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【第20回 酒類販売業等に関する懇談会】 議事録(2)

奥村室長
 全体の3分の1ぐらいの箇所でもありますので、ここで1回御説明を中断していただいて、御議論していただく点がございましたら、お願い申し上げます。
 未成年者の飲酒自体を禁止していますけれども、効果が出ていないという意見と、そうでもないという意見とあると思うのですが、現状、国税庁ではどういう判断でしょうか。

若尾酒税企画官
 この中にもありましたけれども、例えば渋谷の例だとか、あるいはいろいろな新聞等マスコミで取り上げられているような場に私どもが実際に接する機会というのはなかなかないわけです。しかしマスコミの報道等や、警察庁の室長の意見、説明などを聞きましても、これはやはりかなり問題があるのだろうという認識を私どもは持っております。

奥村室長
 もしそうだとすると、手をこまねいているということではなくて、酒を売っていらっしゃる人や、造っていらっしゃる人からの働きかけと、それから、政策当局からも働きかけをという両面作戦でしょうか。それとも、もう政策の方は打つ手を打っているので、メーカーとか販売業者さんに一段と努力していただこうということでしょうか。例えば広告のあり方で、もっと効果のある広告をしていただこうとか、そういう動きでしょうか。

前田課長補佐
 その件なのですけれども、例えば、国税庁の方でメーカーに対して何かをする、小売店に対して何かをする、それだけでなかなか済まないという話で、前回もお話ししたかも分かりませんけれども、関係省庁の方でやはりやっていくところが必要なのでしょう。文部科学省には「なぜ飲んではいけないか」というようなものをきちんと指導していただき、厚生省には飲んだらどんな害があるかということを指導していただくというように、それぞれ取り組んでいただき、それで、国税庁としては売る側、造る側への働きかけを行っていくという方法です。警察庁は取り締まりを行い、全体的なお酒以外の、酒とかたばこだとか不健全図書だとかへの対策を内閣府が行うというようにしていけば、行政はまとまっていけるでしょう。でも、行政の方だけでそれができるかという話になりますと、家庭とか、それから地域社会があるのですし、これをやれば未成年者の飲酒がなくなるというのがなかなかないので、トータルでやっていくしかないのではないでしょうか。

奥村座長
 いかがでしょうか。

水谷氏
 これは、両面ありますよね。意見も両方はっきりと出ています。厳しく規制すべきだというのと、いや、それはもう自主性に任せるべきだという意見です。私はどちらかといえば後者の方なのですけれども、もう規制して細かくやり始めたら切りがないと思います。本当にそこまで縛っていいものでしょうか。それは酒だけではなく、国民性や考え方だと思います。
 またこの中に、先ほど能動的なやり方でというあたりで説明いただきましたけれども、この辺は私の意見もはっきり採用していただいたのですが、人の役に立つような、そういう能動的な人をつくらなければいけません。ですから、人に迷惑をかけるというのはとんでもない話だということだけわきまえていれば、これはかなり解決できる問題ではないでしょうか。こういう意見なのですが、この両極端の意見が出ていまして、それをここでどうまとめるのでしょうか。事務局の方で何か方法というのはあるのでしょうか。今お話があったのは、総合的にやらないといけないなというような解釈でよろしいのでしょうか。

奥村座長
 ほかの方々からも御意見いただけますか。

田中氏
 意見というより感想かもしれませんけれども、運転者の飲酒については、最近、いろいろなところで厳しくなったというような声が聞こえまして、かなり運転者の人も飲酒をやめる方向にいっているなというふうに実感しています。やはりこの一つは、大人だから、ある程度処罰を重くすれば、論理的に「やったら、損だな」ということがぱっと分かるけれども、未成年者の場合はこの論理が通用するのか、その辺がおもしろ犯みたいなところで、規制されれば規制されるほどやってみようというふうなところもあるので、運転者の規制はかなり強くなってきているけれども、未成年者はやはり自分たちの自主性だけに任せていてうまくいくのかどうかというところが少し疑問です。一方では、例えば18歳で運転免許を取得して、オートバイでもいいのですが、それで事故を起こしたときに、それは福祉犯で済むのかどうかということを考えてみると、やはり未成年者であってもある程度の行動に対して責任を問える、例えば18歳以上になっていた場合は、飲酒でいろいろな事故を起こすとか、公序良俗に違反することがあれば、必ずしも福祉犯ではなくてもいいのではないかなということを感想として考えています。

