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【第15回 酒類販売業等に関する懇談会】 議事録(1)

日時: 平成16年5月12日 10:00〜12:00

場所: 国税庁第一会議室

出席者:

懇談会メンバー奥村 洋彦 座長
田中 利見 座長代理
岡本 勝
  神崎宣武
  小宮信夫
  寺沢利雄
  本間千枝子
  御船美智子
  山下友信
説明者 国税庁村上次長
 寺内酒税課長
 若尾酒税企画官
 初谷課長補佐
 小森課長補佐
 亀井課長補佐
 本宮課長補佐
 土屋課長補佐

奥村座長
おはようございます。それでは、「第15回酒類販売業等に関する懇談会」を開催させていただきます。
 本日は、引き続き御専門の方からお話を承らせていただきまして、幾つかお教えいただくという会合にしてまいりますが、本日の主たるテーマは「酒類業とコミュニティのあり方」ということで、地域の問題とのかかわりに関して3人の方からお話を聞かせていただけることになっております。
 早速でございますが、最初、東京都の松原様を御紹介いたします。松原様は、生活文化局都民生活部青少年対策室の課長補佐でいらっしゃいます。松原様からは、大体15分くらい東京都の青少年健全育成条例についてお話しいただきまして、その後15分くらいでいろいろとお教えいただくということで、進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

