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【第8回 酒類販売業等に関する懇談会】 議事録(2)

若尾酒税企画官
 移行過程のもの、円滑に規制緩和を進めていく上でのものと考えております。

奥村座長
 そうですか。そうすると、自由化を進めていくという方向を出して、しかし、その移行過程において国民の幸福感などを考えると地域によってはいろんな違いが過去の経緯などがあるから配慮を要するということで、過度の競争を一挙にコミュニティの中に持ち込むことについては懸念すべき点があると、そういうニュアンスですかね。先生方のご意見はいかがでしょうか。御船先生、何かございますか。

御船氏
 言いにくいんですが、余りにも参入してしまうと、そこに過度な競争が結果的に生じる。それを抑えるというんですか。地域という範囲とか、そういうのがちょっとよくわからない段階で余り言えないんですけれども、地域の状況を踏まえるというのが、前提としては参入が多いところと少ないところと両方をどういうふうにしようというふうにおっしゃっているのかがちょっとわからないんですが。

若尾酒税企画官
 要は地域差は当然あるということで、今、先生がおっしゃったように、本当に過度の競争があって、もうみんなばたばた倒れて退出していくというふうな状況のところについてはソフトランディングですか、激変緩和というんですか、スピードを緩めることも考えられます。

御船氏
 ばたばたと倒れる

若尾酒税企画官
 体質としてですね。今、ここにも、最後のところにも、最初ここの議論でもありましたけれども、商店街が歯欠け状態になって、どんどん店が消えていく。商店街自身がもう暗くなっていく。それが大変町の保安にも影響が出てきているというような、そういったことも考えていかなくちゃいけないんじゃ、配慮する必要があるんじゃないかというような意見もたしかあったと思いますけれども。そういったところへの配慮も必要だということです。

御船氏
 ばたばた倒れて1軒もなくなるとかということがあるんでしょうか。地域を活性化するのは重要だと思うんですけど、例えば5軒あったと。非常に良好な競争をして1軒になったということで、それが消費者にとって利便性がなくなるというふうな、そういう状況を想定されているんでしょうか。そうすると、2軒ぐらいの方がいいとか、ある程度判断が入ってくる。
 ちょっと想像力が働かないものですから、これ、どういう状況を前提としているのか。しかもかなり恣意的になっていきますよね。具体的な実効性を確保するときに。そうすると、「誰がどういうふうに判断するのか。」というのがちょっとよくわからないものですから。

若尾酒税企画官
 酒販店がいなくなるというのはちょっと極端な例かと思いますが。最後のところが少しそういうようなことが読み取れるかもしれませんが、競争が激しくなることによって、今のお酒に対する意識というものがどんどん希薄化していって、いろんな社会に与える影響等を危惧されるという点がポイントだと思います。

御船氏
 そうすると、5軒になったときに、過度なことをやるときに、非常に販売上いろいろ考えるので場所も工夫をしないといけないとか、そういういろんな具体的なことをやってしまうので、かなり5軒のときに弊害があると。だから5軒ではなくて3軒ぐらい、あるいは3軒を2軒にしたり、2軒を3軒にしたり、そういう感じでしょうか。

奥村座長
 ほかの先生方、今議論していただいていますところでご意見ございましたら。どうぞ。

水谷氏
 今、先生おっしゃったことですけれども、実際に矛盾があるような気が私もしていまして、おっしゃるように。行政というのは一体どこまで関与するのがいいかと、こういう話だろうと思いますね。つぶれるならつぶれるで勝手につぶれときゃいいじゃないかという考えがあっていいんじゃないかという意味なんですけどね。そうしますと、酒税が確保できないというところが従来だと問題になったと。今度はつぶれてしまうと、消費者がお酒を買えないので不便だからという観点がここで出てくるんでしょうかね。それはもう自由競争である程度任せた方がいいんじゃないかと。酒税確保については、これは国税ですから最優先できるわけでしょう、債権確保の上においては。ほかの債権より優先してたしか取れるんですよね。これは蔵の方で取るから関係ないということですか。蔵出しの蔵で取るから販売店がつぶれても直接的には関係ないというふうに考えていいんですかね。ですから、そういう点から申しますとね、余り行政が丁寧に親切にということが本当に必要なんだろうかと。最後のところにあるんですけど、挙げていただいたページで行きますと15ページの4の前ですけどね、4行入れていただいていますね。こういうところにひっかかってくる問題かなと私は思ったんですよ。ですから、細かい規制をやっていくということは国民が要望しているように見えるんですけれども、実はそれは国民の身勝手でありまして、そんな行政をやったらもう大変だと。人数的にいっても大変だし、実際きめ細かくできるだろうかというようなことが、ここからページにしますと、ずっと14ページにかけてあるような気がすると。その1つとして一番最初に出てきているんじゃないかと。こんな感想を私は持ったんですけれども、いかがなものでございましょうか。

