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相続税の申告(平成21年分)の状況及び調査(平成21事務年度分)の状況について

平成22年12月
名古屋国税局

 今般、相続税に係る平成21年分の申告の状況及び平成21事務年度に実施した調査の結果をまとめましたので報告します。

平成21年分の相続税の申告の状況について

 平成21年中(平成21年1月1日〜平成21年12月31日)に亡くなった人(被相続人)から、相続や遺贈などにより財産を取得した人に係る申告事績(平成22年10月31日までに提出された申告書で相続税額があるもの)の概要は次のとおりです(表参照)。

1 被相続人数及び課税割合の推移

 被相続人数は126,390人(前年127,929人)、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は7,347人(前年7,513人)で、課税割合は5.8%(前年5.9%)となっており、基礎控除額の引上げ等があった平成6年分以降における最低の水準となっています。

被相続人数の推移
平成6年分から平成21年分の被相続人数及び相続税の課税対象となった被相続人数の推移を表したグラフ

課税割合の推移
平成6年分から平成21年分の相続税の課税割合の推移を表したグラフ
※課税割合:年中に死亡した者のうち、相続税の課税対象となった被相続人の割合をいう。

2 相続税の課税価格及び税額の推移

 相続税の課税価格は1兆4,666億円(前年1兆4,649億円)、これを被相続人1人当たりでみると、1億9,963万円(前年1億9,498万円)、税額は1,413億円(前年1,286億円)、これを被相続人1人当たりでみると、1,923万円(前年1,712万円)となっています。
平成12年分から平成21年分の相続税の課税価格及び税額の推移を表したグラフ

※ 課税価格:相続財産価額から被相続人の債務・葬儀費用を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から相続人等への生前贈与財産価額及び相続時精算課税適用財産価額を加えた相続税の税額計算の基礎となるもの。

3 相続財産の金額の構成比の推移

 相続財産の金額は1兆5,951億円で、その構成比は土地が51.3%(前年52.5%)、現金・預貯金等20.9%(前年19.7%)、有価証券12.5%(前年12.4%)の順となっています。
平成12年分から平成21年分の相続税相続財産ごとの金額の構成比の推移を表したグラフ

表 相続税の申告事績
年分
項目
平成20年分 平成21年分  
対前年比
1 被相続人数(死亡者数)
127,929 126,390 98.8
2 相続税の申告書(相続税額があるもの)の提出に係る被相続人数
7,513 7,347 97.8
3 課税割合
(2/1)
ポイント
5.9 5.8 △0.1
4 相続税の納税者である相続人数
18,902 18,649 98.7
5 課税価格 億円 億円
14,649 14,666 100.1
6 申告税額 億円 億円
1,286 1,413 109.9
7 被相続人1人当たりの課税価格
(5/2)
万円 万円
19,498 19,963 102.4
8 被相続人1人当たりの申告税額
(6/2)
万円 万円
1,712 1,923 112.3

(注)

  • 1 平成20年分は、平成21年10月31日までに提出された「申告書(修正申告書を除く。)」(株式等納税猶予の特例の創設に伴い申告期限が平成22年2月1日まで延長されている者については、同日までに提出された申告書を含む。)に基づいて作成しており、平成21年分は平成22年10月31日までに提出された「申告書(修正申告書を除く。)」のうち入力されたデータ(速報値)に基づいて作成している。
  • 2 「課税価格」は、相続財産価額から、被相続人の債務・葬式費用を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から相続人等への生前贈与財産価額及び相続時精算課税適用財産価額を加えたものである。
  • 3 「被相続人数(死亡者数)」は、厚生労働省統計情報部「人口動態統計」による。

平成21事務年度における相続税の調査の状況について

 平成21事務年度における、相続税の実地調査については、平成19年中及び平成20年中に発生した相続を中心に、国税局及び税務署で収集した資料情報を基に、申告額が過少であると想定されるものや、申告義務があるにもかかわらず無申告となっていることが想定されるものなどに対して実施しました。
 今般、相続税に係る実地調査の結果がまとまりましたので、その概要をお知らせします。