松原課長補佐
東京都の松原でございます。よろしくお願いいたします。
 お手元の方に、青少年健全育成条例についてレジュメとリーフレットを御用意させていただきましたので、レジュメにそって説明させていただきます。
 まず、東京都青少年健全育成条例は、「青少年が健全に育つよう、環境を整備するとともに、健全な育成を阻害する行為を防止する」という目的に基づき、子供が健全に育つよう、都民の責務、関係業界の自主規制、行政による規制を柱としまして、18歳未満の青少年の違反行為については免責され、大人、事業者の行為を規制するというものでございます。例えば成人向けの雑誌は大人に販売してもいいが、青少年には販売しないというように、大人の世界と子供の世界を区分けする、いわゆるゾーニングという考え方でございます。
 次に、条例の制定と改正の経緯でございます。
 東京都は、昭和39年に青少年健全育成条例を制定いたしました。健全育成条例は、都民の自由と権利を不当に制限することのないよう配慮すべきという基本的な考えのもとに、規制を必要とする事項は最小限にとどめております。昭和39年当時、東京は他県に比べて、規制内容が一番緩やかなものでございました。主な規制内容といたしまして、1つに知事の表彰がございます。これは青少年の健全育成に対して功績のあった人・団体等を表彰する制度でございます。次に、優良図書類等の推奨がございます。優良図書の推奨は文部科学省でもやっております。それから、不健全図書の指定がございます。リーフレットの見開きの左上段にありますように、不健全図書類の販売等の制限ということで、青少年に対して著しく性的感情を刺激し、甚だしく残忍性を助長するおそれのある図書類は、東京都青少年健全育成審議会に諮問いたしまして、その答申に基づいて知事が不健全図書として指定いたします。指定されたものは、青少年に販売・閲覧させてはなりません。同様に指定がん具、例えばエアガンのような、人を傷つけるおそれのあるがん具を指定し、青少年に販売してはならないという制限もございます。なお、指定映画・指定演劇については、映倫の方で成人指定を行ってございますので、東京都では再度指定することはしていません。それと、深夜における興行場等への立ち入りの制限で、映画館、ボーリング場につきましては、夜11時から翌朝の4時まで青少年の立ち入りを制限してございます。これらが39年に制定した健全育成条例の主な内容でございます。
 昭和39年に制定した健全育成条例は、平成4年に改正しております。このときは、急激なビデオの普及によりアダルトビデオや、連続幼女誘拐殺人事件を契機といたしまして、ビデオソフトの青少年に及ぼす影響が大きな社会問題となりました。そのため、ビデオを図書類に追加し、不健全なものを指定できるようにいたしました。平成9年には、CD−ROM等パソコンソフトについても図書類に追加いたしました。「都民からの申し出」により、青少年に有益あるもの、または青少年の健全な育成を阻害するものについて、都民が知事に申し出ることができる制度を平成4年に設けてございます。
 平成9年の改正では、援助交際と称して売買春の相手方となった人を処罰する、買春等処罰規定を導入してございます。ちなみに、平成11年に児童買春、児童ポルノ法が制定されましたので、現在は、法で規制をしています。
 次に平成13年の改正でございますが、有害情報のはん濫と、有害情報に接しやすい状況が問題となっているために改正をしました。中高生の間で自殺・犯罪を誘発するようなマニュアル本が読まれていましたので、著しく自殺もしくは犯罪を誘発するおそれがあるものを不健全図書の指定事由に追加いたしました。
 それと、不健全図書類の区分陳列で、リーフレットの下段を御覧いただければと思います。一般の図書と明確に区分する方法が4つございます。1つ目は、パーテーションで陳列場所を隔離するという方法でございます。2つ目は、一般の図書と60センチ以上離すという方法でございます。3つ目が、10センチ以上はりだす仕切り板をつけるという方法でございます。4つ目が、150センチ以上の高さにまとめて背立で配架するという方法でございます。いずれの方法にしても、「青少年は購入・閲覧できません」という制限表示を掲示いたします。
 自動販売機等に関する規制については、リーフレットの右上を御覧いただきたいと思いますが、13年の規制の内容といたしまして、図書類あるいは大人のおもちゃと言われるものを収納する自動販売機については届出をしなければならない、届出制にいたしました。さらに、その届出に基づいた内容を自動販売機の見やすいところに表示をするという表示義務を課しております。それと、東京都で不健全図書と指定されたものを収納している場合は収納禁止の規制がございます。これらが過去3回の条例改正の内容でございます。
 平成15年度、青少年健全育成条例を改正いたしました。近年、有害な情報のはん濫や青少年が凶悪な犯罪に巻き込まれる事件の発生など、青少年を取り巻く環境はますます悪化して憂慮すべき事態となっており「子供を犯罪に巻き込まないための方策を提言する会」の緊急提言を受け、その喫緊な課題に対処するために、青少年問題協議会に「有害情報の効果的な規制、及び青少年の深夜外出の防止策等」について諮問し、同協議会からの答申及び都民の意見等を踏まえ、健全育成条例の一部改正を行い、今年の3月31日に公布したところでございます。
 主な改正内容については、次のページを御覧いただきとうございます。今回の改正に当たっては、先ほど申し上げましたけれども、青少年の世界と大人の世界を区分けすることを基本といたしまして、規制の実効性の強化を図ったものでございます。
 15年度の条例改正の内容は、1番目に指定図書類、表示図書類の包装です。いわゆる表示図書類とは、出版社の方が自ら「この雑誌は大人向けです」ということで、成人マークがついているものでございますが、そういうものを陳列する場合は包装、例えばこのリーフレットの左側の下段にあるように、ビニールで全面包装するか、あるいはひも掛けにより包装をしなければなりません。指定図書類とは、実際販売しているものを、私どもが購入して不健全図書に指定します。指定図書類については販売店の方で包装、表示図書類については出版社の方で自らマークをつけていますので、発行をする際に包装いたします。
 2番目に、日常生活において青少年にとって危険な刃物を指定し、指定された刃物は青少年に販売してはいけないという規制でございます。
 3番目に、先ほど申し上げた自動販売機等の規制に加え、成人向けの商品を販売するものについては、商品が見えない、かつ、年齢識別機等を設置し購入できない措置を義務づけています。今、都内には1,100台の自動販売機がございまして、平成14年から関係業界に自主規制を促したところ、おおむね9割弱の自動販売機に年齢識別機等がついています。今回の条例での年齢識別機の義務付けは残りの1割の自動販売機、いわゆるアウトサイダーの業者を対象に規定したものです。
 ちなみに「商品が見えない措置」とはどういうものかと申しますと、リーフレットの雑誌・ビデオ類自動販売機等の規制の中段に書いてございますように、例えばハーフミラー、いわゆるマジックミラーを陳列窓ガラスの全面に貼り付け、年齢識別機に運転免許証を入れることによって、マジックミラーの内部の照明がついて商品が見えるという方法や、あるいは、液晶フィルターを陳列窓ガラスの全面に設置し、年齢識別機に運転免許証を入れることによって、電圧が加わり、液晶フィルター可視状態となり、収納物が見えるという方法がございます。それともう一つの方法が、陳列ケースのところに遮へい物、例えばブラインドですとかロールスクリーンなどを設置し、それが購入する時点で見える状態にするというものでございます。また、小屋のような場合は、小屋の入り口に年齢識別機をつけ、年齢識別機に運転免許証を入れない限りその小屋に入れないという形で、商品が見えない措置を講じることができます。
 4番目に、古物買い受け等について、保護者等の同意がない場合は、古物等の買い受けを規制しております。条例制定当時から他県では古物質受けの規制がありましたけれども、東京都では、物品の質受けについては古物営業法あるいは質屋営業法の規制があるため、もし運用上問題があれば、健全育成条例で規制するのではなく法を改正すべきであるという意見から、制定当時は古物買い受け等について規制していません。
 5番目でございますが、これは東京しかございませんが、大人が女子高生から、着用済み下着を買い受けることを禁止しています。
 6番目に、いわゆるカラス族と呼ばれる、黒服を着て街で声をかけている連中が、青少年に対し、着用済み下着の売却、風俗店の接客業務の従事、あるいは風俗店の客となるように勧誘する行為を禁止しております。
 7番目でございますが、東京都では、条例制定当時、青少年が深夜外出することより、深夜に営業している施設が問題だと考え、深夜外出そのものではなく、興行場、ボーリング場について規制をしておりました。15年度の条例改正では、青少年に深夜外出させないよう保護者に努力義務を課すとともに、保護者の承諾なしで深夜に青少年を連れ回した場合には、罰則付きの規定を導入しております。しかし、昨今、親も子供が夜中に外出していても携帯電話で連絡が取れるから別に心配しないという状況などから、保護者の努力義務は親の責任を明確にする訓示規定でございます。
 8番目として、深夜立入制限施設に、今若者の間ではやっているカラオケボックス、漫画喫茶を追加し、夜11時以降はカラオケボックス、漫画喫茶に青少年を立ち入らせてはならないことにいたしました。
 最後に、これまでの青少年健全育成条例では、図書類等の規制が主でございましたけれども、今回の改正で、深夜の問題、風俗の問題など規制しますので、深夜立入制限施設などを中心として、警察官に立入調査権を付与いたしました。
 以上が今回の条例改正の主な内容でございます。
 非常に雑駁な説明でございました。よろしくお願いいたします。

