日時:平成13年12月19日 14:00〜15:45

場所:国税庁第一会議室

出席者:

懇談会メンバー  奥村座長  
   井岸松根  宇賀克也
   岡本 勝  須磨佳津江
   田中利見  寺沢利雄
   本間千枝子  御船美智子(敬称略)
説明者 国税庁  大西審議官  
   戸田酒税課長  
   若尾酒税企画官  
   工藤酒税課課長補佐  
   大柳酒税課課長補佐  
   前田企画専門官  

工藤課長補佐
 それでは、おそろいでございますので、只今から第1回酒類販売業等に関する懇談会を開催させていただきます。
 懇談会のメンバーをお引き受けくださいました皆様方には、大変お忙しいところを、また遠方より御足労いただきまして、まことにありがとうございます。
 本日は、初回会合でございますので、議事に入りまして、その議事を座長にお願いするまでの間、私、酒税課長補佐の工藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。当面の間、進行役を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず最初に、本日御出席いただいておられます方々をご紹介させていただきたいと思います。なお、メンバーの方々の名簿につきましては、お手元の資料に皆様方の名簿をお配りさせていただいておりますので、適宜ご参照いただければと思います。
 また、本日御出席の方々につきましては、配席図の方をご覧いただければと思います。 それでは、五十音順で失礼いたしますが、御紹介させていただきます。
 社団法人日本加工食品卸協会専務理事の井岸松根様でございます。
 東京大学法学部教授の宇賀克也様。
広島大学総合科学部教授の岡本 勝様。
学習院大学経済学部教授の奥村洋彦様。
キャスターの須磨佳津江様。
 上智大学経済学部教授の田中利見様。
財団法人流通経済研究所専務理事の寺沢利雄様。
随筆家で三鷹市教育委員会教育委員長の本間千枝子様。
 お茶の水女子大学生活科学部教授の御船美智子様。
 以上でございます。
 なお、名簿でお配りしてございますが、大阪大学経済学部教授の跡田直澄様、民俗学者の神崎宣武様、中京大学教授で東海総合研究所理事長の水谷研治様、東京大学法学部教授の山下友信様におかれましては、本日は御都合により御欠席でございます。
 ところで、当懇談会の座長は、学習院大学経済学部教授の奥村洋彦様にお願いしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、国税庁から本日の出席者を紹介させていただきます。
 大西審議官でございます。
 戸田酒税課長。
 若尾酒税企画官。
 大柳酒税課課長補佐。
 前田企画専門官。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、当懇談会の主催者でございます大西審議官より、当懇談会の趣旨などを説明させていただきます。

