【照会要旨】

 特例社団法人又は特例財団法人が、「公益社団法人又は公益財団法人」若しくは「一般社団法人又は一般財団法人」へ移行した場合、消費税の納税義務はどのように判定するのでしょうか。

【回答要旨】

 特例社団法人又は特例財団法人が、「公益社団法人又は公益財団法人」若しくは「一般社団法人又は一般財団法人」(以下「公益社団法人等」といいます。)へ移行した場合であっても、移行の前後において法人としては同一性を持って存続されることとなりますから、移行の前後を通じて、同一の法人として消費税の納税義務を判定することとなります。
 したがって、基準期間ができた以後の課税期間において移行した場合には、消費税法第12条の2第1項《基準期間がない法人の納税義務の免除の特例》の規定は適用されません。

(参考)

 事業年度の中途で移行の登記があった場合には、事業年度開始の日から移行の登記をした日の前日までの期間と移行の登記をした日からその事業年度の末日までの期間がそれぞれ1事業年度となります(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律施行規則第2条)。
 消費税の課税期間は、課税期間の特例を選択している場合を除き、その法人の事業年度とされていますから、区分された事業年度それぞれが課税期間となります。

【関係法令通達】

 消費税法第9条第1項、第12条の2第1項、第19条、消費税法施行令第3条、法人税法第13条第1項、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律施行規則第2条

注記
 令和5年10月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。