【照会要旨】

 当社は、家電製品の販売業を行っている株式会社組織の法人ですが、たまたま、当社の所有する土地を譲渡した対価として、現金(有価証券)を受領した際に作成交付する受取書は、営業に関しない受取書として非課税になるのでしょうか。

【回答要旨】

 いわゆる営利法人である合名、合資、合同及び株式の各会社がその事業としてする行為及びその事業のためにする行為は、会社法第5条の規定により商行為とされており、その名義で作成する受取書は、一定のもの(注)を除き、すべて営業に関する受取書になります。したがって、事例の場合の受取書は、本業以外の行為に関連して作成するものであっても、第17号の1文書(売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書)に該当することになります。

(注)営業に関しない受領書として非課税になる例

受取書の名称 内容
租税過誤納金等の受取書  国税及び地方税の過誤納金とこれに伴う還付加算金を受領(納税者等の指定する金融機関から支払いを受ける場合を含む。)する際に作成する受取書(基通第17号文書の29)
返還を受けた租税の担保の受取書  租税の担保として提供した金銭又は有価証券の返還を受ける際に作成する受取書(基通第17号文書の30)
返還を受けた差押物件の受取書  差押物件の返還を受ける際に作成する受取書(基通第17号文書の31)
株式払込金領収証又は株式申込受付証等  資本取引である株式払込金(株式申込証拠金を含みます。)領収証又はこれに代えて発行する株式申込受付証並びに出資金領収証で、直接会社が作成する受取書(基通第17号文書の32)

【関係法令通達】

 印紙税法基本通達別表第一 第17号文書の29〜32

注記
 令和5年8月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。