奥村座長
ありがとうございました。
 では、ただいまの報告に関して、御検討・御質疑をいただきたいと思います。

松原課長補佐
1つ言い忘れましたが、自動販売機等の規制で、小・中・高等学校の敷地から100メートル以内には、成人向け図書類の自動販売機を設置しないよう努力義務を課してございます。今回、見えない・買えない措置ということにより、営業の自由もありますので、努力義務ということでございます。ちなみに100メートルという根拠でございますが、これは風俗営業法における風俗営業店を文教施設の100メートル以内に設置してはならないという規定から、100メートルという距離を定めております。

奥村座長
松原さんから今日お話しいただきました中では、酒類の事柄については余りお触れになっていなかったのですが、こういった事柄に関して、青少年とお酒との関係というようなことには、余り問題意識を持ってらっしゃらないのでしょうか。

松原課長補佐
確かに都民の方から、酒・たばこの販売についてお電話を頂くケースも多々ございますけれども、健全育成条例で規制しているのは先ほど申し上げました内容であり、なおかつ対象年齢は18歳未満でございます。酒・たばこについては対象年齢が20歳未満であるとともに、酒類・たばこ等の法律がございますので、お電話くださった方々には、国の方でやっていらっしゃいますとお答えしております。
 都民の方も、健全育成条例と未成年者飲酒禁止法とを多分混同されていると思います。また、年齢的な区切りについても理解をされておられません。

田中氏
条例改正では、指定図書類を自動販売機で購入できる・できないとの区別を年齢によってしているわけですけども、改正以降、例えば20歳の人が購入し未成年者に与えるであるとか、闇で売買するであるといった行為は発生していますか。

松原課長補佐
なぜ自動販売機に年齢識別機の設置を規定したかと申しますと、書店、コンビニで書籍を買う場合は、当然従業員がいますから、対面販売でございます。自動販売機は、人がいるわけではなく、お金さえ入れればだれでも買うことができますので、対面販売ではありません。年齢識別機に運転免許証を入れることによって年齢確認することにいたしました。ただ、親の免許証を持ってきて青少年が購入する場合は、年齢識別機が確認したのは18歳以上の免許証ですけれども、購入しているのは必ずしも本人とは限らないケースもございます。それと、今言われたように成人の方が買って、それを青少年に見せるということについて、実態は分かりません。実態を把握するのは難しいとは思いますが、条例において、「何人も閲覧させないよう努めなければならない」という努力義務を規定してございます。

