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平成23年10月
国税庁
平成22事務年度の「相互協議の状況」について
国税庁では、移転価格課税等により国際的な二重課税が生じた場合、外国税務当局との相互協議を実施して問題の解決を図っております。また、納税者の予測可能性を高め、移転価格税制の適正・円滑な執行を図る観点から、事前確認に係る相互協議を実施しております。
1.相互協議事案の発生件数
- ○ 相互協議事案の発生件数は昨年より減少しています。発生件数の9割以上を移転価格に関するものが占めています。事前確認に係る事案の全体の発生件数に占める割合が、増加傾向にあります。(平12:64.9% → 平22:86.0%)
- ○ 平成22事務年度は157件の相互協議事案が発生し、うち事前確認に係るものは135件でした。これを10年前の平成12事務年度と比較すると、相互協議件数で約2倍、事前確認に係る相互協議件数で約3倍となっています。

(注)
- 1 事務年度は7月1日から翌年6月30日までです。
- 2 発生件数は、納税者からの相互協議の申立て又は相手国税務当局からの相互協議の申入れがあった件数です。
- 3 事前確認に係る相互協議事案の合意後、当該事案に係る補償調整及び修正について納税者からの申立て又は相手国税務当局からの申入れがあった場合には、当該申立て又は当該申入れが行われた年度の発生件数としてカウントしています。
2.相互協議事案の処理件数
(1) 処理件数
- ○ 相互協議の処理件数は164件(前年比106%)、事前確認に係る相互協議の処理件数は128件(前年比122%)で、いずれも過去最多となっています。

(2) 処理事案の地域別内訳
- ○ 相互協議の処理事案の内訳を国別に見ると、米国及び豪州の事案が約半数を占めています。
- ○ 相互協議の相手国の数は、ここ数年は横ばいとなっています。
(平17:23か国 → 平22:23か国)
- (注)平成22事務年度末時点で相互協議を行っている相手国については、別紙1「相互協議の相手国」を参照してください。

(注)平成22事務年度の処理件数は、件数の多い順に、米国、豪州、英国となっています。
(3) OECD非加盟国との相互協議事案の件数
- ○ 対OECD非加盟国の発生件数、処理件数とも、過去最多となっています。

(4) 1件当たりの平均的な処理期間
- ○ 事案の処理に係る期間は、平均すると1件当たり24.8か月となっています。また、事前確認に係る相互協議事案の処理に係る期間は、同様に1件当たり25.6か月となっています。
3.相互協議申立手続の変更について
租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の施行に関する省令が改正され、平成23年10月1日より相互協議申立書の提出先が税務署から国税庁相互協議室に変更されました。
今後、相互協議申立書を提出する場合は、相互協議申立書及び添付書類各1部を国税庁相互協議室へ郵送又は持参してください。
・郵送する場合の送付先
〒100-8978
東京都千代田区霞ヶ関3丁目1番1号
国税庁 相互協議室
・持参する場合の提出先
東京都千代田区霞ヶ関3丁目1番1号 中央合同庁舎第4号館 3階
国税庁 相互協議室
○ 問い合わせ・連絡先
国税庁 相互協議室 相互協議第一係
03-3581-5451 内線(3715)(3716)
(別紙1) 相互協議の相手国(平成23年6月末現在)
| |
欧州 |
アジア・大洋州 |
北米 |
| OECD加盟国 |
ベルギー※ |
オーストラリア※ |
カナダ※ |
| チェコ※ |
韓国※ |
アメリカ※ |
| デンマーク |
|
|
| フランス※ |
| ドイツ※ |
| アイルランド※ |
| イタリア※ |
| ルクセンブルク※ |
| オランダ※ |
| スペイン |
| スウェーデン※ |
| スイス※ |
| イギリス※ |
| OECD非加盟国 |
|
中国※ |
|
| インド |
| インドネシア |
| マレーシア |
| シンガポール※ |
| タイ※ |
| |
13か国 |
8か国 |
2か国 |
(備考) 平成23年6月末現在で、相互協議を実施している相手国 (計23か国)。
国名の右の「※」は、事前確認に係る相互協議を実施している相手国(18か国)。
(別紙2) 相互協議事案数の推移
(単位:件)
| 事務年度 |
相互協議事案の種別 |
合計 |
| 事前確認 |
移転価格課税 |
その他 |
| 平成20年 |
発生 |
130 |
30 |
14 |
174 |
| 処理 |
91 |
23 |
13 |
127 |
| 繰越 |
261 |
64 |
26 |
351 |
| 平成21年 |
発生 |
149 |
27 |
7 |
183 |
| 処理 |
105 |
33 |
16 |
154 |
| 繰越 |
305 |
58 |
17 |
380 |
| 平成22年 |
発生 |
135 |
14 |
8 |
157 |
| 処理 |
128 |
27 |
9 |
164 |
| 繰越 |
312 |
45 |
16 |
373 |
(注)
- 1 事務年度は7月1日から翌年6月30日までです。
- 2 発生件数は、納税者からの相互協議申立て又は相手国税務当局からの相互協議の申入れがあった件数です。
- 3 事前確認に係る相互協議事案の合意後、当該事案に係る補償調整及び修正について納税者からの申立て又は相手国税務当局からの申入れがあった場合には、当該申立て又は当該申入れが行われた年度の発生件数としてカウントしています。
- 4 処理件数は、相手国税務当局との合意、納税者による相互協議の申立ての取下げ等により相互協議を終了した件数です。
(参考1) 用語の解説
- 【相互協議】
- 相互協議とは、納税者が租税条約の規定に適合しない課税を受け、又は受けると認められる場合において、その条約に適合しない課税を排除するため、条約締結国の税務当局間で解決を図るための協議手続です。我が国が締結している48の租税条約(適用対象国は59か国)(平成23年6月末現在)すべてに、相互協議に関する規定が置かれています。
移転価格課税により国際的な二重課税が生じた場合、二国間の事前確認を納税者が求める場合等には、外国税務当局との相互協議を実施して問題の解決を図っています。
- 【事前確認】
- 事前確認とは、納税者が税務当局に申し出た独立企業間価格の算定方法等について、税務当局がその合理性を検証し確認を行うことをいい、納税者が確認された内容に基づき申告を行っている限り、移転価格課税は行われません。
相互協議を伴う事前確認は、独立企業間価格の算定方法等について、当該取引の当事者を所轄する税務当局間で相互協議を行い、移転価格課税についての予測可能性を確保すると同時に二重課税のリスクを回避することを目的としています。
(参考2) 平成22事務年度・相互協議処理事案の内訳
業種別内訳
- 製造業 96件(58.5%)
- 卸売・小売業 39件(23.8%)
- その他 29件(17.7%)
- 処理件数計 164件(100.0%)
対象取引別内訳

(注)
- 1 処理事案1件について複数の取引が対象になっている場合には、いずれの取引も内訳の件数に含めていますので、対象取引数の合計と処理件数とは一致しません。
- 2 事前確認に係る相互協議事案の合意後、当該事案に係る補償調整及び修正が生じた場合には、当初合意で対象とした取引のみを件数に含めています。
移転価格算定手法別内訳

(注)
- 1 処理事案1件について複数の移転価格算定方法が使用されている場合には、いずれの算定方法も内訳の件数に含めていますので、算定方法数の合計と処理件数とは一致しません。
- 2 事前確認に係る相互協議事案の合意後、当該事案に係る補償調整及び修正が生じた場合には、当初合意で用いた移転価格算定方法のみを件数に含めています。