酒類鑑評会の品質評価の結果

優等賞受賞 「吟醸の部」17製造者、「金沢酵母吟醸の部」13製造者

令和元酒造年度(令和元年7月〜令和2年6月)金沢国税局酒類鑑評会は、北陸三県の清酒製造者から出品された吟醸酒(注1)を対象として実施しました。「吟醸の部」には45製造者から132点、「金沢酵母吟醸の部(注2)」には33製造者から77点が出品され、3月18日から23日にかけて品質評価を行いました。
 品質評価の結果により、「吟醸の部」17製造者、「金沢酵母吟醸の部」13製造者が優等賞に選ばれ、国税局長から、製造者並びに製造責任者(杜氏等)に賞状が授与されました。授賞者名等は別紙「令和元酒造年度金沢国税局酒類鑑評会 優等賞受賞製造者及び製造責任者(杜氏等)」を参照ください。

  • (注1) 「吟醸酒」とは、玄米を精米歩合60%以下に磨いて、低温でゆっくりと醸造するいわゆる吟醸造りをした清酒です。原料米の処理、酵母の選定、麹造り、発酵から貯蔵・びん詰・出荷に至るまで、高度な技術により管理されており、果実のような芳香を醸し出す清酒の芸術品というべき高い品質を備えています。
  • (注2) 本鑑評会でいう「金沢酵母」とは、過去に金沢国税局で酒造用優良酵母として分離され広まった経歴のある酵母のことで、その特徴として落ち着いた芳香があり、なめらかでふくらみのあるキレの良い味わいの酒を醸(かも)し出すと言われています。金沢酵母のみを用いて醸造した吟醸酒が「金沢酵母吟醸の部」に出品されています。

講評

この酒造期は、記録的な暖冬・少雪となり、製造に際しては温度管理に細心の注意を要する年でした。このような条件の下、杜氏をはじめとする製造担当者の方々が高い技術力をいかんなく発揮された結果、本年の北陸の清酒は極めて品質の優れたものとなっております。
 本年度の鑑評会に出品された清酒は、選りすぐりの原料を用い丹念に醸造した、華やかな香りがあり、米の旨みを生かしつつ、きれいで飲み口の良いものが多く、上品な酒質のものばかりでした。
 これらの高い品質の清酒は、多くの消費者から高い評価が得られるものであり、日本海の海の幸などの食の豊かさとともに、様々な場面で北陸の名声を更に高めてくれるものと期待します。

金沢国税局 鑑定官室長 佐藤 泰崇