(1) 審査概況

東京国税局では、令和3年酒類鑑評会を開催し、出品された清酒、本格焼酎について、審査を行いました。
 全体の出品状況は、清酒吟醸部門に22点、清酒純米吟醸部門に30点、清酒燗酒部門に23点、清酒純米燗酒部門に33点及び本格焼酎部門に17点の出品がありました。
 審査は部門別に、酒類の品質評価に十分な経験及び能力を有するとともに、製造方法や貯蔵・熟成に関する知識を有する審査員により、採点法並びに特性及び欠点の指摘によって、味、香り及び香味の調和を慎重かつ厳正に評価しました。
 その結果、清酒吟醸部門8場、清酒純米吟醸部門12場、清酒燗酒部門9場、清酒純米燗酒部門13場及び本格焼酎部門4場を、優等賞受賞製造場として選定しました。

(2) 出品酒の酒質

各部門の出品酒における品質の総評は、以下のとおりです。

イ はじめに

今回出品された清酒や焼酎の仕込みにおいては、新型コロナウイルス感染症の拡大状況もあり、各製造者におかれては、近年類を見ないご苦労があったと存じます。このような状況の中、出品をしていただきました製造者の皆様に感謝申し上げます。製造責任者をはじめとする現場の方々の卓越した技術により、すばらしい酒が数多く出品されておりました。

ロ 清酒各部門

清酒吟醸部門や清酒純米吟醸部門においては、リンゴやバナナを思わせる吟醸香などの上立香が良好でなめらかな酒質のものが数多く出品されておりました。また、9号系酵母を使った味わい深い酒質のものも見受けられました。
 清酒燗酒部門や清酒純米熱燗部門においては、米から造ったことを感じさせる香りがし、酸味がしっかりとしており、食中酒として良好なものが数多く出品されておりました。
 また、マスカットや柑橘のような特徴ある香りの酒も見受けられ、40℃程度の燗酒とした際に、その香りが味わいと調和していると見受けられるものは高く評価いたしました。清酒製造者の皆様の近年の技術研さんの成果が表れていると思われました。

ハ 本格焼酎部門

本年は、伊豆諸島や神奈川県を中心に、米、麦、甘しょ及び酒かすを原料とした本格焼酎が出品されました。
 甘しょなどそれぞれの原料に起因する特性や、常圧蒸留・減圧蒸留といった蒸留方法 が、香味に反映されており、軽快で華やかな香りであり、味のなめらかなものが数多く出品されておりました。
 また、香ばしい熟成香のある力強く香味の豊かな酒も見受けられ、東京国税局管内の本格焼酎の個性を表現しているとともに、蒸留技術や貯蔵技術など近年の酒質向上への取組みの成果がうかがえました。


令和3年酒類鑑評会の結果について

  1. 1 鑑評会の開催目的等
  2. 2 出品状況
  3. 3 優等賞受賞製造場一覧
  4. 4 審査概況と出品酒の酒質
  5. 5 審査員
  6. 6 Tokyo Regional Sake Awards 2021(in English)