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「酒類販売業等に関する懇談会」第22回会合 議事要旨

1.日時

平成16年10月13日(水) 10:00〜12:00

2.場所

国税庁第二会議室

3.出席者

  • (懇談会メンバー)
    • 井岸松根、岡本勝、奥村洋彦、小宮信夫、田中利見、寺沢利雄、本間千枝子、御船美智子、矢島正見、山下友信(敬称略)
  • (国税庁)
    • 岡本審議官、小鞠酒税課長、浜田鑑定企画官、亀井酒税企画官、井澤、前田、土屋、永田、(以上酒税課課長補佐)、竜崎企画専門官

4.議事概要

平成16年8月1日から8月10日の日程で行われたアメリカ・カナダにおける酒類販売に係る実態調査の結果について、岡本、寺沢両氏から報告の後、質疑応答等が行われた。概要は次のとおり。

  • ○ 前回と今回の報告を聞いて改めて思ったことだが、アルコール問題といっても、中心は青少年問題であると解釈してもよいか。
    • ⇒ アルコール依存症やアルコールに起因する暴力についても大きな問題になっており、青少年問題に限らず、全体の問題として捉えているようである。
  • ○ 我が国には販売時間規制はなく、自由の度合いで考えると、日本の方が自由化されていると考えて良いか。金融や経済などではアメリカは日本の市場開放を求めているが、酒の分野ではむしろ逆ではないか。
    • ⇒ 日本では販売時間の制限はないし、料飲店でも24時間営業のところがあり、日本のほうが自由であるようにも思える。しかし、日本とアメリカの間における規制に対する手法や考え方の違いにもよるのではないか。我が国ではこれまで販売免許について厳しい参入の事前規制を行ってきたが、アメリカでは販売免許に更新制を導入するなど事後的な規制も行われており、一概に個々の事項を比較してどちらが厳しいとの判断は難しいと思われる。
  • ○ ヨーロッパでは法律で規制されているとしても弾力的な運用がみられるとの話があったが、今回の説明を聞いたところではアメリカでは厳格に運用しているとの印象を受けたがどうか。
    • ⇒ 酒類管理局等では、「法律を適正に執行したい」という考えがあるという印象を受けた。アメリカでは、アルコール問題に関してコミュニティの理解が進んでおり、不適切な行いは通報するような体制となっている。コミュニティ自身がそのようなものは厳しく取り締まりたいという意識があるようだ。
  • ○ ヨーロッパでは、未成年者飲酒防止の根拠としては、未成年者の健康面、成長上の観点から良くないとの考えからであるが、アメリカやカナダでは、大人も含めて、アルコール自体が良くないとの考えのようであり、モラルレベルの違いとの印象を受けた。NPOのパトロールについても治安の面もある。未成年者飲酒の規制の根拠は何なのか。
    • ⇒ アメリカの健康福祉省のように健康面からの考えもあるが、例えば、飲酒運転による事故死の場合に死亡者のみならず、それに付随する社会的損失面も考慮している。必ずしも健康面だけでなく、モラル、実際の損失も考慮して、総括的にやっているという印象である。
  • ○ カリフォルニアでは、ワイン造りは農業に基づくものであり、伝統文化であるとの信仰的考えで、家族全員で行けるようなワインのテーマパークや小・中・高校生をターゲットにしたワイン博物館がある。日本では、歴史的文化である酒について、好ましい形での宣伝が行われていない。アメリカには見習うべき点が多い。
  • ○ アメリカはいわば階層社会であり、そのレベルによって親の考えも違う。良識ある家庭であれば、親と一緒に食事をする際には、ビール、ワインであればよいとの考えであると思うが、現状把握は難しい。
  • ○ アメリカでは、飲酒禁止年齢が21歳未満に統一的に引き上げられたとあるが、いつ引き上げられたのか。
    • ⇒ 1980年代半ばである。ただし、州ごとに規制を行うものであるため、一律に引き上げられたものではない。
  • ○ アメリカ・カナダには、IDカードはあるのか。
    • ⇒ カナダでは、政府発行のIDがある。アメリカでは、身分を明らかにするものはたくさんあるようで、未成年者が成人と偽るような証明書を集めて酒類を購入しようとするケースも少なくないようである。年齢確認の際には、目の色などが記載され本人証明の一番確実な政府発行のIDにより確認するよう奨励している。
  • ○ アメリカでは、パブリックスペースの私物化を問題視しており、一般のコミュニティも交えてパブリックスペースをいかに公衆化していくかということに取組んでおり、アルコール問題もこの考えの一環にある。ニューヨークにはコミュニティ裁判所というディスオーダー専門の裁判所があり、起訴に至る前の軽い違反の処分を行うことでディスオーダーの拡大を防ぎパブリシティの確保を図ろうとするものである。この考え方はイギリスでも同様である。

(注) ⇒は、メンバーからの質疑に対する報告者等からの回答である。

(以上)