奥村座長
 ありがとうございました。論点を幾つかあげていただいて、後から総括的にやりたいと思いますが。ほかの先生方いかがですか。
いろんなことがありまして、典型的なイメージはこういうことでしょう。今までの各都道府県の代表的な町に銀座通りの商店街がありまして、そこのお祭りをしたり地域社会でいろんなことをやって生活を楽しくするときに、酒屋さんなどがこれまで中心になってやってきました。そこへ外部資本の大きなスーパーが郊外に店を持って、若い人はみんな車でそこへ買いに行けば、お酒を買うということだけでは別段何の問題もありません。でも、地域の一種の生活の楽しみというのがなくなってしまいます。さらに、車に乗って行かれない人は郊外へ車で買い物に行くことすらできません。今度そこで大きなスーパーが儲けた場合に、儲けは地元に還元してくれません。したがって、単にお酒を買って今日楽しむということだけじゃなくて、生活全般を考えたり高齢者のことを考えたり、あるいはひょっとして今日はよくても5年後、10年後、彼らは勝手に町から出て行ってしまうかもしれません。という手前勝手なことをやられたときに、地域に住んでいらっしゃる人たちは困るんじゃないでしょうかと。そういうことも踏まえた地域コミュニティ問題というので取り上げようとなさっているんじゃないかと思うんですけどどうでしょうか。それはもう全部金融の問題にもそのまま当てはまることなんですけれども。いかがでしょうか。時間軸を入れようとか、高齢者のことを考えようとか、あるいは利益の還元のことも考えようとかいった、したがいまして、消費者の利便性というところで、ただ今日お酒を買って楽しく飲みましょうということよりももうちょっと広いことで地域をここへ入れてこなきゃいけないんで、(1)のタイトルのつけ方のところも少し問題かもしれませんですけれどもね。
 ただ、あくまで移行過程の問題として考えようということなので、移行過程が終わった後の望ましい姿というのはもちろん描けるわけですから、ある自由化を進めていって大資本の店が郊外に構えて、そこへどんどんお客さんが行ってしまって、地元の商店街がどんどん寂れていってしまいますと、そういうところを時間軸で考えて調整を少ししようということだろうと思いますが、御船先生はさらにご意見を加えてください。

御船氏
 地域に密着したというのがキーワードだというのがよくわかりました。が、踏まえる踏まえ方とかが具体的にイメージされて、かつそれが消費者の利便性というところに納得いくような形でつながるかというのは、読ませていただいていて、ちょっとまだ疑問があるので。

跡田氏
 よろしいですか。移行過程という言葉というのは、恐らく永久に使われるんではないかというのが、私が今まで感じていたことで、このお酒の業界以外のところでも常に使われていて、恐らく永久に使われていくような認識になるんじゃないかと思うんです。規制緩和をしていくというときに、今座長がおっしゃったお話ですね、郊外に量販店ができるとか駅前にちょっと大きなスーパーができるとか、そういうことに対して、これをもって過度の競争というふうに言っていたらば、永久に変われない日本が続いてしまうと思います。ですから、いい事例としては、私はよく見に行くんですけれども、長浜なんかで確かに郊外にそういうところにできて、中心市街地がさびれていたのを一生懸命その人たちがまたつくり直そうと努力して、今現在はもう全く対等に競争をしているわけであります。ですから、行政が規制緩和を遅らせることによって競争を落ち着かせようというような形に読める文章は、できるだけ書かない方がいいんじゃないかと。むしろ、地域のコミュニティ内での適正な競争をつくり出す、そういうような形で必要な措置を考えると。これはむしろそういう中心市街地の商店街にもっと一生懸命やんなさいよというようなことを言ってほしいわけですけれども、ただそれを国税がやるというのもまたちょっとやり過ぎなようなところもあると思うんですけども。しかし、産業政策的に考えると、むしろそういう方向で考えていく方がいいんではないかと。結果的にそれが利便性につながってくるはずなので、本当の一時的に衰退していくところに対して今現在できる規制というのは、結局免許をどうにかするとか、量販店に対して厳しい規制を何かかけるとかというのはあるのかもしれないですけれども、余りいい方法ではないと。ですから、社会的な規制として、販売の仕方に対してそういう規制をかけるのはある程度はあってもいいのかもしれませんけれども、何か商売自身に規制をかけるような意味にとれる、ここの表現というのはちょっと考えていただいた方がいいんじゃないかと思います。