1 相続税調査事績の概要

調査件数及び1件当たり申告漏れ課税価格の推移
平成19事務年度から平成21事務年度の相続税の調査件数及び1件当たり申告漏れ課税価格の推移

  1. (1) 調査件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況
     実地調査の件数は、2,049件(前事務年度2,163件)、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は1,758件(前事務年度1,845件)、非違割合は85.8%(前事務年度85.3%)となっています。
  2. (2) 申告漏れ課税価格の状況
     申告漏れ課税価格は、全体で597億円(前事務年度641億円)、1件当たり申告漏れ課税価格は3,398万円(前事務年度3,476万円)となっています。
  3. (3) 追徴税額の状況
     追徴税額(加算税含む)は、全体で116億円(前事務年度133億円)となっています。
  4. (4) 重加算税の賦課状況
     重加算税の賦課件数は349件(前事務年度359件)、賦課割合は19.9%(前事務年度19.5%)となっています。

申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移
平成17事務年度から平成21事務年度の相続税の申告漏れ相続財産の金額の構成比の推移

○ 申告漏れ相続財産の金額の構成比は現金・預貯金等が35.8%(前事務年度29.5%)で最も多く、続いて土地19.1%(前事務年度17.7%)、有価証券16.9%(前事務年度25.7%)の順となっています。

相続税の調査事績
事務年度
項目
平成20事務年度 平成21事務年度  
対前事務年度比
1 実地調査件数
2,163 2,049 94.7
2 申告漏れ等の非違件数
1,845 1,758 95.3
3 非違割合
(2/1)
ポイント
85.3 85.8 0.5
4 重加算税賦課件数
359 349 97.2
5 重加算税賦課割合
(4/2)
ポイント
19.5 19.9 0.4
6 申告漏れ課税価格 億円 億円
641 597 93.1
7 6のうち重加算税賦課対象 億円 億円
136 133 97.8
8 追徴税額 本税 億円 億円
114 97 85.1
9 加算税 億円 億円
19 19 100.0
10 合計 億円 億円
133 116 87.2
11 申告漏れ1件当たり 申告漏れ課税価格
(6/2)
万円 万円
3,476 3,398 97.8
12 追徴税額
(10/2)
万円 万円
721 660 91.5

(注)「申告漏れ課税価格」は、申告漏れ相続財産額(相続時精算課税適用財産を含む。)から、被相続人の債務・葬式費用の額(調査による増減分)を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から法定相続人等への生前贈与財産額(調査による増減分)を加えたものである。

2 無申告事案に対する取組状況

相続税の無申告:申告漏れ課税価格175億円

 無申告事案は、申告納税制度の下で自発的に適正な申告・納税を行っている納税者の税に対する公平感を著しく損なうものですが、その存在の把握自体に困難な面もあることから、資料情報の更なる収集・活用など把握のための取組みを積極的に行い、的確な課税処理に努めています。

  • 無申告と想定される者に対する実地調査は、平成21事務年度において、158件の調査を実施し、このうち125件(79.1%)について、非違が認められました。
  • また、無申告事案1件当たりの申告漏れ本税額は687万円となっており、相続税実地調査全体の平均551万円の1.2倍となっています。

無申告事案調査の状況
平成19事務年度から平成21事務年度の相続税の無申告事案調査の状況を表したグラフ

事務年度
項目
平成20事務年度 平成21事務年度  
対前事務年度比
1 調査件数
120 158 131.7
2 非違件数
98 125 127.6
3 非違割合
(2/1)
ポイント
81.7 79.1 △2.6
4 申告漏れ課税価格 億円 億円
138 175 127.1
5 追徴税額(加算税を含む。) 百万円 百万円
822 1,047 127.4
6 申告漏れ1件当たり 申告漏れ課税価格
(4/2)
百万円 百万円
141 140 99.3
7 追徴税額
(5/2)
万円 万円
839 838 99.9

3 海外資産関連事案に対する取組状況

 納税者の資産運用の国際化に対応し、相続税の適正課税を実現するため、相続税調査の実施に当たっては、海外資産の把握に努めており、特に、資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案については、積極的に調査を実施しているほか、調査の過程において海外資産の取得が把握された場合にも、深度ある調査によりその解明に努めています。

  • 海外資産関連事案に係る調査は、平成21事務年度において59件の調査を実施し、このうち46件(78.0%)について、申告漏れ(無申告を含む)等の非違を把握しました。
  • 申告漏れ課税価格の総額は22億円、1件当たりでは、4,790万円となっており、相続税調査全体の平均3,398万円の1.4倍となっています。

※ 相続人が国内に住所を有している場合や、被相続人・相続人のいずれかが相続の開始前5年以内に国内に住所を有していた場合には、日本国内の相続財産だけでなく、海外の相続財産についても、日本の相続税の課税対象となります。

海外資産関連事案の調査の状況
平成19事務年度から平成21事務年度の相続税の海外資産関連事案の調査の状況を表したグラフ