平成28年8月から9月にかけて発生した台風10号等の影響により被害を受けられた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。

 台風10号等の影響により被害を受けた場合には、以下のような申告・納税等に係る手続等がありますので、まずは最寄りの税務署へご相談ください。

1. 災害により申告・納税等をその期限までにできないとき(交通途絶等)は、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限の延長を受けられる場合があります。

2. 災害により財産に相当な損失を受けた場合は、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、納税の猶予を受けられる場合があります。

3. 災害により住宅や家財などに損害を受けたときは、確定申告で所得税法に定める雑損控除の方法、災害減免法に定める税金の軽減免除による方法のどちらか有利な方法を選ぶことによって、所得税及び復興特別所得税の全部または一部を軽減できる場合があります。
 また、給与等、公的年金等、報酬等から徴収される(又は徴収された)源泉所得税の徴収猶予や還付を受けられる場合があります。

被災した住宅、家財等の損失額の計算書

4. 災害により被害を受けた事業者が、当該被害を受けたことにより、災害等の生じた日の属する課税期間等について、簡易課税制度の適用を受けることが必要となった場合、又は適用を受けることの必要がなくなった場合には、所轄税務署長に申請しその承認を受けることにより、災害等の生じた日の属する課税期間から簡易課税制度の適用を受けること、又は適用をやめることができる場合があります(災害によって事務処理能力が低下したため、一般課税から簡易課税への変更が必要になった場合や、棚卸資産その他業務用の資産に相当な損害を受け、緊急な設備投資を行うため、簡易課税から一般課税への変更が必要になった場合などに適用されます)。

5. 平成29年度税制改正により、災害に関する税制上の措置が設けられたことに伴い、平成28年に発生した台風10号による災害により被害を受けた方については、経過措置により以下のような災害特例を受けられる場合があります。

  • ・被災自動車に係る自動車重量税の還付
  • 1被災者が作成する「不動産の譲渡に関する契約書」又は「建設工事の請負に関する契約書」、2地方公共団体又は政府系金融機関等が行う特別貸付けに係る「消費貸借に関する契約書」、3一定の金融機関が行う特別貸付けに係る「消費貸借に関する契約書」に係る印紙税の非課税措置

 詳しい内容については、以下の各項目からでもご覧いただけます。