奥村座長
 ありがとうございました。もし、ご発言いただいてない先生方のご意見ありましたら、先に承っておきます。宇賀先生よろしいでしょうか。

宇賀氏
 (1)のところでなくてもよろしいのでしょうか。

奥村座長
 ここのところは特にございません。

山下氏
 今、先生方のご意見大体結構かと思います。特に、この(1)の最後の文章が非常に強いのかなという印象を持っておりましたので。

奥村座長
 「さらに最近の」というところですか

山下氏
 そうですね。そこら辺を削るか、トーンを弱めるかしていただければいいんじゃないかと思います。もともと3の部分全体で、それほど何か経済的規制をしようなんてことは何も言ってないわけですから、(1)で今書いてあるようなことを強調する必要もそれほどないのかなと思います。

奥村座長
 跡田先生のご見解で、一般的に経済はもう毎日川の流れのように動いていますので、動いているから移行過程だというと永久に移行過程になりますよというご指摘で、それは全くそのとおりなんですが、たまたまこのお酒の規制緩和というのがある短いタイムスパンの中で襲ってきているので、それとのかかわりにおいての移行過程ということだともうちょっと常時移行ということからは逃れられるのかとは思うんです。もう一点は、むしろ郊外に大型店が出てきてお酒を売るのは結構なことなので、地元の小さいお店はそれに対抗する対抗策を考えなさいと。その方がいいんじゃないかと。例えば信用金庫さんというのは全国で何百あって、小さい金融機関ですが、それが全国シェアドネットワークで全信連とかいった中央親機関をつくって、それで何とか都市銀行にも対抗しようということもやっているので、じゃあその地元の小さい酒屋さんはシェアドネットワークをつくってやりなさいと。それに対して、信用金庫の場合には税金を実は都市銀行に対してまけてやっていたりしまして、会員制の組織なので、ある種の支援をしているんですけれども、何らかの支援のようなことが入るか入らないかというのはちょっと問題になると思うんですけれども、規制を強める方向よりはむしろ支援で競争させた方がいいんじゃないかと。あるいは何らかのコーチ役みたいなことを政府の方でおやりになったらどうだろうかというような、跡田先生のもう一つのご見解があって、そちらは非常に重要な問題提起だと思います。ただ、補助金とか政府系の金融機関からの融資とかというところへ、どの程度結びつけるのがいいのかというのは少し問題になってくると思いますが。
 ということでありますので、今日ご欠席のメンバーの方々からもこの地域の問題はよく出されておりましたし、業界の方からは非常に強いご意見の開陳がありましたので、何らかの表現を盛り込むことは良いと思いますが、余り競争制限的にならないようにというご意見を取り入れて少し修正をしたらと思います。
 (2)の情報の問題に移らせていただきますが、こちらは大きな問題になる箇所がございますでしょうか。情報の提供について何らかの検討しようというテーマは問題ないと思いますが、それにかかわる手当てということになってまいりますと、ここで政府が何かしようということが入っているわけではありませんので、業界の自主的な規制などが現に行われているので、それを踏まえた表現、内容ということでいいでしょうか。(2)について特段ございませんですか。
 もし、特段ないようでしたら、(3)の公正取引の観点というところへ移らせていただきます。こちらはまたホットイシューになってきますので、特に後段で入っております免許取消しにかかわるところで、過当競争の字句を入れられるかどうかというところなんですが。
 先ほど、水谷先生の方からいろんなことをプラクティカルに考えると、何か規制を入れてくるといつも監視しなきゃいけないし、すごくたくさんの人たちがそれに伴って必要になってきてしまうからというお話もあったのですが、もし仮にこの過当競争独禁法違反というので免許取消しという規定を追加すると、だれかがこれを監視してなきゃいけないのですが、これはほとんど公正取引委員会の方で今も行われていると考えていいでしょうか。したがって、何か追加的な作業がこれに伴って必要になるということはないということですか。

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