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平成29年5月
熊本国税局

平成28年熊本地震における土地等の評価の特例等(相続税・贈与税関係)〜「調整率」等について〜

1 「調整率」について

(1)
所得税法等の一部を改正する等の法律(平成29年法律第4号)の成立等により、次の@又はAに該当する土地等(土地又は土地の上に存する権利をいいます。)で、平成28年4月14日において所有していたもののうち、「特定地域(注)(熊本県(全域)及び大分県由布市)」内にある土地等(特定土地等)の価額は、その取得の時の時価によらず、「特定非常災害の発生直後の価額(平成28年熊本地震の発生直後の価額)」によることができることとされました。
  1. 1 平成27年6月14日から平成28年4月13日までの間に相続等(相続又は遺贈をいいます。)により取得した土地等
  2. 2 平成28年1月1日から平成28年4月13日までの間に贈与により取得した土地等
  • (注) 「特定地域」とは、特定非常災害により被災者生活再建支援法第3条第1項の規定の適用を受ける地域(同項の規定の適用がない場合には、当該特定非常災害により相当な損害を受けた地域として財務大臣が指定する地域)をいい、平成28年熊本地震においては、熊本県(全域)及び大分県由布市となります(平成29年5月8日現在)。
(2)
この「特定非常災害の発生直後の価額」について、納税者の皆様がご自分で把握することは必ずしも容易ではありません。そこで、相続税等の申告の便宜及び課税の公平を図る観点から、阪神・淡路大震災及び東日本大震災の先例に倣い、特定非常災害による地価下落の状況を反映させた「調整率」を特定地域内の一定の地域ごとに定め、平成28年分の路線価及び評価倍率に、この「調整率」を乗じて計算することができることとしました。
特定非常災害の発生直後の価額 = 路線価等(H28.1.1時点の価額) × 調整率
(3)
なお、特定非常災害発生日以後(平成28年4月14日以後)、平成28年中に相続等又は贈与により取得した「特定地域(熊本県(全域)及び大分県由布市)」内にある土地等(特定土地等)の価額についても、平成28年分の路線価及び評価倍率に「調整率」を乗じて計算することができることとしました。
(4)
「調整率」を記載した「調整率表」については、平成29年5月8日(月)に国税庁ホームページで公開しました。【www.rosenka.nta.go.jp

2 「調整率」の具体的な算定方法について

(1)
「調整率」については、下記算式のとおり算定しています。
  • 「調整率」=(1− 直接的要因の減価率)×(1− 社会インフラ要因の減価率)
    ×(1− 経済的要因の減価率)×(1− その他の要因の減価率)
(注)
  1. 1 各減価要因の具体的な内容
    1. 1 直接的要因
      建物倒壊等の程度による減価。
    2. 2 社会インフラ要因(宅地のみ)
      鉄道の運休、幹線道路の通行止め、供給処理施設(水道)など、インフラの被害に応じた減価。
    3. 3 経済的要因
      経済活動が縮小することによる減価。
    4. 4 その他の要因
      上記13以外の要因。
  2. 2 「調整率」は、「特定非常災害の発生直後の価額」を算定するためのものですので、特定非常災害発生後の復旧の状況等は加味していません。
(2)
「調整率」は、特定地域約8千キロ平方メートルの全域にわたって、原則として、町(丁目)又は大字単位ごとに設定しています。
なお、設定した調整率の件数は、宅地の場合で約2,500件です。
(参考)
阪神・淡路大震災の時は、約2千キロ平方メートルの地域に、約1,400件の調整率を設定しました。
東日本大震災の時は、約6万5千キロ平方メートルの地域に、約16,900件の調整率を設定しました。

3 市区町村別・地目別の「調整率」等

市区町村別・地目別の「調整率」は、次のとおりとなっています。

市区町村宅 地山 林
熊本市中央区0.95 1.00 1.00 1.00
熊本市東区0.95
(一部0.90)
1.00
(一部0.80)
1.00
(一部0.85)
1.00
熊本市西区0.95 1.00 1.00 1.00
熊本市南区0.95
(一部0.85)
1.00 1.00 1.00
熊本市北区0.95 1.00 1.00 1.00
宇城市0.95 1.00 1.00 1.00
阿蘇市0.90 1.00
(一部0.80)
1.00
(一部0.85)
1.00
菊池郡大津町0.95 1.00 1.00 1.00
菊池郡菊陽町0.95 1.00 1.00 1.00
阿蘇郡産山村0.95 1.00 1.00 1.00
阿蘇郡高森町0.95 1.00 1.00 1.00
阿蘇郡西原村0.90 0.90 0.90 0.90
阿蘇郡南阿蘇村0.85
(一部0.70)
0.95
(一部0.75)
0.95
(一部0.80)
0.95
(一部0.85)
上益城郡御船町0.95
(一部0.90)
0.95
(一部0.75)
0.95
(一部0.80)
0.95
(一部0.90)
上益城郡嘉島町0.95 0.95 0.95 0.95
上益城郡益城町0.90
(一部0.75・0.85)
0.95
(一部0.75)
0.95
(一部0.80)
0.95
(一部0.85)
上益城郡甲佐町0.95 0.95 0.95 0.95
上益城郡山都町0.95 1.00 1.00 1.00
上記以外の市町村1.00 1.00 1.00 1.00
  • (注) 「田」、「畑」及び「山林」については、市街地農地など宅地に比準して評価するものを除いています。
具体的な場所の「調整率」については、国税庁ホームページに掲載されている「調整率表」をご確認ください

(参考)具体的な計算方法

○ 路線価地域の場合

特定土地等が路線価地域にある場合については、平成28年分の路線価に調整率を乗じて計算することができます。
【計算例】
路線価100,000円、調整率0.75※。(路線価)100,000円かける(調整率)0.75※イコール(調整率適用後の路線価)75,000円
  • ※ 計算のための仮の数値です。
  • (注) 「調整率適用後の路線価」を基として、奥行価格補正率などの画地調整率を乗ずることになります。

○ 倍率地域の場合

特定土地等が倍率地域にある場合については、平成28年分の評価倍率に調整率を乗じて計算することができます。
【計算例】
評価倍率1.1倍、調整率0.70※。(評価倍率)1.1かける(調整率)0.70※イコール(調整率適用後の評価倍率)0.77
  • ※ 計算のための仮の数値です。