奥村座長
 ありがとうございました。

田嶼氏
 この飲酒に関して、これまで幾つかヒアリングを伺って、問題が非常に広くて深いということを学ばせていただきました。それを一つ一つ解決するに当たって、今、前田課長補佐からお話がありましたけれども、省を越えて、それぞれの省からアプローチをしていくのがよかろうというお話が出て、日本のお役所ってそういうふうに柔軟に対応してくださるようになったのかと思って、とても感激いたしました。それともう一つ。いろいろ問題があるけれども、その全部を取り上げて全部うまくまとめようとしても、なかなか大変なことだろうと思います。ですから優先順位をつけて、どこから手をつけていくのか、そして最終的なプロダクトは何なのかを明らかにし、実現させて、そしてその結果を出し、それが国民に見えるようになっていくと、次々と問題が解決していくのではないかと思います。したがって、最初からあまり広く何でもかんでも取り上げようとしない方向で審議を進めていただきたいと思いました。

奥村座長
 ほかの方々、何かありませんか。

井岸氏
 私は二面性があると思うんですね。一つは、致酔性飲料であるがゆえに、社会的なコストが6兆円もかかるというようなお話もこの後のお話の中で出てきていましたように、非常にいろいろと社会的に対応しなければいけない問題があると思うのです。そういう意味でのある種の規制だと私は思いますが、そういったようなことはきちんと考えていかなければいけない部分だろうなというふうに思います。
 それと同時に、やはり免許ということとは無関係ではあり得ないので、この免許を中心とする、お酒の卸の中央会では酒類事業法というような、仮称でございますけれども、そのような表現をとっておりますけれども、やはり酒類業界全体をきちんと規制の中にはめていかなければいけないんだろうなというふうには考えます。

本間氏
 ヒアリングでいろいろ伺ってみますと、やはり問題を生ずるところのパーセンテージが一番大きいと思われるのは、どうもコンビニ業界のようです。しかしコンビニ業界はもう一生懸命対応していらして、恐らくこの上規制がかかるということは、もう手いっぱいでおできにならないのではないでしょうか。と考えますと、やはりまだその販売側とかお役所側とか、それから購買する側とか、いろいろ考えてもなかなか一本にまとまるという対応ができないので、私としては、少し奇想天外な発想かもしれませんけれども、マスコミの力も借りて全業界がお役所も、それから酒類販売も製造も、それから民間の教育関係の方も一緒になって、もう少しお酒というものに対しての知識や常識、それから問題点等を全部網羅した分かりやすいシンポジウムとか、何か記事でも何でもいいのですが、青少年が読んでくれる、そして親たちも読んでくれる、一般が関心を持ってくれるという何か手だてを考えたいと日ごろから思っております。

奥村座長
 ありがとうございました。
 最近、大学の方はアメニティー競争でして、キャンパスの中に、夕方になるとお酒を飲めるラウンジ的なのをつくっていらっしゃる学校も多くあるのですけれども、大学1年生、2年生、3年生、4年生がそのラウンジへ夕方集まってきたときに、先生が「1年生、2年生は飲んじゃだめだ、3年生、4年生はいいけれども」と言うのはちょっと非現実的なシーンでして、それと、先ほど井岸先生の販売にかかわる何らかの手だてというお話があったのですが、何かそういうものだけに網をかけることはできるのですか。それとも販売は販売でやはり一様にやっておかないことには、とても大学のキャンパスの中での販売だけはという具合にはいかないですかね。

