介護保険制度の概要
要介護者等が1か月に支払った利用者負担が、一定の上限額を超えた場合には、要介護者には高額介護サービスとして、要支援者には高額居宅支援サービス費として、その超えた分に相当する金額が申請により介護保険から払い戻されるれることになっている。ただし、この利用者負担には、福祉用具購入費・住宅改修費の1割負担や施設での食事の標準負担額は含まれない。また、日常生活費等のその他の利用料は対象外である。
(1) 世帯単位の上限額(介護保険法施行令22の2、29の2)
高額介護(居宅支援)サービス費での1か月の利用者負担上限額は、医療保険の高額療養費で世帯合算が行われていることを踏まえ、世帯単位で設定されている。
世帯単位の上限額は、所得状況等に応じて次のよう定められている。
イ 通常の場合(次のロ、ハに該当しない場合)世帯の上限額 37,200円
ロ 市町村民税世帯非課税者等の場合
市町村民税世帯非課税者世帯の上限額 24,600円
減額(24,600円)がなければ生活保護受給者となる人個人の上限額 24,600円
市町村民税世帯非課税者の老齢福祉年金受給者個人の上限額 15,000円
ハ 生活保護受給者等の場合
生活保護受給者個人の上限額 15,000円
減額(15,000円)がなければ生活保護受給 者となる人個人の上限額 15,000円
(2) 個人の高額介護(居宅支援)サービス費の支給額
高額介護(居宅支援)サービス費の支給は、個人単位で次のように上限を超えた世帯合算負担額を個人の負
担額の割合で按分した額となる。
(利用者負担世帯合算額−世帯の上限額)× 利用者負担合算額
利用者負担世帯合算額
○ 高額介護(居宅支援)サービス費のしくみ
【介護保険施設入所の要介護者の場合】
【在宅の要介護者(要支援者)の場合】