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【第24回酒類販売業等に関する懇談会】 議事録(2)

奥村座長
 ありがとうございます。しばらく御検討いただいて、ただいまのところまでで、追加の御質問とか御意見がございましたらお願いいたします。特に田嶼先生には、前回は私どもが勝手な議論をいたしておりましたので、御専門の立場からこの未成年者への影響とか、あるいはこういうパンフレットで生徒さん、学生さんが本当に分かる内容になっているのかどうかコメントしていただけるとありがたいと思います。

田嶼氏
 前回は、欠席いたしまして失礼いたしました。今日いろいろな資料を拝見して、このように青少年に対する啓蒙活動が広く行われているということを改めて深く理解することができました。これまで考えておりましたのは、小児に対するいわゆる健康教育というのがすごく大切だということであります。
 前にも申し上げましたけれども、小児の肥満が全国で全学童生徒の約10パーセントになっているわけです。そしてそのうち、やはり数パーセントは既に生活習慣病を患っているということで、それは今後の日本にとって、非常に大きな問題になるだろうと言われているわけです。したがって、どうやって食事の食べ方、あるいは運動のある生活を教育するかということが大切になってきます。そこで注目されているのは、学校給食における食の教育です。食事指導とその食育に力が入れられるようになってきました。ですから、その食育の中にこの学校における飲酒防止教育というのを合致させて、全国で展開していただくことが、子供たちに対する啓蒙活動として大変重要になっていくのではないかと思います。
 内容を拝見させていただきますと、非常に分かりやすく書いてあると思います。含まれている内容のレベルはとてもサイエンスティックで、子供たちにも、飲酒行為が駄目な理由が納得できるものになっていると思います。しかも小学生用の「ストップ・ザ・薬物」というのは、非常にゲーム的におもしろくなっていますし、それとまた中学生用に配布されている「未成年者がお酒を飲んではいけない5つの理由」、アルコールはなぜいけないのかということを、余すところなく医学的な面からの内容も含めて作っていらっしゃるので、これは中学生や高校生になれば十分に理科の教育などに合わせて理解できることだと思います。
 有料の物もあるようですし、また部数も必ずしも全国十分に行き渡る部数になっていないので、その点を御考慮いただいて啓蒙活動を推進していただけたらよろしいと思いました。どうもありがとうございました。

奥村座長
 ありがとうございました。ほかの先生方いかがでしょうか。

田中氏
 すみません。私も前回欠席したので、前回の議論の内容と重なるかもしれません。
 販売面において、例えば、未成年者飲酒についての取組に関して、下の方にボランタリーチェーン協会やフランチャイズチェーンストア協会などが書いてありますけれども、これらの団体が個々バラバラではなくて、互いに協力して適正飲酒なり、酒類の適正な販売の形について取組の組織化みたいなものは可能なのでしょうか。
 異業種の団体で、参考となるか分かりませんが、私が今お手伝いしている、エステティック機構というNPOがあります。皮膚科の先生が委員長になっておりまして、レーザーで毛を取るとかマッサージするとか、各種いろいろなエステティシャンの団体4団体ぐらいが集まって、適正なサロンのあり方であるとか、エステティシャンの技術アップを図るための基準とかを策定しています。そういう違う団体が一同に介して適正なエステティックの産業を発達させようというようなことが、酒類販売の業界でも可能なら、組織的に一本にならなくてもNPO的な形で連合を組んで、そこで調整をしながら提供できるのではないでしょうか。
 ほかにも資源エネルギー庁の方の関係で、委員長をやっている省エネ家電の優秀店を表彰する委員会がありまして、全国の家電販売店が省エネ家電をどのように推奨しているかとか、そしてどういう教育をしているかを消費生活コンサルタント協会の方で覆面調査に近い形でチェックをしまして、点数をつけて、年1回表彰を行っています。酒類販売の管理のあり方についても、一生懸命やっているところは表彰するとか、そういうこともできればいいのではないかと思っております。
 以上2点です。

奥村座長
 何か、事務局の方から御意見ありましたら、どうぞ。

前田課長補佐
 未成年者飲酒防止の関係で、個店の方で取り組むというのがございますけれども、例えば、組合等が中心となって、4月に未成年者飲酒防止強調月間として、街頭キャンペーンをやったり、中学生や小学生に対してポスターを募集したりしています。それから、コンビニエンスストアでは、セイフティーステーションの強化をやっているところがあります。
 先生が言われるように、そういうものをまとめたところでどうにかできないか、例えば、組合が中心となって、組合に入っていない方も入れたところでそういうふうな活動ができないかどうかと、これは今後検討していきたいと思います。
 それから酒類小売業者が選任した酒類販売管理者に対する、酒類販売管理研修というものを酒類業団体がやっておりまして、適正な販売の仕方とか人体に対する影響とかいうふうなものを、その研修の中で指導しているところです。

