【照会要旨】

 A漁業協同組合は、○年4月にB電力から漁業補償金198,000万円の支払いを受け、△年4月に組合員に分配しました。この間、A漁業協同組合は、当該補償金を金融機関に預入しておき1,000万円の利子を得ました。A漁業協同組合では、当該利子も組合員に対し補償金にスライドして分配しました。
 組合員が補償金と合わせて分配を受ける利子相当額は、漁業権の譲渡前に係るものであり、補償金と同様に譲渡所得の総収入金額に算入すべきものと考えますがどうでしょうか。

【回答要旨】

 当該利子相当額は、B電力から支払われるものでなく、補償金の運用によって生じた収益の分配ですから、これを漁業補償金と合わせて譲渡所得に含めるのは適当でなく、雑所得とするのが相当です。
 なお、当該利子相当額のうち収益補償金に対応する部分は、事業所得として差し支えありません。

【関係法令通達】

 所得税法第27条、第33条、第35条

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。