開催日及び場所 | 平成29年12月15日(金) 福岡合同庁舎5階 共用第2会議室 | |||||||||||||||||
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委員 |
委員 青野 弘(青野公認会計士事務所 公認会計士) 委員 屋宮 憲夫(福岡大学 法学部教授) 委員 堺 祥子(井口・堺法律事務所 弁護士) |
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審議対象期間 | 平成29年7月1日(土)から平成29年9月30日(土) | |||||||||||||||||
契約締結分の概要説明 | 審議対象期間に係る契約締結分及び契約実績状況調書の概要を説明 | |||||||||||||||||
抽出事案 | 4件 | (備考) | ||||||||||||||||
競争入札(公共工事) | 1件 |
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随意契約(公共工事) | -件 | - | ||||||||||||||||
競争入札(物品役務等) | 3件 |
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随意契約(物品役務等) | -件 | - | ||||||||||||||||
うち応札(応募)業者数 1者関連 |
2件 |
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委員からの意見・質問 それに対する回答等 |
次ページ以降のとおり | |||||||||||||||||
委員会による意見の具申又は勧告の内容 | なし |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 1】
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当該案件は、3者の応札があるが高落札率となっている。 競争が働いているのか、入札の状況、予定価格の算定方法について確認したい。 | ||||||||||||||||
予定価格について、直接人件費の積算のうち1日当たり何人という部分は何を根拠に算定しているのか。 | 国土交通省の積算基準に基づき算定している。 | |||||||||||||||
3者のうち2者が2回目の入札時に辞退しているが辞退した理由について検証しているか。 | 1回目に提示した金額以上のコスト削減を図ることが難しかったものと思われる。また、同時期に九州北部豪雨が発生しており、斜面崩壊への緊急対応が優先されたことも応札に消極的になった理由ではないかと考えている。 | |||||||||||||||
本件は、北九州市の工事であり、入札には、福岡市、北九州市及び久留米市の業者が参加しているが、建設コンサルタントの「B」、「C」等級の業者数はどのくらいあるのか。 | B等級の業者は317者おり、このうち福岡県には28者が所在している。 C等級の業者は323者おり、このうち福岡県には71者が所在している。 | |||||||||||||||
入札状況を見ると落札者とその他の者とでは、入札金額に差が生じている。 予定価格は積算基準に基づいて算定しているとのことだが、積算基準に基づいて算定した金額というのは、業者にとって厳しいものであったということか。 | 監理業務を適正に履行するために必要となる経費を積算するための基準であり、業者にとって厳しいものになっているとは考えていない。 業者は、企業努力によるコスト削減や手持ち工事の状況等を総合的に考慮した上で入札金額を決定されたものと考える。 |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 2】
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高額の調達で、応札者が2者と少ないが低落札率となっている。入札の状況、予定価格の算定方法について確認したい。 | ||||||||||||||||
予定価格における保守費用については、過去導入実績のある複数者から聴取した価格を参照しているが、当該聴取価格に相当の乖離がある。その理由は把握しているか。 | 理由は把握していないが、聴取に当っては各者に当関で求める保守仕様を提示したうえで聴取しており、特段の問題はないと考えている。 | |||||||||||||||
今回の落札者に係る機器費用は、予定価格で採用している費用とは大きく乖離している。当該予定価格と入札内訳価格との差について、貴関として仕様どおり導入されるか等、検討しているのか。 | 本入札の実施に当っては、事前に技術審査資料を提出させ、審査の結果、問題がないとされた者のみ応札を認めており、当関としてはいずれの応札者も仕様どおりの機器や保守体制を導入できる者と判断している。 | |||||||||||||||
入札金額について、84ヶ月で割り、43ヶ月に乗じた価格で応札することとなっているが、その理由は。 | 当関としては、同機器の標準使用期間である7ヵ年(84ヶ月)借入れすることを予定しているため、月額算出に当たっては84ヶ月で除している。一方、国会の議決を経て長期間契約することができる国庫債務負担行為は原則5ヵ年が限度となっており、本装置の借入開始期間は30年9月であることから、当月から契約年度である29年度から起算して5ヵ年後の34年3月までの43ヶ月で乗じた価格を以て入札価格としている。 | |||||||||||||||
今回の契約期間満了後における事務取扱いはどうなるのか。 | 残期間については改めて借入契約を行う。なお、同契約に際しては、事前に公募を実施する予定である。 | |||||||||||||||
予定価格の聴取業者であった者のうち1者が、入札に参加しなかった理由について、具体的に確認したか。 | 会社として想定する利益を求めることができないためと聞き及んでいる。 | |||||||||||||||
機器導入費用について、予定価格算定にあたり、過去導入実績のある複数者からの聴取価格と今回の応札価格を比すと、応札価格は相当低価であり、「高く見積り、安く応札」という状況となっているが、この差に係る分析を行っているか。 | 今回の調達機器は特殊分野ではあるものの、各メーカーともいわゆる定価に準じた価格設定はなされており、予定価格算出に当たっては当該価格を聴取している。 一方、入札価格は機器費用の値引などが考えられるが、最終的にどこまで切り下げるかは各社の判断である。 ここの違いが、金額の差を生じているものと分析している。 |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 3】
