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【第23回酒類販売業等に関する懇談会】議事録(2)

奥村座長
 2番目のテーマの方は短い時間でたくさんのことを説明いただきましたので十分まだ御検討の余地はあると思います。
 とりあえず今日の主題は、私どものこれまでの検討の整理と、それから今後の方向付けでございますので、両方のテーマを一緒に御検討いただきたいと思います。
 それでは議事次第で2番の2というところに8つぐらい検討目次が挙がっておりますので、順を追って進めていきたいと思います。
 早速でございますが、まずはこの懇談会の役割とか性格ということが最終報告をまとめられるときの重要な事柄でございますので、論点の1ページの1番上に2つの項目が挙がっておりますが、この件についてはいかがでしょうか。第1は社会的要請にかかわる事柄に力点をおいて検討をしたいということ。2点目は前回の報告書では、私どもが深くできなかった諸外国における状況につきましてフィールドサーベイを踏まえ分析し検討しようということであります。よろしいでしょうか。
 特段の異議がございませんようでしたら2番目の検討内容でありますが、酒類と健康にかかわる事柄ということで、また論点メモで5つ整理していただいておりますので、また皆様方の御意見で特記されるものは4ページにこれまでの意見ということで整理していただいていますので、両方を見ながらお願い申し上げます。

本間氏
 懇談会というものの性格なのですけれども、いつまで社会的要請への対応だけにとどまっているものなのでしょうか。可能性、将来性について検討するということはあり得ないのでしょうか。それを一般的にお教え願います。

奥村座長
 検討した結果どういう具体的に政策とか行動が望ましいか、だれがその任に当たるべきかという事柄ですか。対応のあり方だけではなくて、もっとその後のことを課題にするということですね。

本間氏
 社会的な要請だけに限って対応するというようなことなのでしょうか。

奥村座長
 いえいえ、それ以外のことももちろんあっていいのですが、 1回目の懇談会で検討したこととの重複は避けたいということが主眼ですので、第1回検討会以降世の中は動いておりますから、その動きにおいてまた同一のテーマを新しい角度から取り上げることはもちろんあってもいいと思います。
 この酒類と健康に関して、これまでメンバーの先生方からコメントをいただいた内容については、4ページでいいますと該当箇所はどこにありますか。

亀井酒税企画官
 (2)の適正飲酒の推進とかそういったことを中心として御意見をいただいたということでございます。

奥村座長
 そうしますと大量飲酒者を減らすことを政策目標に掲げることの可否ですか。自分の適量にあった飲酒をするのであれば、結構でしょうということですが、そのための情報提供はしましょうということですか。それとも大量飲酒者の方ですかね。
 これはそうしますと久里浜病院の先生からお教えいただいたことで、総患者は2万数千人であるけれども施設等で十分対応できていないということを1つはおっしゃったのですね。もう1つは227万人もの大量飲酒者が存在しているということですか。
 今、政策評価というのが普及してきておりまして、政策を論ずるときには目標をできるだけ定量化して掲げて、それを目指してアクションプログラムはこうですということで、評価していこうという流れがあるのですけれども、この大量飲酒にかかわることで何か御意見ございますでしょうか。

矢島氏
 それではよろしいでしょうか。大量飲酒というわけではないのですけれども、特に未成年者については内科疾患の障害が大と、このように書かれておりましてこれは別に決して間違いではありません。しかし、久里浜病院の先生等の御発表を思い出しますと、未成年者というよりも12歳、13歳、せいぜい高くなっても14歳、15歳ぐらいまでの影響が大きいのであって、それより上になってくると成人とたいして変わらなかったという記憶がありますので、その辺のところは一人歩きしないように、頭に入れておいていただきたいと思います。

奥村座長
 今の点で何か事務局からコメントがありましたらおっしゃってください。

亀井酒税企画官
 久里浜病院の先生の方からは、脳や肝臓など臓器への障害が大きいというふうな話がございましたので、こういった形にさせていただきました。それからまた未成年者の場合にはアルコールダメージということで脳細胞の関係の影響というものがございまして、こういったことに入れさせていただいたということでございます。

