【照会要旨】

 収用事業に伴い、土地(宅地及び農地)の対価補償金、収益補償金(農業補償)及び建物(住居)の移転補償金を取得しました。建物は取り壊しましたので、移転補償金については対価補償金として申告します。この場合、収益補償金の一部を租税特別措置法関係通達33-11の取扱いにより建物に係る対価補償金に振り替えて申告することができますか。
 租税特別措置法関係通達33-11の「建物の収用等に伴い収益補償金名義で補償金の交付を受けた場合」とは、例えば、1店舗等を収用等され、その店舗で営む事業に係る収益補償金の交付を受けた場合(建物と収益が直接結びついている場合)のみをいうのでしょうか、それとも本件のように、2建物とともに土地等が収用等されたことに伴い、当該土地等に係る収益補償金が交付された場合(建物と収益が直接結びつかない場合)も含まれるのでしょうか。
振替えることができるとした場合の申告

【回答要旨】

 租税特別措置法関係通達33-11の「建物の収用等に伴い収益補償金名義で補償金の交付を受けた場合」とは、1の場合をいいます。したがって、その農業補償が農地に係る収益補償金であることを前提とする限り、本件には同通達の適用がないことになります。

【関係法令通達】

 租税特別措置法関係通達33-11

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。