(個別償却資産の除却価額)

6−7−7 減価償却資産の種類、構造若しくは用途、細目又は耐用年数が同一であるため規則第19条第1項《種類等を同じくする減価償却資産の償却限度額》の規定により一の償却計算単位として償却限度額を計算している2以上の減価償却資産について、その一部の資産の除却等があった場合におけるその除却等による損益の計算の基礎となる帳簿価額は、次に掲げる場合に応じ、それぞれ次による。(平19年課法2−7「七」、平20年課法2−5「十四」により改正)

(1) 償却費の額が個々の資産に合理的に配賦されている場合 除却等があった資産の除却等の時の帳簿価額

(2) 償却費の額が個々の資産に配賦されていない場合 除却等があった資産につきその法定耐用年数を基礎として計算される除却等の時の未償却残額

(注) 個別償却資産については、その償却額を個々の資産に合理的に配賦すべきものであるが、工具、器具及び備品のようにその配賦が困難なものもあり、これらについては(2)の適用がある。

(取得価額等が明らかでない少額の減価償却資産等の除却価額)

6−7−8 連結法人の有する少額の減価償却資産等(取得価額が20万円未満の減価償却資産で令第133条《少額の減価償却資産の取得価額の損金算入》及び第133条の2《一括償却資産の損金算入》の規定の適用を受けなかったものをいう。以下6−7−9において同じ。)の一部について除却等があったときにおいてその除却等をした資産の取得時期及び取得価額が明らかでないため6−7−7の(2)によることができないときは、その除却等による損益の計算の基礎となる帳簿価額は、1円による。(平19年課法2−7「七」により改正)

(注) 当該少額の減価償却資産等のうちその除却等をした資産と種類、構造又は用途及び細目を同じくするもの(以下6−7−8において「少額多量保有資産」という。)の前連結事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当しない場合には、当該事業年度)終了の時(以下6−7−8において「基準時」という。)における帳簿価額からその除却等に係る少額多量保有資産の本文の取扱いによった帳簿価額を控除した残額が、次に掲げる算式により計算した金額を超える場合には、その超える部分の金額を当該連結事業年度の損金の額に算入しているときは、これを認める。

(算式)

当該前連結事業年度中に取得した少額多量保有資産の取得価額の合計額 × 基準時における少額多量保有資産の数量のうち除却等の対象とならなかった数量

当該前連結事業年度中に取得した少額多量保有資産の数量

(除却数量が明らかでない貸与資産の除却価額)

6−7−9 連結法人の有する少額の減価償却資産等が著しく多量であり、かつ、その相当部分が貸与されており、その貸与されているものの実在、除却等の状況を個別的に管理することができないため各連結事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当しない場合には、当該事業年度)において除却等をしたものの全部を確認することができない場合において、連結法人がその除却等の数量を過去における実績を基礎とする等合理的な方法により推定し、その数量につき6−7−8により除却等による損益を計算しているときは、これを認める。(平19年課法2−7「七」により改正)

(個別管理が困難な少額資産の除却処理等の簡便計算)

6−7−10 連結法人が、その取得価額が少額(おおむね40万円未満)で個別管理が困難な工具又は器具及び備品について、例えば、種類、構造又は用途及び細目、連結事業年度並びに償却方法の区分(以下6−7−10において「種類等の区分」という。)ごとの計算が可能で、その除却数量が明らかにされているものについて、その種類等の区分を同じくするものごとに一括して減価償却費の額の計算をするとともに、その取得の時期の古いものから順次除却するものとして計算した場合の未償却残額によりその除却価額を計算する方法により継続してその減価償却費の額及び除却価額の計算を行っている場合には、これを認める。(平19年課法2−7「七」により改正)

(追加償却資産に係る除却価額)

6−7−11 令第55条第5項《資本的支出の取得価額の特例》の規定の適用を受けた一の減価償却資産を構成する各追加償却資産の一部に除却等があった場合には、当該除却等に係る追加償却資産を一の資産として、その除却等による損益を計算することに留意する。この場合において、その除却等による損益の計算の基礎となる帳簿価額は、6−4−2の2《転用した追加償却資産に係る償却限度額等》の(1)又は(2)の取扱いに準じて計算した金額による。(平19年課法2−7「七」により追加)