審議官
 大変お忙しい歳末にこのような懇談会をお願いいたところ、快くお集まりをいただき感謝をしております。
 始めにお願いをしたいのですが、ここは懇談会でございますので、ぜひこの場を自由な意見交換の場としていただければと思います。当たり前の話ですが、テーマが酒類ないし酒類業についてであり、酒がテーマということで、文化とか伝統あるいは酒に対する社会的けじめという話もございます。また私的懇談会ですので、どうか堅苦しくなくお願いをしたいと思います。
 私は、この7月から酒税担当審議官を務めておりまして、この仕事に携わりましてから、あちこち本屋を歩いてお酒について書かれているものを見ておるのです。案外事業についてはもちろんでございますが、酒類全体について述べたり分析したものというのは割合少ないと感じております。多くの方が飲まれている、愛飲されている割には少ないのかなという感じでおりますし、また私どもも後で述べますように、酒類業とか、あるい酒類はといったくくりでの整理というのは、案外できていないということに最近気づいておるところです。お手元に何枚か資料がございますので、少しご覧をいただきながらお話をしたいと思います。
 最初に、主な論点(案)というのがございまして、それから今後のスケジュールについて、各回のテーマ(素案)というのがございます。
 それから、横の表で説明資料がございますが、この横の説明資料というのをちょっとお開けいただければと思います。これは全体としての酒類業あるいは酒類小売業などについて説明をしようとしてつくったものでございます。お手数ではございますが、2ページをお開きいただければと思います。2ページに酒類業の特性と変化、いわゆる私どもポンチ絵と読んでおりますが、ここにございますように、真ん中の欄でございますが、市場の成熟化以下さまざまな変化が著しく、右の方には競争の激化、社会的要請の高まりと書いておりますけれども、恐らく皆様が消費者として買われる場面においても、例えば商品とか価格に大きな変化を感じておられようかと思います。
 それで、これは後で改めて説明申し上げますが、1枚元へ戻っていただきまして、これは小売業免許の規制緩和についてのみ述べたものでございます。ここでは平成9年から取り上げてございますが、私どもの酒類行政自体は大雑把に申し上げてこの10年ぐらい規制緩和を中心に回っておると。そして、それを取り巻く課題がだんだん浮かび上がってきているというようなことかなと思います。
 例えばこの1ページの表だけ見ましても、左側に経済的規制、公正取引、社会的規制とございますが、経済的規制の緩和が大きく進み、それから公正取引とか、市場の問題というのが提起され、それから社会的規制の要請が高まるといったようなことで、こういう問題がだんだん浮かび上がってきているということでございますし、この表で申し上げますと、15年度に右の上の方に人口基準廃止というのがございますが、この15年9月以降、現在閣議決定されておりますスケジュールでは、人口基準などが廃止されます結果、当面の規制緩和が終了するわけでございますが、その後の免許のあり方というような問題が浮かび上がってきているのでございます。
 それで、本懇談会の趣旨というか、検討内容ということになりますが、端的に述べますと、ここで今申し上げているような「環境変化を踏まえて、今後の酒類販売業について、酒類の販売に関する社会的規制のあり方とか、規制緩和後の酒類販売免許のあり方あるいは酒類販売業の健全な発達のための取組を中心に、幅広くご意見を承りたい」ということでございます。
 販売業という言葉を使っております一方で、小売業免許と書いてございますが、議論を集約するなどの際には、現在大きな変革にさらされております小売りを中心にと考えておりますが、必ずしも小売販売業にとどまることはなく、川上と申しましょうか、メーカーから、川下消費者に至るまで、いや上だ下だと言ってはいけませんけれども、幅広くご議論をいただくことが必要と考えております。
 それから、今ちょうど税制改正、予算編成をやってございますが、この14日に与党3党の14年度の税制改正大綱がまとめられておりますが、その中でこの酒類免許に触れてございます。そこでは、酒類免許制度については、これを堅持し、距離基準、人口基準が廃止された段階における免許の付与基準について、基本的な検討を進めるという文言が入っていることを御紹介申し上げます。
 さて、今申し上げたんですけれども、まだよくわからないではないかとおっしゃるのではなかろうかと思いまして、この主な論点というのを用意してみました。これは1枚紙になっております。 今申し上げた検討内容を議論の立て方順に並べてみた私の案でございます。これは議論の取っ掛かりでございますので、これについて御意見いただければ幸いです。