矢島氏
 それはいいのです。決して間違いじゃないのですけれども、これを久里浜病院の先生の言うことを忘れて、これだけになってくると何かもう20歳未満は皆おかしいというふうに大体宣伝しがちなのですよね。私たちはこうだと言ったようなところが、大体行政だとかにいきますと幾らかずつ、ずれて解釈され、それがそのまま普及してしまうのです。だから解釈する人はこういう解釈で決して間違いではないのですけれども、もっと内実は微妙だということは頭に入れておいていただきたいということなのです。

奥村座長
 今、矢島先生からお話いただいている点で、14歳、15歳というところが何か境目になっているようなことが、もし医学的にありましたらそれは触れておいていただかなければいけないでしょうかね。このことは、飲酒年齢とかかかわっていて、アメリカの21歳からドイツの16歳といったように、それぞれ国情によって違っているので、もし医学的観点から21歳からの方がいいのだと言われるのか、それは別にして単なる選挙権との関係で日本は20歳だと言っているのか、そういったことも問題になってくるので、もし年齢について報告された方が触れているようでしたら、それは厳格に取り扱ってほしいですね。
 飲酒の弊害についての注意表示のあり方ということなのですけれども、現時点ではこの点についてはどのように行われているのですか。年齢についてはきちっと書いてあるのだけれども、飲酒の弊害については特に触れなくてもよいということになっていますか。

前田課長補佐
 今、国税庁の告示にありますのは、未成年者の飲酒防止に関する表示として、「未成年者の飲酒は禁止されています」とか、「お酒は20歳になってから」とかいうようなものがあります。ただ中にはお酒の容器に、「飲みすぎには注意しましょう」とか、「お酒は適量に」というふうな表示を自主的に唱えているところはあります。

奥村座長
 それは自主的に業者の方がやっていらっしゃるということですね。

前田課長補佐
 そうです。

奥村座長
 そういうことを必ず書けということではないのですね。

前田課長補佐
 はい。

奥村座長
 外国の事例ではそういうことを必ず書けというケースがあったということですか。

亀井酒税企画官
 そちらについては外国の事例ということではなくて、注意表示に関する行為をすることということで、林先生からお話があったときに大量飲酒の関係についてこういったことをやることが1つは効果があるのだということがございまして、自分が飲んでいるという行為について注意されているのだということを、直接的に自分のことだと分かるというように、対象者が限定される場合については効果があるというふうなお話がございましたので、こちらの方に確認させていただいたということです。

奥村座長
 ここはそういう位置付けだということと、私は内容に賛成だというわけではないのですが、フランスのエヴァン法ではテレビ広告は禁止するなど厳しい規制をしていたものを、少し緩和しようということですか。その朝日新聞の記事のエヴァン法というところのキーワードを見ますとほぼ全面禁止していたのは、単なる未成年者の飲酒防止だけではなく、やはりお酒の弊害について意識していたということでしょうか。

亀井酒税企画官
 前回、フランスの方の御説明がございましたときには、事実を書くのはいいのだということなのですけれども、それ以上に飲酒を美化するような表示をすることはできないのだという御説明でありました。

水谷氏
 4ページのところを見ますと、主な意見が書いてある中で(2)適正飲酒の推進のところで、個々人が自分の適量に合った飲酒をすべきであるという意見がありますね。これは別に規制する必要はない、何もやらなくていいという意見です。ところが今、座長が御審議していらっしゃいますことは、いかにして規制すべきかという正反対の内容です。
 一般的に言いまして、いろいろな問題がありますから、もっと役所でしっかりやってくれというのが国民の強い意見です。役所にやらせるのは、国民にとっては一番便利なのです。責任はすべて役所にあって、自分たちにはないという態度なのです。ですがこれでは効率は悪い上に、コストが高くついて、最悪なのではないかと私は思っているのです。これが4ページの(4)のその他のところの2番目について言っていることと同じなのですが、免許の目的については、見直しを行って「厳しい」規制の方向に進むのではなく、より簡素な形にして、国民の自己責任を促す方向性とすべきではないかという意見につながっておりまして、これは真っ向から反対の意見であるわけです。それで、そういう点をよほど制限しませんと役所はもっとやれ、もっとやれと言われます。本当にやるためには、何人いても人が足りません。警察沙汰にするためには証拠も整えなければいけないので、肥大化のもとになります。それとの間でこの問題をどう考えて答申すべきかということについて私は疑問に思うのでございますが、その点何か教えていただくことがありましたらお願いいたします。

