別紙1 事前照会の趣旨

公益財団法人日本財団(以下「日本財団」といいます。)は、平成25年5月16日(木)から平成25年6月11日(火)までの27日間、東京ミッドタウンデザインハブにおいて「未来を変えるデザイン展」(以下「デザイン展」といいます。)を開催いたします。
日本財団は、営利企業が本業で培った技術やノウハウを、社会課題の解決のためのデザインに活用してゆくCSR(※)活動の活性化が必要であると考えており、デザイン展は、デザインを通して企業が取り組む「社会課題を解決する事業」を多くの人の目に触れさせ理解を深めてもらい、対話することを目的に日本財団が総合的な企画等を実施し開催するものです。
日本財団では、デザイン展を実施するに当たり、趣旨に賛同する企業、団体(以下「企業等」といいます。)に広く参加及び協力をお願いしたいと考えております。
つきましては、広告宣伝を主な目的として協賛に応じる企業等(以下「協賛者」といいます。)が支出する費用については、税務上、別紙3のとおり、取り扱って差し支えないか、照会いたします。

 (※) corporate social responsibilityの略。企業の社会的責任。企業は利益の追求だけでなく、環境保護・人権擁護・地域貢献など社会的責任を果たすべきであるとする経営理念のこと。

別紙2 事前照会に係る取引等の事実関係

1 協賛の方法

(1) 金銭協賛
金銭による協賛を行う企業等(以下「金銭協賛者」という。)は、広告宣伝を目的として、デザイン展の運営に要する費用に充てるための金銭(以下「協賛金」という。)を日本財団に対して提供する。

(2) 物品協賛
物品による協賛を行う企業等(以下「物品協賛者」という。)は、広告宣伝を目的として、デザイン展の開催期間中に使用される物品(以下「協賛物品」という。)を製作又は調達し、日本財団に対して無償で貸与する。
協賛物品は、デザイン展で使用するプロジェクター、デジタルサイネージ(電子看板)、映像機器等であって、それぞれ物品協賛者の名称が表示される。

2 協賛に対する特典
上記1の各協賛者は、協賛金額に応じて、次表に掲げる協賛特典を受けることができる。

協賛特典(広告宣伝の内容) 広告宣伝期間
1 協賛者名が表示されたデザイン展チラシの配布 平成25年5月1日〜
平成25年6月11日
2 協賛者名が表示されたデザイン展ポスターの掲示、会場周辺のデジタルサイネージ(電子看板)への協賛者名表示 平成25年5月中旬〜
平成25年6月11日
3 デザイン展を特集した雑誌の特別号への協賛者の名称の表示 平成25年5月中旬
4 デザイン展に展示する展示物への協賛者名表示 平成25年5月16日〜
平成25年6月11日
5 デザイン展を特集した雑誌の特別号への協賛者の広告の掲載 平成25年5月中旬
6 デザイン展会期中に開催するイベント(セミナー等)への協賛者名表示 平成25年5月16日〜
平成25年6月11日

(注)

  • 1 14については、全ての協賛者が受けることができ、5及び6については、一定の協賛金額以上の協賛者が受けることができる。
  • 2 広告宣伝は、協賛金額に応じて、協賛者名の表示の大きさに差が設けられる。
  • 3 協賛物品は、協賛物品の賃貸料相当額を協賛金額に換算する。
  • 4 金銭協賛及び物品協賛の募集期間は平成25年3月31日までとし、金銭協賛に係る金銭の納入は原則として平成25年4月1日から平成25年6月30日まで、物品協賛に係る物品の納入は原則として平成25年5月上旬を予定している。

別紙3 事前照会者の求める見解となることの理由

1 法人税法上の取扱い

(1) 金銭協賛
金銭協賛者は、別紙2の2の表に掲げるとおり協賛金額に応じた複数の広告宣伝を行うこととなる。
しかしながら、金銭協賛者は一括して協賛金を支払うこととされており、別紙2の2の表の1から6までの広告宣伝に係る個々の広告宣伝の対価の額も定められていないことから、個々の広告宣伝に係る対価の額を金銭協賛者において区分し、それぞれの広告宣伝期間に応じて損金の額に算入することは困難である。
このため、金銭協賛者が支払う協賛金については、広告宣伝期間のうち、全ての金銭協賛者の広告宣伝が実施されており、かつ、広告宣伝期間が最も長い期間である別紙2の2の表の1に係る広告宣伝期間(平成25年5月1日から平成25年6月11日まで)を基礎として期間配分し、損金の額に算入することとして差し支えない。

(2) 物品協賛
物品協賛者が広告宣伝を目的として、日本財団へ協賛物品を無償で貸与する場合については、次に掲げる区分に応じて、それぞれ次によることとして差し支えない。

1 その協賛物品については貸与期間中も(新規に製作又は調達してそのまま日本財団に貸与する場合は、貸与日以降)事業の用に供する資産として、減価償却を行う等一般の例による。

2 その協賛物品の搬入及び据付に要する費用については別紙2の2の表の1に係る広告宣伝期間(平成25年5月1日から平成25年6月11日まで)を基礎として期間配分し、損金の額に算入する。

3 その協賛物品の撤去費用(廃材等の処分見込額を除く。)については、その撤去の日の属する事業年度の損金の額に算入する。

2 消費税法上の取扱い
上記1(1)に係る支出については、課税仕入れに係る対価の額に該当することとして差し支えない。
上記1(2)に係る支出については、給与等を対価とする役務の提供に該当するもの又は消費税が非課税若しくは免税となる資産の譲渡等に係る支出を除き、課税仕入れに係る対価の額に該当することとして差し支えない。
なお、控除対象仕入税額の計算については消費税法の規定による。

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