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高額の調達で、一者応札であるが落札率はあまり高率ではない。予定価格の算定方法について確認したい。 また、本件は平成19年度第1回、平成25年度第1回の抽出案件であり、その際は複数応札であった。一者応札となった経緯を経年的に確認したいので、過去5年間の契約状況を一覧表(メーカーとリース会社がわかるように)にして説明していただきたい。 | ||||||||||||||||
入札参加をしなくなったA社はどういう理由でやめることとなったのか。 | 社内事情により撤退したと聞いている。 | |||||||||||||||
故障・修理の場合は有償になると思うが、先ほどの門司のX線検査装置のようなフルメンテナンス保守ということは考えられなかったのか。 | 記憶する限りではフルメンテナンスを検討したことはないと思うが、今後検討することが難しい材料があるわけではない。 | |||||||||||||||
(門司税関に対して) 門司税関はB社のシステムが多かったと思うが、A社が入ってこないとなると今後一者応札の可能性が高くなるのか。 | 競争性を確保するために、官報掲載や公告期間の充実等行うが、直近の入札状況から判断すると一者応札になる可能性は十分に高いと考えている。 | |||||||||||||||
A社とB社以外にシステムを構築できる事業者はいないのか。 | 今回入札説明を聞きに来た事業者の中に今後参入を検討している者がいるとは聞いている。 |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 4】
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当業務は、AブロックとBブロックに分けて入札を行っているが、Aブロックが複数応札により競争が成立しているのに比べ、Bブロックは、一者応札で競争が成立しておらず、また落札率も高い。 Bブロックが一者応札となった経緯、予定価格の算定方法、また、Aブロックとの応札単価の相違の原因について説明していただきたい。 | ||||||||||||||||
Aブロック、Bブロックはどのように分けているのか。 | Aブロックは福岡県内の税務署、Bブロックは佐賀、長崎県内の税務署と、当局の管轄3県を2ブロックに分けている。 | |||||||||||||||
Aブロックは、複数応札のようだが、落札者以外は、過去に入札に参加した業者か。 | 今回、初めて入札に参加した業者である。当初、Bブロックにも応札したが不調に終わり、再度入札には参加しなかった。 | |||||||||||||||
契約一覧表を見ると、本件封入業務と、それを発送する発送代行業務の2つの入札があるが、書類の移送コストを考えると1つにした方が効率的ではないのか。 | 入札参加者が重複していないことからも、封入業務と発送代行業務は全く異なる業務であり、一本化するのは難しい。 また、どちらの業務も履行可能な業者がどれだけいるのかは不確かであり、今後も、別の業務として入札していく予定である。 | |||||||||||||||
本案件の過去5年間の契約状況一覧を見ると、どの年もA、Bブロックともに同じ業者が落札している。 A、Bブロック2つに分ける必要があるのか。 | 業務内容、作業期間等を考慮し、なるべく多くの企業が入札に参加できるよう細分化している。 | |||||||||||||||
地元の企業も参加できるように、地区での再分化をしているのであろうが、今後は、企業の掘り起こしも必要となってくると思われる。 | ||||||||||||||||
本業務が履行可能な業者は、過去5年間の契約状況一覧に掲載された企業のほかにもたくさん存在するのか。 | 入札説明書を取りに来る業者は数者あり、また、当局で行なわれている別の封入業務は毎回複数応札であることからも、封入業者自体は多数存在すると思われる。 しかし、本案件は事案説明のとおり、複雑多岐なものであることから、説明書は取りに来ても応札参加となる業者は少数である。 |
【委員会の審議結果】 | |
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今期において、公共工事については、全て複数応札で競争性が確保されており評価できる。また、一者応札の多くは、競争性の確保が困難な特徴ある調達であった。 一方、少数ながら、等級の拡大などで競争が成立することが期待される案件も見受けられるため、今後も、競争性の確保ために、一層の一者応札の解消に取組んでいただきたい。 | |
(第1事案について) 競争参加資格を有する業者は相当数あるようなので、業界団体等の情報提供サービスを利用するなど、より競争性を高めるための手法を検討されてはどうか。 | |
(第2事案について) 今回の調達においては、これまでの同機器の運用結果を踏まえ、フルメンテナンス契約を採用するなど、アフターマーケット分野における取組みについては高く評価できる。 入札についても複数者が応札しており、競争性は確保されているものの、予定価格の算定にあたり、特殊分野であるとの理由に基づき導入実績のある者から聴取した価格を参照しているが、実際の応札価格は聴取価格から大きく乖離している状況であり、当該状況が続けば適正な予定価格の算定に支障を来すと思料する。 ついては、当該差の要因を改めて検証するとともに、今後は、過去の同契約実績を参考にした予定価格の算定を検討するべきである。 また、更なる参入企業の可能性について調査を進め、競争性の確保に努めることが重要である。 | |
(第3事案について) メンテナンス契約の範囲に関して、よりフルメンテナンスに近い、アフターマーケットにおける費用削減ができるような契約形態がないか、少し検討いただくのが良いと思われる。また、この調達に関しては、今後1者応札になる可能性が高いと思われるが、他の税関と情報収集、協力をして埠頭監視カメラシステムの応札者の増加に努められるような検討をしてはどうか。 | |
(第4事案について) 業務内容から、複数応札に困難性があることは理解している。 作業可能業者で入札不参加となっている業者から、不参加の原因を聴取し、それを解消する。また、地場の業者から参加可能条件を聴取し、ブロックの分割方法を見直す等、競争性が生じる入札となるよう検討していただきたい。 |