奥村座長
 今、水谷先生がおっしゃったように、白黒をはっきりつけていただいて、私の私的な意見は別にあるのですが、座長という中立な立場から意見を述べさせていただきたいと思います。今のかかわりで(2)適正飲酒の推進、1行目は全部自己責任でやらせればいい、2行目は目標にできないかということになってくると、政策目標に例えば大量飲酒者を減らす、どのくらい減らしたいか、そのためには何をしたいのかといったようなことを検討していくという内容になってまいりますので、今、白黒つけられたように具体化しようとすると、この2つの意見自体が正反対の内容となってしまいます。ですからこれは市場経済に対する考え方もあって、概念もかかわってきてしまいますので、どちらの意見が正しいかといった判定は経済学的にもできないと思っております。ただ市場経済はどういう機能を持っているかということは経済学的には、はっきりさせることはできますけれども、どういう政策をとるべきかは経済学を超えたところも出てきますので、その中で政府の役割というものもそれぞれ御意見が違ってくると思います。これが、私の意見なのですが、どちらを取るかということについて、私はまだ表明しておりません。

山下氏
 この検討課題全体を何か法律で規制しようという話ではなくて、ある部分はそういう法律のルールが必要かもしれないし、ある部分は単なるPRの問題かもしれないし、民間でやればいい問題かもしれない。そこら辺の振り分けが今後一番重要になってくると思うのです。
 それから、大量飲酒をなぜ国が減らそうとするのかと、こういうのはヨーロッパを見てきたときの印象では、やはり健康保健行政について国の監督当局がそういうことをある程度政策として持っておって、それはなぜかというと医療保険の財政負担というのを縮小したいと、どうも背景の1つにはそういう動機もあるのではないかと、ヨーロッパではそんな感覚を、今日はお休みですけれども、田中先生も多分持たれたと思います。そうなるとたばこと問題は同じだからびしびしやればいいのかとなると、そこら辺がまた酒とたばことでは恐らく事情が違うのでしょう。それでヨーロッパでもかなり認識されていたと思うのですけれども、まあ問題点としてはそんなところがあるのではないかと思います。

奥村座長
 これから後のアジェンダにも全部関わってくる基本的な論点になっておりますけれども、ほかの先生方よろしいでしょうか。とりあえず次のところへ行きましょうか。また戻ってくることは全く自由です。
 それではこういう報告があったというのを報告書にまとめるというのは簡単なのですが、では懇談会としての総合的な意見としてどうかということに関して、(1)についてはまだ完結しておりませんけれども、とりあえず進めましょう。それで(2)です。青少年の健全な育成についてです。

矢島氏
 よろしいでしょうか。1ページ目の下から3行目、最初の出だしなのですけれども、「重大な非行の前兆」というふうに書かれているのですが、この「重大な」というのがもし非行にかかる重大な「非行」の前兆というのでしたら、これは果たして重大な、もしくは凶悪な非行の前兆となっているかどうかはちょっと定かではありません。
 それからこの重大が前兆にかかるといたしますと、重大な非行の「前兆」というわけなのですが、確かに前兆であることは確かです。しかしこれがかなり重大な、つまり主要な前兆というふうに解釈されるとまたちょっと言い過ぎだと思います。したがって重大というのはなくした方が、つまり非行の前兆でいいのではないかとそのように思います。
 それから2ページ目。お酒の安売り合戦が未成年者飲酒問題に与える影響も大ということですが、影響はあるかもしれませんし、否定もいたしませんけれども「大」というのは本当に大なのか。その辺のところも疑問になると思いました。
 それから次、青少年の飲酒行動と飲酒文化と大人の意識等のところなのですが、「日本は飲酒に寛容な文化を有する国であるうえ、大人の規範意識も希薄化」。ここまでいいのですけれどもそれ以降、「未成年者の犯罪等については、親世代の意識や教育の問題もあり」。これは確かにそのとおりですけれども、未成年者の犯罪一般について論注する必要性が果たしてあるのかどうか、やはりお酒に限定するだけでいいのではないか、もしそうであるならばこの後ろの方は必要がないのではないかとそのように思われました。
 以上です。

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