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【第 11 回  酒類販売業等に関する懇談会 】 議事録(1)

日時: 平成16年2月24日 15 :30〜17:00

場所: 国税庁第一会議室

出席者:

懇談会メンバー   奥村座長
    井岸松根
    岡本 勝
    須磨佳津江
    寺沢利雄
    本間千枝子
    御船美智子
    山下友信
説明者 国税庁   村上次長
    寺内酒税課長
    濱田鑑定企画官
    若尾酒税企画官
    初谷酒税課課長補佐
    小森酒税課課長補佐
    亀井酒税課課長補佐
    本宮酒税課課長補佐
    前田酒税課課長補佐
    土屋酒税課課長補佐

初谷課長補佐
 それでは、ただいまから酒類販売業等に関する懇談会を開催い たします。
 引き続き、メンバーとしてお引き受けいただきました先生方には大変お忙しいところ、また遠方からお越しいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は再開後の第1回、初回の会合でございますので、議事進行を座長にお願いするまでの間、私、酒税課総括補佐の初谷と申しますが、進行役を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、最初に、御出席いただいております方々を紹介いたしたいと思います。なお、先生方の名簿につきましては、お手元にお配りしておりますので、適宜御参照いただければと思います。それでは、五十音順で失礼いたしますが、紹介させていただきたいと思います。
 まず、社団法人日本加工食品卸協会専務理事の井岸松根様。
  広島大学総合科学部教授の岡本勝様。
  学習院大学経済学部教授の奥村洋彦様。
  キャスターの須磨佳津江様。
  財団法人流通経済研究所専務理事の寺沢利雄様。
  随筆家の本間千枝子様。
  お茶の水女子大学生活科学部教授の御船美智子様。
  東京大学大学院法学政治学研究科教授の山下友信様。
 なお、慶應義塾大学商学部教授の跡田直澄様、東京大学法学部教授の宇賀克也様、民俗学者の神崎宣武様、上智大学経済学部教授の田中利見様、中京大学大学院教授の水谷研治様につきましては、本日は御都合により御欠席ということでございます。
 当懇談会の座長は、引き続き学習院大学経済学部教授の奥村洋彦様にお願いしております。奥村先生、どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、国税庁の方から本日の出席者を紹介させていただきたいと思います。
  まず、村上次長でございます。
  寺内酒税課長でございます。
  濱田鑑定企画官でございます。
  若尾酒税企画官でございます。
  小森酒税課課長補佐でございます。
  亀井酒税課課長補佐でございます。
  本宮酒税課課長補佐でございます。
 前田酒税課課長補佐でございます。
 土屋酒税課課長補佐でございます。
 国税庁側は以上でございます。よろしくお願いいたします。
 次に、皆様のお手元にございます資料の御確認をいただければと思います。まず、議事次第、次に配席図、説明資料と書いた冊子がございます。それから、「酒類販売業等に関する懇談会の開催について」と書いた2枚紙、これは公表用資料のイメージです。それから、机上にパンフレット等が備え付けてございます。パンフレット、「酒類販売管理研修モデルテキスト」という冊子、それから「現状と課題」と書いた冊子と税法の冊子があると思います。税法の冊子以外はお持ち帰りいただいて結構です。
 それでは、会の方に移っていきたいと思います。まず、村上次長より挨拶を申し上げます。

