【照会要旨】

 自宅の庭の一角に、弁財天を祀るための祠とその附属設備として鳥居があります。祠の敷地やその附属設備は相続税の非課税財産に該当しますか。

【回答要旨】

 いわゆる「庭内神し」の敷地やその附属設備については、ただちに相続税の非課税財産に該当するとは言えません。しかし、まる1「庭内神し」の設備とその敷地、附属設備との位置関係やその設備の敷地への定着性その他それらの現況等といった外形や、まる2その設備及びその附属設備等の建立の経緯・目的、まる3現在の礼拝の態様等も踏まえた上でのその設備及び附属設備等の機能の面から、その設備と社会通念上一体の物として日常礼拝の対象とされているといってよい程度に密接不可分の関係にある相当範囲の敷地や附属設備である場合には、その敷地及び附属設備は、その設備と一体の物として相続税の非課税財産に該当します。

(注) 「庭内神し」とは、一般に、屋敷内にある神の社や祠等といったご神体を祀り日常礼拝の用に供しているものをいい、ご神体とは不動尊、地蔵尊、道祖神、庚申塔、稲荷等で特定の者又は地域住民等の信仰の対象とされているものをいいます。

【関係法令通達】

 相続税法第12条第1項第2号
 相続税法基本通達12-1、12-2

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。