田中氏
どうもありがとうございました。

岡本氏
先ほどの委員長の質問に似た質問ですが、例えばお酒を販売する場所で未成年者に飲ませるという場合は、国の法律で規制されるんですけれど、例えばカラオケボックスとか漫画喫茶における飲酒は、基本的にはお酒に関する免許等の国の規制とは直接関係ないところなので、多分、そういうところで売られていても、国の法律で業者に対して、直接処罰するということはなかなか難しいのかなと思います。そうすると、やはり何か条例のようなもので、11時以降入ってはいけないとか、先ほど申し上げたような施設内での青少年は飲酒してはいけないといった規定や、青少年やそういった業者に対する何か罰則のようなものというのはお考えにはならないのでしょうか。

松原課長補佐
酒・たばこについて明確にお答えできませんが、漫画喫茶、インターネットカフェにおいて、ソフトドリンクはおいてありますし、カラオケボックスは当然アルコールもあります。カラオケ業者の半分がカラオケボックス防犯協会に加盟していますので、現在でも、18歳未満は午後10時以降、16歳未満は午後6時以降は立ち入りできないといった自主規制を設けております。さらに、防犯協会では、酒やたばこの提供についても、法の規制によりやられていると思います。

若尾酒税企画官
未成年者飲酒禁止法においては、酒販店のようなお酒を販売する側は未成年者が飲むということを知って売ってはいけないという規制があり、また、酒税法上の販売等免許は必要ない場所である料飲店でも、未成年者が飲むことを知ってお酒を提供してはいけないということになっていますので、その法律でもし提供していれば罰せられるということはございます。

本間氏
過激なことを申し上げて申し訳ないのですが、現状を見ると、青少年を大人が連れ出すとは限らないですね。彼ら同士で連れ立って出かけているということに対しての規制は、何も設けておられないのでしょうか。

松原課長補佐
条例の規定では、大人が保護者の承諾を得ずに青少年を連れ出した場合については、罰則が適用されます。次に、今御質問いただいたような、18歳未満の青少年らが、街を徘徊していたというようなケースがございます。例えば、塾など夜遅くまでやっており、自宅のそばの塾に行っているとは限りませんので、このような特別の理由により、たまたま青少年が街を徘徊している場合は、11時以降外出していても問題はありませんが、逆に、特別の理由がない場合は、保護者の努力義務がございます。
 あくまでも保護者の努力義務で、罰則の適用はございません。今回の条例改正が、必ずしもすべての問題の解決の特効薬として効果があるかというと、難しいと思います。保護者の中には、先ほど言いましたように、警察官が青少年を補導しても、携帯電話で連絡が取れるから心配する様子もなく、帰してくれればよいだとか、保護して翌日帰してという保護者も少なからずいるので、親の責任を、今回の条例改正では倫理規定として設けております。そして自分の下着を売って安易に金を稼ぐという事態、特別の理由もなく、夜11時以降街中を歩いていることに対して青少年へ警鐘することも条例改正の一つでございました。

若尾酒税企画官
先ほどの説明ですと、父兄などからのお酒に関する質問でそういう対応をしているということでしたけれども、今回の条例を改正するに当たって、協議会や議会の方から、お酒に関連して発言等はございませんでしたでしょうか。

松原課長補佐
酒・たばこについては、特段な話は出てございません。

本間氏
やはり現状を余りとらえておられないのではないかと思うんです。例えば住宅地に空き地などがありますと、12時でも1時でも、明らかに18歳未満というような子供たちが、チューハイか何かを飲んで、酒盛りか会合かを開いております。こういったことに対して、一般の住宅地の住民には通報するしか対応策がないわけです。私は、何らかの方法で取り締まるということはよくないと思っておりますので、ほとんどの保護者が不在という現状でも彼らにこれはおかしいのだと悟らせる方策は、何かおとりいただけないもなのでしょうか。

松原課長補佐
深夜外出の問題ですけれども、こういう時代ですので、スーパー、コンビニでも24時間営業をやっているところが殆どでございます。新たな規定として、興行場など深夜立入施設とは別に、深夜営業の事業者につきましては、善導義務等の規定を設けております。夜11時以降コンビニ等に入ってはいけないという規定はございませんので、例えば11時以降店内にいたり、あるいは店外の駐車場など敷地内にいるときは、保護・善導のため、店内放送あるいは声かけをして帰宅を促すよう努力義務がございます。
 青少年が徘徊し、お店の前から立ち去ろうとしない場合は、条例に基づいて声かけをしていただき、それでもだめなときは警察に通報していただくようになります。

奥村座長
では、予定させていただきました時間がもう過ぎてまいりましたので、松原課長補佐からのヒアリングを終了させていただきます。どうもありがとうございました。

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