉徴収税額は7,000円である(「税理士等の報酬」欄に記入)。
(5) 平成19年7月27日に支払の確定した役員に対する賞与を平成19年8月24日に支払ったが、その支給人員は3人、支給額は2,500,000円、源泉徴収税額は209,919円である(「役員賞与」欄及び「同上の支払確定年月日」欄に記入)。
(6) 以上により、納付する税額の合計は、825,299円である(「本税」欄及び「合計額」欄に記入)。

<納付する税額がない場合>
納付する税額がない場合であっても、所得税徴収高計算書(納付書)は所轄の税務署にe-Tax又は郵便若しくは信書便により送付又は提出してください。