村上次長
それでは、大変失礼ですが、座って御挨拶をさせていただきたいと思います。
 先生方には、大変お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございました。当懇談会、従来、大西審議官がやっておったわけでございますが、平成13年から御議論をいただきまして、平成14年、一昨年9月に「取りまとめ」、中間報告をいただいております。それからほぼ1年半の期間がたっているわけでありますが、この間、酒類業を取り巻く環境あるいは酒類行政が様々に変化をいたしております。したがいまして、今回の懇談会では、前回懇談会で取りまとめいただきました事項のその後の対応、その後の変化について一通り御説明をした上で、いろいろまた御議論をお願いしたいと思っております。
 前回の取りまとめにおきまして、未成年者飲酒防止等の社会的要請に対応するため、販売管理等の観点から、免許の人的要件の見直し、酒類に関する販売管理研修の実施、それから実際のお酒の販売場における酒類の分離・陳列及び注意事項の表示等、そういった手当てが必要との御指摘をいただきました。これを受けまして、私どもといたしましては、酒税法、酒類業組合法の改正及び表示基準の改正等を行いまして、昨年9月から施行してございます。
 併せて、従来、需給調整等のために設けられておりました、いわゆる人口基準というものを廃止する一方で、緊急措置法という法律が施行されているわけであります。昨年9月以降、大量の免許申請、約2万件出てございますが、その免許の審査を現在鋭意、各現場で行っておりますが、その過程におきまして、販売管理者の選任及び販売管理者に対する研修、それからお店における区分陳列に係る表示が適切に行われているかどうか、そういった事項について厳正なチェックを行っているところでございます。
 これらの対応は、まさに前回の取りまとめにおきまして、「酒類取引の適正化や販売管理体制の適切性を確保するための措置の整備を段階的に進めることが必要である」と御指摘をいただいたもののうち、いわば喫緊の対応として必要なものを行っているということでございます。したがいまして、取りまとめをいただいた事項のうち、さらに検討を深め、次なるステップとして何をなすべきか、そういったことについていろいろ御議論いただきたいと思ってございます。
 また一方で、与党「平成16年度税制改正大綱」におきましても、免許の基準について幅広い観点から検討するようにという宿題をいただいているところでありますし、また、酒類業界等からも様々な要請を受けているところでございます。これらを踏まえまして、先生方には我々がこれまで講じてきました措置をフォローアップしていただくとともに、今後さらに様々な社会的要請に応えていくためにはどのような対応が必要か、幅広い観点から御議論いただきたいと思っております。
 また、懇談会再開の経緯等につきまして、後ほど詳しく酒税課長から説明いたしますが、本日は再開後第1回目の会合でございますので、とりあえずの概要説明と、今後の懇談会の検討事項、進め方について御議論いただきたいと思っております。次回、第2回目で具体的に今まで講じてきた施策等について詳細に説明をさせていただいて、それを踏まえて、今後どう議論するべきかを御相談させていただきたいと思っております。問題はいろいろ多岐にわたるといいますか、幅広い観点から検討する必要がございますので、皆様方それぞれの専門分野からの御発言に限らず、幅広い観点からいろいろ御議論いただきまして、御指導いただければと思っておりますのでよろしくお願いしたいと思います。

初谷課長補佐
それでは、引き続きまして、懇談会再開の趣旨・経緯、それか ら前回の懇談会の取りまとめをいただいた以降の酒類行政の状況 等について、事務局を代表して酒税課長の方から説明させていただきます。