 一番最初の1の(1)でございます。そこに小売りに限らないものですが、将来の酒類業の姿をどうイメージするかということで、先ほどのさまざまな変化を踏まえてどうイメージするかという問いかけにしてございます。そこで、酒類業の特性についてというのがあります。一つ考えますのは、どうも今まで一般に物とか、物資として捉えられておりまして、物資といいますと、例えば財政物資という言葉とか、致酔性飲料というような言葉がございますが、ここで(2)にございますような酒類(業)、業として捉えられているという点が割合弱いのではないかと、どうも最近そういう疑問にたどりついています。そこで(2)の方では酒類、そして酒類業の特性についてという問いかけもしてございますが、それも改めて考えてみたいなと思っております。それが、例えば社会的規制の議論にかかわるし、一つ議論のポイントではなかろうかというわけでございます。
 その上で、2でこれまでの規制緩和の推進の評価と今後の手当ての必要性についてということで、余りブレイクダウンされていないのですけれども、(1)から(3)まで書いております。(1)は社会的規制についてと、(2)は今後の酒税保全のスキームのあり方についてということで、もともと今の免許制度は酒税保全のスキームとしてつくられておりまして、今後のスキームについて少しおさらいするべきではないか。それから、消費者及び公正取引の観点からの手当てと、これは恐らく消費者と公正取引と別々に本当は立てるべきものかもしれません。
 次に、これまでの規制緩和推進の評価というふうに、2の柱書きにございます、現在平成10年3月に決定された閣議決定に基づきまして、規制緩和のスケジュールに従って粛々と進んでおりまして、今回の評価と書いてありますが、検討は決定後3年以上がたって今後の課題が先ほど申し上げたように浮かび上がっておるということで、それを整理検討するという性格のものであるということですし、現在の規制緩和のスケジュールを前提として考えていくというふうに認識いただければありがたい。
 それから、3番目に今後の酒類行政のフレームワークはどのようなものになるかという、問いかけをしております。先ほど申し上げましたように、物資所管という発想から事業所管と発想を転換した場合に、行政のフレームワークがどういうふうになるかということでもあろうかと思いますが、この(1)の方では、先ほど一等最初に申し上げた15年9月以降の小売免許のあり方を含めた公的規制のあり方をとりまとめたいというイメージで書いております。それから、(2)では酒類販売業の健全な発達のための取組という問いかけになっております。
 さて、行政のフレームワークとございますが、国税庁では近年酒税の課税中心から酒類業行政ということで、ややシフト変えを試みております。お手元の資料の、後で御説明いたしますが、横の説明資料の17ページあたりに少しフレームワークとしてつくったものがございますが、これは、まだ棟上げをしたぐらいのものかなと。これから、柱とかふすまとか、入れていかなければいけないのかなというふうに思っております。酒類業の健全な発達というのが、財務省設置法上の私どもの仕事となっておるということでございます。
 以上が設問といいましょうか、主な論点の整理でございます。ここまでお聞きになって、それはお前の仕事ではないかというふうに思われるわけでございますが、なかなか私どもの狭い発想では既存の考えを脱却できないところもございます。広い視野に立って皆様の御意見を賜りたいということでございますので、どうぞよろしくお願いします。
 本日は第1回目でございます。それで、お手元の資料も全体像を大まかに鳥瞰していただくというふうに、資料を工夫してみたところでございます。したがいまして、酒類産業の現状というのを行政の取組も含めて大まかに御説明をするということであり、また、余り大まか過ぎてもいけないと思いまして、この参考資料というのをつけてみました。これは、それぞれのときにまとめられた報告とか、制度とか、法律とかを用意したものでございます。
 スケジュールについては、今日、1回目で全体を俯瞰していただくということと、2回目では、さらに詳細について御説明をするという予定でおりますが、御期待に沿えるとよろしいのですけれども、さらに御疑問とか、資料の御要望とかがおありになろうかと思いますので、ぜひ言っていただいて可能な限り用意をしたいというふうに思います。
 スケジュールの話については、後で御説明いたしますが、今考えておりますのは、目の子として3月ごろにかけて論点の整理もしてみたいなと考えております。ここでの議論を狭く解釈していただく必要はございません。議論が発散するではないかということも御心配になる必要はございませんで、そのあたりは事務方の方で意見の集約を少しずつ行っていきたいと思いますので、ぜひ大きな知恵あるいはビジョンを授けていただくべく、お願い申し上げる次第でございます。
 今日は、酒類業行政なりの話をしておりますが、実はその前段に税務行政全体のPRもしないといけないのでございます。環境変化は税務行政全体を取り巻いておりまして、私は酒税ともう一つ、IT関係も担当しておりますが、その機械化や電子化なりを通じての「効率化」とか、あるいは最近は実績評価を国税庁でも取り入れておりまして、そういう意味の「透明性」にも取り組んでおります。ぜひ税務行政全体につきましても御指導お願いしたいということを申し上げて、最初の皮切りにさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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