財務省第8入札等監視委員会
令和4年度第1回定例会議議事概要

開催日及び場所  令和4年9月12日(月) 名古屋国税総合庁舎8階会議室
委員 委員長 河邊 伸二 (名古屋工業大学 大学院教授)
委員 宮ア 陽平 (宮ア陽平公認会計士税理士事務所 公認会計士)
委員 井上 裕介 (井上法律事務所 弁護士)
審議対象期間 令和4年4月1日から令和4年6月30日まで
契約の現状の説明 審議対象期間に係る契約一覧表について
抽出案件 3件 (備考)
競争入札(公共工事) 1件 契約件名 名古屋第二国税総合庁舎ほか1件内部改修工事
契約相手方 株式会社原田工務店
(法人番号6180001013234)
契約金額 176,000,000円
契約締結日 令和4年5月16日
担当部局 名古屋国税局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 自動車用ガソリン等の購入(単価契約)
契約相手方 株式会社西日本宇佐美
(法人番号4180001097758)
契約金額 47,669,757円
契約締結日 令和4年4月1日
担当部局 東海財務局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 分析室の什器等の購入
契約相手方 株式会社イリエ
(法人番号1180001042799)
契約金額 4,160,101円
契約締結日 令和4年6月28日
担当部局 名古屋税関
委員からの意見・質問、それに対する回答等 以下のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋国税局)】

高額契約、高落札率及び一者応札案件を抽出

  • 契約件名:名古屋第二国税総合庁舎ほか1件内部改修工事
  • 契約相手方:株式会社原田工務店(法人番号6180001013234)
  • 契約金額: 176,000,000円
  • 契約締結日:令和4年5月16日
  • 担当部局:名古屋国税局
高額契約、高落札率及び一者応札となった要因は何か。 当該工事は、名古屋国税第二庁舎の6フロア及び同総合庁舎1フロアに跨るなど大規模なものであり、高額契約となった。また、複数回の再度入札を実施したことが結果として高落札率となった主な要因と考えられる。
 更に、一者応札については、工事期間が長期に及ぶこと、複雑な調整等が必要なこと、騒音等の影響により休日しかできない工事があること及び人手不足など、様々な要因が考えられる。
 これらを踏まえ、今後の工事の発注においては、各業者等への入札参加の声掛けや引き続き適正な予定価格の算出に取り組んでいきたい。
予定価格の積算方法はどのようなものか。 予定価格については、一般に公表されている公共建築工事積算基準や積算資料等の書籍の活用及び物によっては業者からの参考見積りの徴取により積算している。
【契約一覧表について(名古屋国税局)】
●案件番号 3
「名古屋第二国税総合庁舎ほか1件内部改修工事監理業務委託」
本件は案件番号2(名古屋第二国税総合庁舎ほか1件内部改修工事)と同じ内容か。 案件番号2の工事について監理等を業務委託するものである。
一者応札となった要因は何か。 入札説明には5者が参加したが、結果として一者応札となった。案件番号2と同様に工期が長期に及ぶことが主な要因として考えられる。
●案件番号 39
「ガソリン携行缶を納めたジュラルミンケース搬送業務(2コース) 6回ほか」
どのような業務内容か。 管内各税務署から、搬送専用ケースに収納されたガソリンを国税局に搬送するものである。
意見・質問 回答
●案件番号 42
「業務システム開発・運用支援業務 一式」
どのような業務内容か。 国税局においてシステムの開発や運用の支援等を行うものである。
一者応札となっているが、発注は毎年行っているのか。 毎年入札を行っているが、システムの開発や運用等の業務は継続的に行うものがあり、結果として一者応札となった。
●案件番号 68・69・70
「独身寮の管理及び清掃等業務(1コース) 一式」
「独身寮の管理及び清掃等業務(2コース) 一式」
「独身寮の管理及び清掃等業務(3コース) 一式」
案件番号68及び同69は一者応札、同70は複数の業者が参加しているが、業務に違いはあるのか。 本業務は寮を地域ごとでコース分けしており、結果として一者応札となったものがあるが、業務に違いはない。今後も可能な限り、一者応札の回避に向けて取り組んでいきたい。
●契約全般について
社会情勢から資材の確保が困難になるなど、不確定要素の発生が懸念されるため、情報収集等に努めていただき、引き続き適切な入札業務を行っていただきたい。 日頃から情報収集に努め、適切な入札業務の実現に向けて取り組んでいきたい。
【抽出案件について(東海財務局)】
一者応札及び高落札率案件を抽出。
  • 契約件名:自動車用ガソリン等の購入(単価契約)
  • 契約相手方:株式会社西日本宇佐美 (法人番号4180001097758)
  • 契約金額:47,669,757円
  • 契約締結日:令和4年4月1日
  • 担当部局:東海財務局
一者応札となった要因は何か。 ガソリン等の価格は変動するため、市場価格を反映した1リットルあたりの全国小売平均価格を基礎とする単価契約としている。
 この全国小売平均価格は給油月の前月に公表される単価を採用する仕様としていた。昨今のガソリン等価格の急騰に対して単価の上昇が遅行し、一時的な逆ザヤが生じる可能性を懸念した者が入札を避け、一者応札となったと考えられる。
高落札率となった要因は何か。 全国小売平均価格を基礎として、何円減額できるか価格競争する仕組である。しかし、各種統計を見るとガソリン等小売業は利益率が1%台の薄利業種であり大幅な入札減とはなりにくいことから、高落札率になったと考えられる。
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋税関)】
高落札率案件を抽出
  • 契約件名:分析室の什器等の購入
  • 契約相手方:株式会社イリエ (法人番号1180001042799)
  • 契約金額:4,160,101円
  • 契約締結日:令和4年6月28日
  • 担当部局:名古屋税関
今回の什器の取り扱いが可能な業者と不可能な業者は複数存在するのか。 本件は分析業務に特化した専用の什器であるため、一般的な事務用什器を販売する業者では扱えないものもあるが、複数存在するものと考えている。
同様案件の際は、取扱業者複数者への声掛けに努めていただきたい。 引き続き、取扱業者複数者への声掛けを行っていくこととしたい。
【契約一覧表について(名古屋税関)】
●案件番号 15・16・17
 「名古屋税関コンテナ検査センターにおける車両誘導等業務委託契約」
 「名古屋税関清水コンテナ検査センターにおける車両誘導等業務委託契約」
 「名古屋税関四日市コンテナ検査センターにおける車両誘導等業務委託契約」
案件番号15及び同17について、一者応札となった要因は何か。 社内事情や人員の確保が難しいことを理由に、参加を見合わせたと聞いている。
案件番号16が二者応札である要因は何か。 昨年度は一者応札であったが、複数者へ入札参加の声掛けを行った結果と考えている。