寺内酒税課長
それでは、懇談会再開の趣旨・経緯ということで説明をさせて いただきます。
 まず、取りまとめ後の経緯について説明申し上げます。当懇談会につきましては、酒類販売業に関しまして規制緩和が進展している中で、致酔性を有する酒類の未成年者対策を含めた社会的要請が高まっていることを踏まえて、今後の酒類販売業のあり方について幅広く御意見を伺う必要があるとの考えから、各界の有識者である皆様方に御参加いただきまして、平成13年12月に第1回会合を開かせていただきました。
 その後、先生方、大変御多忙な中、9回にわたり本当に精力的な御議論をいただきまして、平成14年9月6日の第10回会合におきまして、お手元にございます「酒類小売業を中心とした酒類業等の現状と課題」という取りまとめをいただきました。この取りまとめでは、消費者の利便性の確保等の観点、それから情報の提供や飲酒教育等の観点、それから公正取引の観点、あるいは酒税確保の観点、それから販売管理等の観点等を踏まえた今後必要な手当てということで、多岐にわたる御提言をいただいたわけでございます。
 これを受けまして、これまで私どもでは、この提言のすべてについて対応を検討し、可能な限り、その実現に努めてまいったところでございます。
 そのうち法律事項といたしましては、先ほど次長から申し上げました、規制緩和の進展を見据えた喫緊の対応ということで、昨年4月に酒税法、それから酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律いわゆる酒類業組合法を改正し、免許の人的要件の追加、表示基準に関する規定の整備、さらに、酒類販売管理者の選任義務、それから酒類販売管理研修の受講規定の創設等の規定を設けております。これらの措置を講じた上で、昨年9月1日をもちまして、一般酒類小売業免許に係りますいわゆる人口基準を廃止いたしました。平成10年3月の閣議決定における「規制緩和推進3カ年計画」に定められました措置の実施を完了したわけでございます。
 今、法律の話を申し上げましたが、このような法律事項以外にも様々な行政上の措置を講じてきたところでございます。後ほど追って詳しく資料にて御説明申し上げます。
 他方、酒税法の改正と同じく昨年4月に「酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法」いわゆる「緊急措置法」と言っておりますが、議員立法で提案されたものがございます。これが全会一致で成立いたしました。この法律により、規制緩和の進展に伴い多数の酒類小売業者の経営が困難となる等の急激な社会経済状況の変化が生じている現状にかんがみて、こうした状況が特に生じている地域を緊急調整地域に指定することといたしました。これは、その地域におきます酒類小売業免許の付与を制限するといったことにより、規制緩和の円滑な推進に資することを主な目的としております。
 私ども国税庁といたしましては、この法律の執行当局として、政・省令において緊急調整地域の指定要件――これにつきましては後ほど詳しく御説明いたしますが――を定めた上で、この要件に基づきまして昨年8月27日に全国3,383の地域、これは原則市区町村単位でございますが、この3,383地域のうち、約27%に当たります922の地域、この地域を緊急調整地域に指定し、免許の付与を制限するということにいたしました。
 こうした状況の下、緊急調整地域に指定されていない全国の約4分の3の地域でございますが、そこにおきまして、昨年9月1日から30日までの間、いわゆる抽選対象申請期間と申しておりますが、その期間内に免許の申請を受け付けましたところ、前年度を約6,000件上回る1万9,970件、約2万件の免許申請が提出されております。
 この申請の中身を見てみますと、これまで酒類販売業に比較的なじみのなかった業種・業態からも相当数申請が出されており、そういう意味で申請の多様化が進んでおります。
 現在、国税局・税務署の現場では、こういった新たな業種・業態を含む多様な者からの免許申請に対しまして、先ほど申し上げました法律改正により追加されました人的要件等も含めまして、厳正・適格な審査を行っております。と同時に、改正酒税法・酒類業組合法等に基づきまして、既存の業者も含めまして酒類販売管理者の選任、あるいは酒類販売管理研修の受講、それから店舗での酒類の区分表示・分離陳列、最近スーパーマーケットやコンビニエンスストアでも「お酒コーナー」とか「酒の売り場です」という表示が目立っているかと思いますが、こういった新たな制度の定着に一生懸命取り組んでいるところでございます。
 それから、法律事項以外にも販売形態、それぞれの業態に着目しました未成年者飲酒防止対策等の各種施策を実施しております。また、公正取引の確保についても、酒類業者への指導・啓発に努めているわけでございます。この中身についてもまた御説明申し上げます。
