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平成21年度 査察の概要

平成22年6月
名古屋国税局

脱税はいわば社会公共の敵というべきものであり、当局では、悪質な脱税者に対する刑事責任の追及を目的として、査察調査を実施しています。

今般、平成21年度の査察調査の結果がまとまりましたので、その概要を報告します。

1 着手・処理・告発件数、告発率の状況

主要ポイント

  • ○ 平成21年度に査察に着手した件数は26件です。
  • ○ 平成21年度以前に着手した査察事案について、平成21年度中に処理(検察庁への告発の可否を最終的に判断)した件数は27件、そのうち検察庁に告発した件数は17件であり、その結果、告発率は63.0%となっています。
年度
項目
平成
17
18 19 20 21
着手件数
26

28

27

26

26
処理件数(A) 26 27 27 24 27
告発件数(B) 17 21 20 17 17
告発率(B/A)
65.4

77.8

74.1

70.8

63.0
着手・処理・告発件数、告発率の状況

2 脱税額の状況

主要ポイント

  • ○ 平成21年度に処理した事案に係る脱税額は、総額で22億6,300万円(前年比2億8,300万円、11%の減少)、そのうち告発分は17億900万円(前年比3億5,700万円、17%の減少)です。
  • ○ 告発した事案1件当たりの脱税額は、平均で1億100万円(前年比2,100万円、17%の減少)となっています。
年度
項目
平成
17
18 19 20 21
脱税額 総額 百万円
1,973
百万円
2,726
百万円
4,048
百万円
2,546
百万円
2,263
同上1件当たり 76 101 150 106 84
告発分 1,634 2,384 3,663 2,066 1,709
同上1件当たり 96 114 183 122 101

(注)脱税額には、加算税額を含む。

○脱税額、 ○1件当たりの脱税額

(参考1)大口事案の推移

年度
項目
平成
17
18 19 20 21
告発件数
17

21

20

17

17
  うち脱税額が3億円以上 1 2 2 1
うち脱税額が5億円以上 1

(注)脱税額には、加算税額を含む。

3 税目別告発事案の推移

主要ポイント

  • ○ 平成21年度の税目別の告発事件数及び脱税額は、ここ数年に見られた鉱物・金属材料卸業の法人税事件や消費税事案が減少し、個人の無申告事案の増加したことから、所得税事件の比率が高くなっています。

(参考2)税目別の件数

年度
区分
平成
17
18 19 20 21
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
所得税
2

12

8

38

5

25

3

18

8

47
法人税 10 59 4 19 13 65 12 70 8 47
相続税 1 5 1 5 1 6
消費税 5 29 7 33 1 5 2 12
源泉所得税 1 5
合計 17 100 21 100 20 100 17 100 17 100
税目別の件数(グラフ)

(参考3)税目別の脱税額

年度
区分
平成
17
18 19 20 21
脱税額 割合 脱税額 割合 脱税額 割合 脱税額 割合 脱税額 割合
所得税 百万円
538

33
百万円
875

37
百万円
595

16
百万円
387

19
百万円
963

56
法人税 862 53 358 15 1,858 51 1,351 65 515 30
相続税 351 15 968 26 231 14
消費税 233 14 673 28 243 7 328 16
源泉所得税 127 5
合計 1,633 100 2,384 100 3,664 100 2,066 100 1,709 100

(注)脱税額には、加算税額を含む。

税目別の脱税額(グラフ)

4 告発の多かった業種・取引と脱税の手段・方法等

主要ポイント

  • ○ 平成21年度に告発の多かった業種・取引は、建設業、不動産業が上位を占め、平成20年度までに多かった鉱物・金属材料卸及び人材派遣業が減少しました。
  • ○ 脱税の手段・方法については、業種を問わず、取引等で得た利益を全く申告しない事案(無申告事案)が多く見受けられました。

(参考4)告発の多かった業種・取引(2者以上)

19 20 21
業種 者数 業種 者数 業種 者数
機械器具製造 5 鉱物・金属材料卸 5 建設業 4
商品・株式取引 3 人材派遣 5 不動産業 2
パチンコ 2

(注)同一の納税者が複数の税目で告発されている場合は、1者としてカウントしている。

(参考5)脱税の手段・方法等

告発の多かった業種・取引で見られた脱税の手口としては、架空外注費等の経費を計上して、申告を行ったケースが多く見受けられました。

このほか、親族・知人名義を利用するなどの方法で収入を隠し、得た利益を全く申告しない事案(無申告事案)が多く見受けられました。

5 不正資金の留保状況及び隠匿場所

主要ポイント

  • ○ 脱税によって得た利益の多くは、現金、預貯金又は有価証券として所有・管理されていました。
  • ○ 脱税により取得した簿外資産の特異な隠匿場所は様々でしたが、その多くが現金等を居宅内に隠していたものであったほか、貸金庫や親族・知人宅などに預けていたケースも見受けられました。
  • (1) 脱税によって得た利益の多くは、現金、預貯金等として留保されていたほか、不動産の購入、関係会社等への貸付金、ブランド品の購入などの個人的な遊興費に充てられているものが見受けられました。
  • (2) 脱税により取得した簿外資産等の隠匿場所は様々でしたが、現金等を
    • ○ 居宅の金庫
    • ○ 居宅でブランド品の空き箱
    • ○ 親族・知人名義の貸金庫
    • ○ 遠隔地の親族・知人宅
    に隠していたケースなどがありました。

6 査察事件の一審判決の状況

主要ポイント

  • ○ 平成21年度中に一審判決が言い渡された件数は16件であり、すべてについて有罪判決が出されました。
(単位:件、千円)
項目
年度
判決件数
(A)
有罪件数
(B)
有罪率
(A/B)
1件当り
犯則税額(D)
1人当り
懲役月数(E)
1人(社)当り
罰金額(F)
平成
19
24 24 100.0 64,231 15.0 15,625
20 25 25 100.0 104,186 18.8 33,038
21 16 16 100.0 44,280 13.7 12,465

(注)(D)から(F)までは、他の犯罪との併合事件を除いてカウントしている。