I 事前照会の趣旨・事実関係

1 事前照会の趣旨

愛知県は、モノづくりを支える人材の育成や障害者の雇用促進を図るため、技能五輪全国大会及び全国障害者技能競技大会(以下、「全国アビリンピック」といい、技能五輪全国大会と併せて「本大会」といいます。)を平成31年及び平成32年の2年連続で開催します。
 技能五輪全国大会は、23歳以下の青年技能者が40余りの職種で、技能レベルの日本一を競う大会として、全国アビリンピックは、15歳以上の障害者が20余りの種目で、日頃職場などで培った技能を競う大会として開催されています。
 また、技能五輪全国大会は、厚生労働省、開催地都道府県及び厚生労働省委託機関が主催し、他方、全国アビリンピックは、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構及び開催地都道府県が主催しており、本大会に向けては、あいち技能五輪・アビリンピック推進協議会(会長:愛知県知事。以下「協議会」といいます。)を設立し、本大会の実施計画の策定や運営を行うこととしています。
 ところで、協議会では、協議会が実施する広報・啓発等の事業(以下「大会事業」といいます。)を企業、団体(以下「企業等」といいます。)からの協賛を得て、実施していきたいと考えております。
 つきましては、協賛する企業等(以下「協賛企業等」といいます。)が本大会に協賛するために支出する費用について、税務上、下記Uのとおり取り扱ってよろしいかお伺いします。

2 事前照会に係る取引等の事実関係

(1) 協賛の概要

イ 協賛の方法
 協賛企業等が行う協賛の方法には、次の3通りがあります。

(イ) 金銭による協賛
  大会事業の実施等に要する費用に充てるための金銭を協議会に提供する。

(ロ) 物品の提供による協賛
  大会事業の実施等に必要な物品を協議会に無償で提供する。

(ハ) 役務提供による協賛

  大会事業の実施等に係る役務(協賛企業等が所有する街頭の大型ディスプレイ等を利用した本大会のPR映像の投影等)を無償で提供する。

ロ 協賛の募集期間
 平成30年4月1日から平成32年10月30日まで

(2) 協賛の特典
 協賛企業等は、協賛金額に応じて次表に掲げる広告宣伝の特典を受けることができます。
 なお、上記(1)イ(ロ)の物品の提供による協賛については、その提供される物品の価額を協賛金額とし、同(ハ)の役務提供による協賛については、役務提供を金額換算した金額を協賛金額とします。

順号 広告宣伝の特典の内容 10口以上 5口以上 3口以上 1口以上 広告宣伝の実施期間
1 本大会に係る広報制作物(PRポスター、PRチラシ等)への協賛企業等名の掲載 企業名ロゴ
大サイズ
企業名ロゴ
小サイズ
企業名 平成30年4月1日以降の協賛申込受理書で通知された日から平成33年3月31日まで
2 本大会に係るカウントダウンイベント、本大会開催イベント及び開催前の司会者による協賛企業等名の紹介 各イベントの開催期間中
(平成30年4月から平成32年11月までの期間において、5回程度開催)
3 本大会に係る総合案内ガイドブックへの協賛企業等名の掲載 企業広告
A4版1頁
企業広告
A4版1/2頁
企業広告
A4版1/8頁
企業名 平成31年11月及び平成32年11月に発行
4 本大会の開会式・閉会式会場、競技会場及び大会併催イベント会場等における掲示パネル等への協賛企業等名の掲載 企業名ロゴ
大サイズ
企業名ロゴ
小サイズ
企業名 平成31年11月及び平成32年11月
5 本大会公式記録誌への協賛企業等名の掲載 企業広告
A4版1頁
企業広告
A4版1/2頁
企業広告
A4版1/8頁
企業名 平成32年3月及び平成33年3月に発行
6 本大会公式ホームページへの協賛企業等名の掲載 企業名ロゴ
(企業HPへのリンク設定)
企業名ロゴ
(企業HPへのリンク設定)
企業名 企業名 平成30年4月1日以降の協賛申込受理書で通知された日から平成33年3月31日まで
7 本大会ロゴマーク・スローガン及び「あいち人財力強化プロジェクト」イメージキャラクターの使用 同上

(注)協賛金額は、1口10万円である。
  協賛口数に応じて、掲載される企業名、企業広告等のサイズ等が異なります。

II 照会者の求める見解の内容及びその理由

1 法人税法上の取扱い

(1) 金銭による協賛
 上記I2(2)の表に掲げるとおり、協賛企業等は、複数の広告宣伝の特典を受けることとなりますが、広告宣伝期間は、広告宣伝の特典によって様々となっています。
 他方、協賛企業等は、一括又は分割して金銭の提供を行うこととしているところですが、個々の広告宣伝の特典の金額は定められておらず、また、協賛企業等においても、個々の広告宣伝の特典の金額を見積もることは実務上困難です。
 したがって、協賛企業等が支出する金銭の額については、その提供方法が一括払いであるか又は分割払いであるかにかかわらず、上記I2(2)の表に掲げる広告宣伝期間のうち広告宣伝期間が最も長い期間(平成30年4月1日以降の協賛申込受理書で通知された日から平成33年3月31日まで)を基礎として期間配分し、それぞれの期間の属する事業年度の損金の額に算入することになると考えます。
 なお、上記I2(2)の表に掲げる順号F「本大会ロゴマーク・スローガン及び『あいち人財力強化プロジェクト』イメージキャラクターの使用」に要する費用は、出版権の設定の対価(法人税基本通達8−1−10)に準じて繰延資産に該当するものとも考えられますが、仮に繰延資産として計上したとしても広告宣伝を行う期間に応じて損金の額に算入することに変わりはないことから、協賛金額のうち特にその部分だけを区分することは要しないと考えます。

(2) 物品の提供による協賛
 上記(1)と同様に、物品を無償で提供するために支出する費用を上記I2(2)の表に掲げる広告宣伝期間のうち広告宣伝期間が最も長い期間(平成30年4月1日以降の協賛申込受理書で通知された日から平成33年3月31日まで)を基礎として期間配分し、それぞれの期間の属する事業年度の損金の額に算入することになると考えます。

(3) 役務提供による協賛
 上記(1)と同様に、役務を提供するために支出する費用を上記I2(2)の表に掲げる広告宣伝期間のうち広告宣伝期間が最も長い期間(平成30年4月1日以降の協賛申込受理書で通知された日から平成33年3月31日まで)を基礎として期間配分し、それぞれの期間の属する事業年度の損金の額に算入することになると考えます。

2 消費税法上の取扱い

(1) 金銭による協賛に係る支出については、課税仕入れに係る対価の額に該当することになると考えます。

(2) 物品による協賛及び役務提供による協賛に係る支出については、給与等を対価とする役務の提供に該当するもの又は消費税が非課税若しくは免税となる資産の譲渡等に係るものを除き、課税仕入れに係る対価の額に該当することになると考えます。
 なお、控除対象仕入税額の計算については、消費税法の規定によることになると考えます。