ここから本文です。

ホーム活動報告・発表・統計報道発表資料(プレスリリース)目次報道発表資料(プレスリリース)目次(平成19事務年度)>平成19年度査察(マルサ)の概要

平成19年度査察(マルサ)の概要

平成20年6月
国税庁

 脱税はいわば社会公共の敵というべきものであり、大口・悪質な脱税者の刑事責任を追及することなどを目的として、査察調査を実施しています。
 今般、平成19年度(平成19年4月〜平成20年3月)の査察調査の結果がまとまりましたので、その概要を報告します。

1 着手・処理・告発件数、告発率の状況

【主要ポイント】

○ 平成19年度に査察に着手した件数は220件です。

○ 平成19年度以前に着手した査察事案について、平成19年度中に処理(検察庁への告発の可否を最終的に判断)した件数は218件、そのうち検察庁に告発した件数は158件であり、その結果、告発率は72.5%となっています。

年度
項目
平成
15
16 17 18 19
着手件数
201

210

217

231

220
処理件数(A) 202 213 214 221 218
告発件数(B) 147 152 150 166 158
告発率(B/A)
72.8

71.4

70.1

75.1

72.5
大口事案の推移

2 脱税額の状況

【主要ポイント】

○ 平成19年度中に処理した事件に係る脱税額は、総額で353億円(前年より49億円、16%の増加)、そのうち告発分は309億円(前年より31億円、11%の増加)です。

○ 告発した事件1件当たりの脱税額は、平均で1億9,500万円(前年より2,800万円、17%の増加)となっています。

年度
項目
平成
15
16 17 18 19


総額 百万円
33,613
百万円
28,224
百万円
27,416
百万円
30,398
百万円
35,340
同上1件当たり 166 133 128 138 162
告発分 30,600 24,680 22,960 27,755 30,888
同上1件当たり 208 162 153 167 195

(注)脱税額には、加算税額を含む。

脱税額、1件当たりの脱税額

(参考1)大口事案の推移

年度
項目
平成
15

16

17

18

19
告発件数
147

152

150

166

158
うち脱税額が3億円以上 21 17 16 17 20
うち脱税額が5億円以上 15 6 5 8 7

(注)脱税額には、加算税額を含む。

(参考2)税目別告発事件の推移

【税目別の件数】
年度

区分
平成15 16 17 18 19
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
所得税
32

22

43

28

47

31

59

35

57

36
法人税 104 71 98 65 86 57 78 47 62 39
相続税 8 5 5 3 4 3 5 3 4 3
消費税 3 2 6 4 10 7 23 14 30 19
源泉所得税 3 2 1 1 5 3
合計 147 100 152 100 150 100 166 100 158 100
税目別の件数
【税目別の脱税額】
年度

区分
平成15 16 17 18 19
脱税額 割合 脱税額 割合 脱税額 割合 脱税額 割合 脱税額 割合
所得税 百万円
3,802

12
百万円
5,456

22
百万円
6,156

27
百万円
10,842

39
百万円
9,353

30
法人税 22,262 73 15,490 63 10,196 44 11,849 43 8,054 26
相続税 4,245 14 2,735 11 5,004 22 2,849 10 8,217 27
消費税 291 1 999 4 1,120 5 2,088 7 4,369 14
源泉所得税 484 2 127 1 895 3
合計 30,600 100 24,680 100 22,960 100 27,755 100 30,888 100

(注) 脱税額には、加算税額を含む。

税目別の脱税額

(参考3)告発の多かった業種・取引(5者以上)

平成17 18 19
業種 者数 業種 者数 業種 者数
キャバレー・飲食店 11 人材派遣業 13 商品・株式取引 21
不動産業 9 キャバレー・飲食店 12 鉱物、金属材料卸 15
機械器具小売業 8 建設業 12 人材派遣業 14
パチンコ 8 商品・株式取引 9 不動産業 10
建設業 7 鉱物、金属材料卸 8 機械器具製造 7
人材派遣業 6 パチンコ 6 運送 7
鉱物、金属材料卸 6 建設業 5
カルチャー産業 5 キャバレー・飲食店 5

(注) 同一の納税者が複数の税目で告発されている場合は、1者としてカウントしている。

(参考4)脱税の手段・方法等

(1) 脱税の手口としては、

  • ○ 外国為替証拠金取引(FX取引)による利益の除外
  • ○ 架空の輸出免税売上とそれに見合う架空の課税仕入を計上したり、人材派遣業を中心に、本来課税仕入に該当しない人件費を課税仕入となる外注費に科目を仮装することなどによる消費税の脱税

が大幅に増加しています。
 このほか、昨年に引き続き、売上除外、架空経費の計上及び実際の収支に基づかないいい加減な所得金額による申告が見られました。
 また、海外取引に関連した脱税、さらには、所得を全く申告しない無申告とする脱税なども見受けられました。

(2) 脱税によって得た利益の多くは、現金、預貯金又は外国為替証拠金として所有・管理されていたほか、高級外車や金地金の購入、あるいは関係会社等への貸付金に充てられているものも見受けられました。

(3) 脱税により取得した簿外資産等の隠匿場所は様々でしたが、

  • ○ 鉄道模型の中(現金を保管していた第三者名義トランクルームの鍵)
  • ○ 電話台下に置いた収納箱(金地金)
  • ○ 居宅浴室内の洗い場及び浴槽内に置いたスーツケースやバッグ(現金)
  • ○ 居宅敷地内の蔵や離れの床下に置いた手提げ金庫(現金)
  • ○ 居宅室外に置かれた鉄製ゴミ箱(現金)
  • ○ 居宅寝室のタンス内に吊るしたケース入り芳香剤(現金、預金等を保管していた第三者名義貸金庫の鍵)

に隠していたケースなどがありました。

(参考5)査察事件の一審判決の状況

【主要ポイント】

○ 平成19年度中に一審判決が言い渡された件数は189件であり、すべてについて有罪判決が出され、執行猶予の付かない実刑判決が22人(前年より8人増加)に出されました。

項目


年・年度

[1]
判決
件数
[2]
有罪
件数


有罪率
([2]/[1])


実刑判決
人数
[3]
1件当たり
犯則税額
[4]
1人当たり
懲役月数
[5]
1人 (社)当
たり罰金額
平成
17年

156

156

100.0

7
百万円
100

15.9
百万円
25
18年 141 141 100.0 14 106 15.3 24
19年 185 185 100.0 15 112 15.9 27
18年度 160 160 100.0 14 107 16.4 27
19年度 189 189 100.0 22 127 16.1 31

(注)

1 実刑判決人数及び[3]〜[5]は、他の犯罪との併合事件を除いてカウントしている。

2 平成17〜19年は各年1〜12月、平成18・19年度は各年4月〜翌年3月である。