亀井酒税企画官
 例えば、未成年者に対するモデル酒販店の表彰ということにつきましては、酒販店の地域における役割の中でヒアリングさせていただきましたときに、頑張っている酒販店に対し、何らかの御褒美をというお話がありました。これまでは、表彰するということに対して慎重でしたので、課題として、今後、他省庁とも連携して考えていかなければと思っているところです。

田中氏
 省エネに関する表彰の場合は、多分、今度経済産業大臣賞と環境大臣賞と、そのほか長官賞とか幾つかつくってやる形になっています。酒類に関しては厚生労働省とも関連があると思いますので、ぜひ厚生労働省も抱き込んで実現できると良いと思います。

奥村座長
 今、小学校から高等学校までで使われている教材は教わったのですが、科目はどういう科目の中でこれを活用されるのですか。

前田課長補佐
 科目につきましては、文部科学省に確認をしたのですけれども、小学校の場合は体育の授業の中で、中学校、高校の場合は保健体育の授業の中で行われているようです。ただ、小学校の中には、その保健体育のほかに道徳の時間でこれをディスカッションしているところもあるというふうに聞きました。
 このパンフレットは、毎年150万部作成しておりますので、小学校5年生全員に行き渡っており、毎年5年生はもらっているはずだということです。

田嶼氏
 本当に皆さん方、知恵と時間をおかけになってできたすばらしいものだと思うのです。ですからどうやってうまく運用するのか、そしてそれがどうやって自然に子供たちの心の中に染み付いていくかという、そちらの方もすごく大切だと思うのです。先ほど申し上げた学校給食の食育の時間は、御飯を食べるときにいろいろな色の物を食べようとかというような格好でやっていたり、あるいは子供たちにバイキングスタイルで食事を取らせたり、というように知識が伝達されるというのではなくて、生活している中で染み付いていくような、そういうふうな食育も考えられているようですので、私はむしろお酒についても、道徳の時間に取り上げるのではなくて、もう少し自然に使える方法があるのではないかなという気がします。特にこの「お酒を飲んではいけない5つの理由」でも、最後に法律のことが出てきていますよね。法律で定められているから駄目なのではなく、健康を損なういろいろな理由がこんなにあるから、法律はこういうことを基に決めているんだよという落とし方になっていて、非常にバランスが良いと思います。ですから、この考え方が実際の場でも浸透するようなことお考えいただいたらよろしいのではないかなと思いました。

奥村座長
 どの科目で先生がどのように教えていて、そのための教材がどんなものかというところまで分かりました。そこで、このようなことができたらすばらしいと思うのですが、例えば、小学校5年生、6年生の子供たちにとって、これがどのくらい理解されていて、どのくらいそれが活用されているのかというような、マーケティング的な観点からは調査・検討なさっていませんよね。
 私の学校だけでも幼稚園や小学校から大学まであるので、試しに先生たちに聞いてみようと思っています。これらの内容が、本当に子供たちに理解されて、それが何か行動に結びついているかどうかというところの効果は見てみたいですよね。

初谷課長補佐
 たまたま私の子供が小学校5年生でして、このパンフレットを持って帰ってきたことがあって、それでこういうパンフレットを文部科学省で作っていることが分かったのです。そこで子供に「何でお酒が良くないの」と聞いてみたら、「頭が悪くなるから良くないんだ」というふうな答えが返ってきました。どんなことを教わったのか聞いてみたところ、授業で取り上げたというよりは配られただけだったそうです。「クラスのほかの子は皆見ていたか」と聞いたら「一応見ていたよ」という話でした。

奥村座長
 どうもありがとうございました。何かの企画ができるといいなと思います。
 私どもが教わりたかった一般酒販店の方がどのくらい経済的に苦境に陥っていらっしゃるかというので、いい資料をつくっていただいたのですが、場数では6割くらいまで落ちているのではないかということと、売上金額ベースでは5割を割ってきているのではないかということで、いずれも過去数年間で大きな変化が見られているようなのですが、この後、例えば、売上金額については、一般酒販店で5割からさらに4割、3割と下がって行きそうなのですか。それとも、もうここら辺でそろそろ下げ止まりそうなのですか。これは井岸先生や寺沢先生も御専門なのでコメントしていただけますでしょうか。国税庁の方としては、この下降傾向は続きそうという感じですか。

井澤課長補佐
 今後の傾向でございますけれども、一つにはやはりスーパー、コンビ二が今後どれだけ伸びるかということにすべてかかっていると考えております。それでコンビニエンスストアにつきましては、一般に業界の新聞等で言われていますが、現在、緊急調整地域等の規制のある中で、現存するコンビニエンスストアの内、かなりの店舗が免許を取得しておりまして、今後、新たに取得する店舗もあるかと思いますので、それがどれだけ増えるかによって大分状況は変わってくるかと思います。
 いずれにしましても、一般酒販店は新規の出店がございませんので、やはりコンビニ等が増える分、今後その分は確実にシェアが減っていくだろうということはあろうかと思います。

