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未定稿

「申告手続の電子化等に関する研究会」
第3回会合 議事要旨

1 日時

平成11年9月20日(月)15:00〜17:00

2 場所

国税庁第一会議室

3 議題

  1. (1)  電子申告について検討すべき主な論点
  2. (2)  電子申告の対象税目等

4 議事概要等

  1. (1)  座長より、メンバーのうち桑原隆広氏が人事異動のため小室裕一氏と交代したとの報告があった。
  2. (2)  事務局から、当研究会で検討すべき主な論点(電子申告の対象税目等、添付書類の取扱い、仲介者の介在と通信方法、セキュリティの確保等、その他)について説明が行われたのち、論点の建て方、検討の視点及び第1の論点である電子申告の対象税目等について討議が行われた。
  3. (3)  メンバーからの主な意見

【電子申告について検討すべき主な論点】

  • ◯ 紙の文書に署名・押印するという形は、安定した技術として今日まで使われており、それと同じようなものを電子的に作ることは可能である。紙の文書を郵送する場合、普通は誰が文書を封筒に入れて出したのかということまでは分からないが、封筒を開けて取り出した文書は申告者が作ったものであるということは分かる。電子申告においても、この様な紙文書と同じ枠組みで検討するのか、そうではなく電子的な通信であるが故に出てくるメカニズムについて検討すべきなのか確認する必要があるのではないか。
  • ◯ わが国においては、申告に当たり記名押印を求めている。米国の場合には電子データの送信のほかに署名が行われた書面を郵送させているが、わが国の電子申告の場合これらをどう考えるか検討すべきではないか。
  • ◯ 検討を行うに当たり、納税者の利便性を第一義的に考えているということだが、税務行政の効率化とのバランスのとれるような方向で考える必要がある。税務行政の効率化の観点からは予算の制約や技術的な問題があるだろうし、納税者利便として考えると公平性をどう確保するかという議論もあるのではないか。
  • ◯ 電子申告の導入がワンストップサービスに直接役立つのか、認証など社会的・制度的なインフラの進捗とどのように合わせていくのか、また、プライバシー保護の問題などいろいろ議論していく必要があるのではないか。
  • ◯ 検討すべき論点として、導入手順についての議論を加えるべき。常時申告書を書いているような人であればあまり違和感なく電子申告を導入できるが、一般の人には電子申告が義務なのか権利なのかはっきりしない点もあるのではないか。

【電子申告の対象税目等】

  • ◯ 申告所得税には、大きく分けて申告書自体が1〜2ページで完結する給与所得者の還付申告や公的年金受給者の申告と、青色決算書、収支内訳書の添付を要する申告との2つがある。前者は、ソフトの改良などにより簡単に電子申告が可能ではないか。後者は、決算書の作成などに会計の知識が必要であり、それを担っているのが会計事務所や税理士ということである。法人税についても、大半の法人は税理士事務所等で申告書を作成依頼している。
  • ◯ 納税者利便の観点からは、医療費控除や住宅取得控除の申告のため会社を休んで申告している人にとっては、電子申告は役立つと思う。税務署に相談したり、会計事務所に相談したりして、申告書を作成する者については、利便性の向上は限定的である。
  • ◯ 確定申告書が大量に提出される状況の下では、KSKシステムへのデータ入力の行程が省けるし、また、データの二次加工の点からみれば、税務行政の効率化に役立つのではないか。
  • ◯ 相続税や贈与税は、連続して申告書は提出されないので、当面、効率化に役立たないと考えられる。
  • ◯ 消費税については、提出する申告書等が少ないので、電子申告にも十分対応できるのではないか。
  • ◯ 法人税の他に法人事業税など地方税も電子化されると便利である。
  • ◯ 第三者作成の証明書類の取扱いをどうするかという問題はあるが、電子申告は法人税より所得税を先に導入していった方がよいのではないか。法人の場合は、中小企業の間にはかなりの温度差があり、大企業よりも電子申告の利用に時間がかかるのではないか。
  • ◯ 窓口でのやり取りのようなことを電子的に行うことが可能となるのであれば、所得税の電子申告については成功するのではないか。また、各法人に経理の専門家がいるという意味で、法人税の方が成功するのではないか。
  • ◯ 入り口として簡単に電子申告が導入しやすいという意味では、法人税の別表1だけを電子申告して、その他のものをフロッピーディスクで提出するということも考えられるのではないか。
  • ◯ (法人税の貸借対照表や損益計算書について)様式の統一化が必要かどうかについては、タグ付文書などの利用でかなりフレキシブルな対応が可能ではないか。
  • ◯ わが国には年末調整制度があるため、米国のように電子申告が加速度的に利用されることはないのではないか。
  • ◯  大企業においては、法人税申告書が電子化されてコンピュータで送れるとしても、翌期の申告作業のため、控用に一部紙で出力する必要があり紙から抜けきれない部分がある。その点消費税は、申告書と明細書のみの提出でありデータ量が少なく、わざわざ紙に出さなくても画面上のチェックもしやすい。四半期毎に中間申告しなければならない手間をも考慮すると、大企業では消費税の方が電子申告を利用しやすいのではないか。

以上

 連絡先:国税庁長官官房企画課
 電話:03−3581−4161(内:3685) 


申告手続の電子化等に関する研究会 メンバー

  • 座長 水野忠恒 一橋大学法学部教授
  • 栗原 正明 東レ株式会社経理部主計課税務グループリーダー
  • 小室 裕一 自治省税務局企画課長
  • 篠原 滋子 株式会社現代情報研究所代表取締役所長
  • 田中 一志 近畿税理士会常務理事
  • 利根川 政明 利根川印刷株式会社代表取締役社長
  • 本庄 資 国士舘大学政経学部教授
  • 松本 勉 横浜国立大学大学院工学研究科助教授
  • 山根 一眞 ノンフィクション作家