直所5−49
直法1−218(例規)
昭和33年12月1日

国税局長 殿

国税庁長官 北島武雄

 標題について、仙台国税局長から別紙のとおり上申があつたが、医業又は歯科医業を営む者が国民健康保険条例によつて保険給付の対象から除かれている療養または助産についての療養費または助産費を患者から直接収受する場合におけるその収受する金額は租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第二十六条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》に規定する保険給付には該当しないのであるから、その取扱に遺憾のないようにされたい。


別紙

仙局直所庶第20
昭和33年3月10日

国税庁長官 北島武雄 殿

仙台国税局長 古川汎慶

 国民健康保険条例によって保険給付から除かれている療養費(実例は別紙のとおり)については、医師がたとえ社会保険診療報酬と同一基準の点数と一点単価により療養費を計算して患者から徴している場合であっても、当局では租税特別措置第二十六条に定める保険給付には該当しないものとして社会保険診療以外の収入(自由診療収入)に取り扱ってきたが、この取扱についていささか疑義がありますので、なにぶんのご指示をお願いします。


別紙 (実例)

山形市国民健康保険条例(抜すい)

第一条 この市が行う国民健康保険事業については、法令の定めるものの外、その事業の運営、被保険者の資格、保険給付及び保健施設等については、この条例の定めるところによる。

第十条 療費の給付の範囲は、特別の場合を除き、左のとおりとする。

一 診察(健康診断を除く。)

二 薬剤または治療材料の支給(薬剤中診療以外の薬品、家庭薬の支給および治療材料中、眼鏡、体温計、吸入器、氷まくらおよび氷のう類の支給を除く。)

三 処置手術その他の手当

四 病院または診療所への収容

2 前項の規定による給付範囲のうち、左に掲げるものは、当分の間保険給付から除くものとする。

一 初診料および往診料

二 食事料(完全給食の加点を含む。)、看護料(完全看護の加点を含む。)および寝具設備の加点

三 歯科補てつ