前田課長補佐
 でも、それは大学の中だと、18歳でも飲めるよという話ではないと思います。そうしますと、そこで飲めるというのは居酒屋の話になってきますけれども、そこの部分は未成年者飲酒禁止法のほかに風適法だとか、そういうふうなものがまた別にあります。そういうお酒を飲める場所を提供するとか、そういうふうな網がまた別にありますけれども、ただ、大学校内だから「3年生、4年生は良いけれども1年生、2年生は駄目だよ」と言いにくいという話がございますけれども、そこは「未成年では駄目だよ」と先生方も言ってもらいたい。

奥村座長
 もう一つ逆の発想は、18歳以下は駄目だけれども、18歳以上は良いではないかというのは、何か医学的に18歳と20歳というのはかなりの違いがあるのでしょうか。

田嶼氏
 あまり違いはないのではないかと思います。青少年の飲酒こそ、先ほどは総論的なものを申し上げましたけれども、一番大きな問題ではないかと思うんです。そして、法律があるわけですから、それは規制という形でしっかりとお役所の方で決めて、毅然とした態度を持って進めていただくのがいいのではないかと思うのです。と言いますのは、近年若い世代の成人病、生活習慣病の発生がすごく多くなっていて、それが大きな問題になっています。そこにはアルコールやアルコールに関連した食生活、あるいは運動しないという生活などとが絡み合っており、今後ますます日本の国民は不健康になっていくと思います。その対策の一つとして、未成年者には飲酒をさせない、それに対しては厳しい態度で取り締まっていくことが必要です。そのためには本間先生がおっしゃったようなマスコミからのアピールとか、非常にシンプルなメッセージを発し続けていくということを、いろいろなお役所が力を合わせて協議していただいて決めていただくことが必要だと思います。やはり私は、性悪説ではないのですけれども、どうしても人間は易きに流れますから、自覚を待つということだけでは事は済まないのではないかというふうに思っています。

奥村座長
 何か海外では年齢20歳としていなくて、16歳だ、18歳だとありますよね。

前田課長補佐
 アメリカでは21歳に引き上げられました。

奥村座長
 本当に大学の現場にいますと、あまり非現実的なことを言われても、我々自身がコントロールできないので、もし18歳でも医学的にいいよと言われれば、そちらにして、そのかわり高校生以下を厳密にチェックするという方が現実的なのですよね。ただ、そこはちょっと素人なので分からないんですけれども。グレーゾーンをつくっておいて、全官庁を挙げて規制しなさいとやっていても、多分全官庁を挙げてやるということは無責任体制になってしまうおそれがありますので、将来の課題としては、なぜ20歳なのかというところもかかわってきますからね。

前田課長補佐
 では20歳にならないと、お酒はなぜ飲めないのでしょうか。
 それは体の面の部分と、一つは法律に書いてあるからという話なのです。法律に書いてあるなら、では法律を18歳に下げればいいのではないかと、その議論は未成年者飲酒禁止法の改正のときにも若干あったことはあったんです。ただ、そのときには、仮に18歳に下げたときに、次に、では18歳に下げたのだから、もう17歳でもいいのではないかとかいうふうに歯止めがきかなくなってしまうという話がありました。しかも大学に入ったときに、一気飲みとか何とかで亡くなっている方がいらっしゃるわけで、そういう方がある中で、わざわざなぜ下げるのかというふうな議論があって、なかなか整合性がとれませんでした。それで、それを守っていくという罰則強化がなされました。

小森課長補佐
 逆に、また米国の場合には、確かここまだ2、30年だと思いますが、恐らく確か18歳だったと記憶していますが、18歳から21歳まで引き上げられたといったような経緯がありました。今回、米国出張もお願いするわけですけれども、そういった経緯も含めて勉強してまいりたいというふうに考えております。

奥村座長
 アメリカの大学の寮に住んでいたことがあるのですが、とてもそういうシーンは考えられませんでした。ではまた引き続き、次のセクションへいきましょう。小宮先生、最初のところでまた後ほどございましたら、そこをお願いします。

本間氏
 申しわけございませんが、一つだけ手短に申し上げます。成人式に昔の元服式みたいなものをつけ加えて、意志ある者は正しいお酒の飲み方というような何かをくっつけたらいかがでしょうか。

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