井岸氏
 私ども、卸売業からいわゆる酒類の販売に関しましては販路という見方をします。このデータにおいては、一般酒販店の中にディスカウントストアとか業務用酒販店というのが入っておりまして、この中のまた業態変化がどんどん進むだろうと思います。ですから、独立したいわゆる昔風のお酒屋さんの販売金額は、もっと減るだろうというふうに考えられます。
 現実的に、今、酒販店の経営者の大半が高齢者なのです。遊んでいてもしようがないから店をやっているというような、そういう店がかなり増えてきていますから、何年かたてば当然のごとく廃業と言いますか、閉店するだろうと思います。
 やはりこの業態論というのは非常に難しい話で、予測みたいな話になりますが、ディスカウントストアとか、あるいはスーパーマーケットの販売量は、免許の申請件数の増加率から見ても、もっとシェアが増えてくるのであろうなというふうには考えられます。

寺沢氏
 井岸先生と大体同じような意見なのですけれども、この数字自体に少し質問がありまして、酒類小売金額の「その他」の部分のウエイトが14.9パーセントあります。この「その他」というのは実際にこのほかの業態以外に何があるのでしょうか。

井澤課長補佐
 一例でございますけれども、例えば、ホームセンターでございますとか、ドラックストア等々が入ってございます。通信販売だけ行っている業者についてはこちらの統計には入ってございません。こちらは一般酒類小売業免許と、販売できる酒類の範囲について制限のない免許についてカウントしたものでございます。

寺沢氏
 我々の研究所独自で、業態別にどれくらいのシェアを持っているかという検討をする機会が多いのですけれども。この一般酒販店の中のディスカウントストア、業務店等々を除くと、金額ベースでは一般酒販店のシェアというのは30パーセントぐらいになっているのではないかというふうなことを議論しているのですけれども、国税庁さんの方では感触として、どんな数字をお持ちでしょうか。

井澤課長補佐
 この懇談会でも卸組合の方だったかと思いますが、ディスカウントストアとあと業務用酒販店のシェアを資料でお出ししているかと思います。そちらによりますとそれぞれ15パーセント前後のシェアがあると言われていまして、仮にその数字が正しいとしますとディスカウントストアと業務用で合わせて30パーセントということになります。一般酒販店全体で、60パーセントでございますので、差し引きますと伝統的な酒屋さんは30パーセントと、場数でいきますとそのような感じになるかと思います。

寺沢氏
 深刻な状況だということですね。

奥村座長
 ほかに今までのところで御意見等ございますか。

御船氏
 話を戻して申しわけありません。このパンフレットは本当にいいなというふうに思うのですけれども、地域も巻き込んでこういうパンフレットを使って教育していく中で、最初から「未成年者の飲酒は法律で禁止されています」と前面に押し出してやられると、ものすごく反感があると思います。ですが、この教育がきちんと順序だててされていれば、「あっ、あの法律がここでちゃんと執行されているのだな」ということが子供に分かるわけです。先ほど座長から、飲酒に関する教育の理解度や効果に関する調査について御提案がありましたけれども、文部科学省と国税庁との懇談という機会がきっとあるのでしょうから、飲酒教育に関して、子供たちの理解をうまく得られたというような、具体的な事例みたいなものが国税庁で把握されているということはあるでしょうか。もしあるとすれば、それがほかの学校の先生方とか、ほかの地域の学校に波及するというような仕組みはあるのでしょうか。

前田課長補佐
 学校の関係ですと詳しいことはちょっと分かりませんけれども、一つの例として、ビール酒造組合が中学生、高校生を対象に未成年者飲酒防止のポスターとか標語とかを募集しているのですけれども、その中に飲酒教育をしている学校を表彰しようというふうなものがございます。その中で例えば、学校全体で授業として取組んだポスターなどを文化祭で展示している学校がありました。ほかにも福島県の学校の事例なのですけれども、全校生徒353人と教職員全員に飲酒防止のポスターとチラシを配布して、全クラスで未成年者の飲酒の心や体に対する悪影響について説明するという授業をやっているという事例もございます。
 ただこれは、ビール酒造組合のキャンペーンの中で、学校賞というものに応募してきた事例ということで、これについてはどういう学校がどういうことをやっているかというふうな飲酒教育に関する事例収集のような部分と、こういうふうなことを取り組んでいれば表彰もあるということから、取組への啓蒙というふうな部分もあると思います。
 しかし、ビール酒造組合でこういうキャンペーンを行っているということが、全国に広がっているわけではないと思います。せっかくこのような取組をやっておりますので、こういう学校は表彰されたとか、内容はどうだったというふうなことについて、もっとうまく活用していくにはどうしたらいいのかということについて、文部科学省とも相談していきたいと思います。

御船氏
 ありがとうございました。

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