【照会要旨】

 離婚に伴い土地を財産分与した場合、分与者に対し課税関係が生じますか。分与者に対して譲渡所得課税が行われるとした場合、譲渡所得の収入金額はどのように算定するのでしょうか。
 納税者が分与する土地は、現在、取得価額以下に値下りしています。時価を基にして譲渡所得を計算すると譲渡損失が生じますが、この譲渡損失は、他の土地の譲渡所得と通算できますか。

【回答要旨】

1 分与者に対しては、分与した土地の時価(実勢価額(通常の取引価額))を基にして譲渡所得課税が行われます。

2 この譲渡により生じた損失は、他の土地建物等に係る譲渡所得と通算できます。

【関係法令通達】

 所得税法第33条、第36条、第69条
 所得税基本通達33-1の4
 租税特別措置法第31条、第32条

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。