 他方、こうした状況の中で、規制緩和が進展していく中における、酒類業をめぐる制度のあり方に関しましても、前回取りまとめ以降も各方面からより一層の検討と対応を求める声、要請が寄せられているわけであります。
 まず、先ほど申し上げました緊急措置法、この法律の附則第3条、これを後ほど御覧いただきますが、そこの規定で、「この法律の施行の状況、酒類の特性、青少年の健全な育成の重要性、地域社会における酒類小売業者の役割等を勘案し、酒類販売業免許の制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」とされているわけでございます。
 さらに、先ほど次長からもお話がございましたが、昨年末の与党の税制改正大綱におきましても、「未成年者飲酒防止等の重要性、酒類業の健全な発達の観点を踏まえ、免許の基準について幅広い観点から検討する」ことが大綱の中の検討事項として盛り込まれております。
 また、業界からの声でございますが、全国小売酒販組合中央会からは、「酒税の保全のみならず、公共の福祉の面や酒類の社会的管理の観点から、酒販免許制度を国際的整合性あるものに再構築すべき」という強い要望がございます。また、酒類業中央団体連絡協議会、これは酒類業組合の中央の6団体、洋酒輸入協会及び日本ワイナリー協会から構成される酒類業界全体にかかわる組織でございますが、この「酒中連」からも平成16年度税制改正要望において、「酒販免許制度は酒税の保全はもとより、公共の福祉の面や酒類の社会的管理等を果たす役割からも必要不可欠であり、社会的規制をかんがみた酒類産業の健全な発展のため、国際的整合性のある制度構築と適切な運用基準が示されるよう要望する」との要望がなされております。
 また、全国卸売酒販組合中央会からは、「これからの時代の酒類事業のあり方、社会的管理体制の整備を中心として」といった提言が出ております。そこでは、「酒類事業法の制定」等を提言しているところでございます。
 このように、法律及び各方面から、前回取りまとめ後も検討を要請されているわけでございますが、同時に、酒類業だけでなく、その周りを取り巻くいろいろな環境というものにも、この1年余の間に、酒類業の制度にも関係してまいりますいろいろな変化が生じてきているところでございます。
 一つは、製造たばこの販売規制に係る議論の進展であります。たばこに関しましては、現在、世界保健機関、WHOというところを中心に取りまとめが進められてきました「たばこ対策枠組条約」への対応をめぐりまして、テレビ・看板等での広告制限のあり方等、様々な議論が今行なわれており、指針等が示されてきているわけであります。たばことお酒は違う面もあるわけでございますが、課税物資であり、かつ、依存性を有する嗜好品であるといった共通の特性もございます。さらに今後は、WHOの場で酒類自体に関しても健康問題を中心にいろいろな議論が本格化する可能性もございます。これらの国際的な議論の流れ等、状況の変化についてもフォローしていく必要があるだろうということでございます。
 他方で、酒類あるいはたばこと同様、あるいはそれ以上のところもあろうと思いますが、販売管理の必要性が高いと考える医薬品でございます。こちらに関しましても、コンビニエンスストアでの販売の問題等、いろいろな動きが見られるわけでございます。私どもといたしましては、酒類業を取り巻くこういった周辺の他業態の動きというのも踏まえながら、酒類販売のあり方を考えていくことも必要ではないかと考えているところでございます。
 以上、いろいろと申し上げましたが、まとめますと、前回の取りまとめ以降の、法改正を含めたこれまでの行政の対応、それから、緊急措置法の施行状況も含めた人口基準廃止後の規制緩和の現状、それから、法律をはじめといたします各方面からの検討要請、あるいは酒類業を取り巻くいろいろな環境の変化、国際的な議論の流れ等を踏まえまして、酒税法改正等、前回の取りまとめを受けた後の私どもの対応、これまでの措置・状況をまずはフォローアップをしていただいて、それについて御評価をいただくとともに、酒類業がこういった環境変化の中でさらに様々な社会的な要請等に応えていくためにどのような対応がさらに必要なのかという点につきまして、幅広い観点から改めて御意見をお伺いできればということ、これが今回、当懇談会を再開して御意見をいただくことといたしました背景・趣旨でございます。
 先生方には、これまで同様、引き続き幅広い観点から御意見を頂戴できればと思います。何とぞよろしくお願いいたします。

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